特報!自宅にいながらお金を賭けて麻雀ができる、DORA麻雀とは?!
第15回:「DORA麻雀 戦術研究シリーズ第3弾」『暗刻があって雀頭がない』形はめちゃくちゃ強い!?

こんにちは、「DORA麻雀」大好きライター・Hです。
最近は「DORA麻雀」でのアツいバトルの合間に、頭を冷やすために麻雀動画を見ることが増えました。麻雀Youtuberの皆さん、よくもまあ無料でこれだけいろいろな角度から麻雀を分析した動画やネタにした動画を上げてくださっているなあ、と感心しています。
少し上の世代ならば「自分で気付いたり確率を計算したりして辿り着く」牌効率や、「負けて授業料を払って身体で覚える」経験則を、理路整然と説明してくれる動画も少なくありません。上達する助けになるツールが無料でネット上に溢れているんですから、今の麻雀初心者・初級者の皆さんは本当に恵まれていると思います。既に麻雀を覚えて数十年経つ私でも改めて気付かされることもありますし、とてもありがたいことですよね。
さて今回は、そんな動画のなかから、こちらの内容を取り上げてみます。
平澤元気麻雀ch.from雀劇tv
「【麻雀】初心者→中級者に必要な厳選何切る3選を解説」
https://www.youtube.com/watch?v=DMMHYA42Y3M
この動画は4人打ちの基本的かつ重要な「何切る」問題を3つ取り上げたものですが、このなかの3問目の「7888萬34567筒34556索」という手牌に関して、「DORA麻雀」での応用を考えてみます。

詳しい説明は動画を見て頂くとして、「4枚形三面張」「(5枚形)三面張」「複合した順子(シュンツ)+両面塔子(ターツ)」から、どれを捌くかの三択です。
前回の「”4枚形三面張”について」(https://jan39.com/doramahjong/14/)では、他の両面より4枚形三面張を大事にした方が打点期待値は上がるということについて書きましたが、ここでは基本としては”4枚形三面張”を捌く打7萬が正解とされています。この場合は、他に5枚形の三面張があること、両面の部分が順子と複合しているのでアタマがすぐできやすいことから、受け入れ枚数とアガリ率・一発率の期待値、両方の観点から”4枚形三面張”を捌きやすくなっています。さらに言えば、この牌姿の場合は7萬を切ることによりタンヤオが確定するので、打点の意味でもピンフが付きづらくなるのを補って余りある向上が望めそうです。
動画のなかでは「『暗刻があって雀頭がない』形はめちゃくちゃ強い」という表現でパターン化されていましたので、ぜひ覚えておいてください。まあこのフレーズを持ち出さなくとも、実際この牌姿では深く考えずに打7萬を選ぶ人が大多数だと思います。しかしこれはあくまでも”基本形”、「DORA麻雀」の実戦で、もう少し掘り下げて考えてみましょう。

さて東1局7巡目、この牌姿に7筒をツモって来ました。
「両面」+「4枚形三面張」+「5枚形三面張」の形なので、前回のパターンと今回前述したパターンのちょうど中間といった形ですね。恐らくマジョリティの選択は打6筒で、シンプルに「暗刻があって雀頭がない形にするのが強い」セオリーに則るのが一般的でしょう。というか、他の選択肢が考え付かない、という人が大多数かもしれません。
しかし実はこの牌姿、打6筒よりもテンパイする受け入れが多い選択が存在するのですが、分かりますか?
ー それは、打3筒です。
詳しく見てみましょう。
上記のように、3筒切りの方がテンパイ受け入れは2枚多くなるのです。
6筒を切ると6筒・8筒の受け入れ計7枚が消えるのに対して、3筒を切ると2筒・3筒で計5枚しか消えないので、その差が2枚ということです。しかも6筒切りだと三面張テンパイになるのが14枚に対して、3筒切りだとなんと26枚と倍近い受け入れで三面張テンパイになるという、大きなセールスポイントがあります。
ならば打3筒が圧倒的に正着!…と言いたいところですが、打3筒は三面張になる以外の受け入れ12枚(1256索)が、嵌張(カンチャン)テンパイになってしまう、という問題点があるのです。嵌張(それもカン5筒というかなり出にくい待ち)をテンパイと見なければ、実質テンパイの受け入れは26枚で打6筒の36枚からおよそ3割減、しかし三面張になる受け入れは8割増というのが「打3筒」という選択の真の姿になります。

この選択の比較は極めて微妙です。この牌姿では北(抜きドラ)を3枚も抜いているので、両面以上のテンパイで先手を取るのが重要と考えれば、シンプルに打6筒が正解でしょう。まさに「暗刻があって雀頭がない」形最強、という場面と考えられます。
ただ7筒が手の内に暗刻の状況での8筒待ちの受けの良さを評価すれば、意外と打3筒も”アリ”かもしれません。特に抜きドラがない場合は、一発や裏ドラやツモでの打点UPも見れば、山にいる牌で待ちたいところ。「DORA麻雀」では”ツモ損”があるので出アガリ率も高めたいところですが、これに関しても端にかかった三面張と共に、後筋引っ掛けになりやすい”4枚形三面張”(この場合は3筒を切っているので9筒が通れば6筒がアガりやすくなる)の形を残すのはプラスかもしれません。
結局この辺りは場況で随時変化するので、基本は押さえつつも前回理論との組み合わせで、臨機応変に対処するのが良いでしょう。

ちなみに私は、実際に3筒を切ってみました。すると…
テンパイしないうちに2軒リーチを食らい、そこへ3筒を引き戻したので今度は両面以上の受け入れを最大化するために打6筒を選択。「DORA麻雀」はクイタンもありなので、捌きを考えると打6筒はポン材を増やす意味のメリットもありましたね。実際7巡目の時点でシンプルに6筒を切っていればこの3筒引きで147索待ちのテンパイ、追っ掛けリーチが打てていました。

次巡7筒を引いて、6枚持ちの47筒の筋は切れないのでしぶしぶ暗カン。
嶺上(リンシャン)から赤5筒を引いてテンパイしましたが、待ちはノベタンという3軒目のリーチとしてはやや不安な受けになります。6筒を通したので筋の3筒2枚切りとかなり悩みましたが、25索待ちという、ドラ2索と赤5索で放銃するリスクがない待ちならば勝負する価値はあるか、と思い切って追っ掛けリーチ。正直これは6索もかなり危ないしちょっと疑問手ですが、「2人とも47筒待ちであってくれ!」なんていう身勝手な願いを込めて勝負しました。

すると願い叶って、終盤に見事ツモアガリ。リーチ・ツモ・タンヤオ・ドラ・赤・北(抜きドラ)3で、倍満になりました。
そして牌譜を見てみると、なんとこれまた願い叶って(?)、2人とも47筒待ちでした。
針の穴を通して素晴らしいアガリをした、という気になってましたが、よく考えると最初の牌姿で6筒を切っておけば10巡目でリーチして、対面さんの7索で一発ロン、ツモ損のない倍満でもっと大きな収入になってましたね。結局どっちでもアガれていた、単なるバカヅキの1局でした。抜きドラ3枚あったんですから、やはり7巡目は打6筒でシンプルな選択をして両面以上のテンパイ確率を上げるのが、強いて言えば正着だったのでしょう。まあ10巡目の3筒引き戻しで今度は6筒を切れたのが、唯一の救いだったかもしれません…
最後に今回のまとめです。
・「暗刻があって雀頭がない」形は強いので、シンプルにその受けを目指すのが基本
・これに「4枚形三面張」が絡むと強い待ちや広い待ちができやすいので、”基本”だけでない選択も立ち止まって考えてみる
・抜きドラを複数抜いている場合は、より両面以上なりやすいシンプルな「暗刻があって雀頭がない」形を重視する
と言ったところでしょうか。結局今回も自分の選択が微妙にミスだった?という実戦譜でしたが…家にいながら動画を見てすぐに実践対局ができて、しかも上手く行けばお金の収入になるのが「DORA麻雀」の良いところ。得た知識や気付きを実戦でどんどん磨いて、楽しさと強さを両方手に入れて行きましょう。
