zeRoの麻雀ひとり旅 | 雀荘特集

有名天鳳プレイヤーzeRoさんが各地の雀荘を実践行脚!

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zeRoの麻雀ひとり旅

第二十五回:大阪府茨木市「フリー麻雀 ダブルフェイス 茨木店」

関西のカリスマに迫る

日本プロ麻雀協会でAKB48さながらの総選挙が行われているのをご存じだろうか。

その総選挙、2018年度の1位は、

関西の米崎奈棋プロである。
米崎プロは他にランクインしている水口プロや水瀬姉妹のようにタイトルをたくさん獲っているわけでもなく、むしろ配信対局で見かける機会もほとんどない。
だからこそ、協会のスター女流を抑えて1位に輝いたことは、とても異質な出来事だったのではないか……と、感じる。

人は彼女のどこに惹きつけられるのだろうか……?
私は、米崎プロの魅力を探るべく、夕凪リーグの参加を表明した。

夕凪リーグとは

夕凪リーグとは、米崎プロが主催するノーレートのリーグ戦の総称だ。
夕凪リーグは1シーズン12節、1節3回戦、全36回戦を行う。
成績管理を行い、ランキングやレーティングなどの詳細をHPから閲覧することができる。

またリーグ戦だけではなく、大会前に勉強会があり、さらに大会後には米崎プロと一緒に打てるフリー対局も開催している。
初めての方の参加費は2000円。
大会だけでなく、前後にもこれだけいろいろな企画があるので、かなりお値打ちと言えるだろう。

私は会場である茨木のダブルフェイスに向かった。
ダブルフェイスは茨木駅から徒歩2分という近さ。
JRの茨木駅ではなく、阪急の茨木駅だということに注意されたし。
注意されたし……って偉そうに言っているが、自分が間違えたのは内緒にしてほしい(笑)

「あれ……?」
グーグルマップを開いて異変に気付いた私は、慌ててタクシーを止め、ダブルフェイスに向かったのだった。
「あ、運転手さん、ここです!」

……なんとか間に合ったようだ。
急いで3Fの会場に入ると、ほとんどの参加者が揃っていて、米崎プロはその中心にいた。

「今日はよろしくおねがいします」

米崎プロと挨拶を交わしての第一印象は、おっとりしていて周りの空気を和らげる雰囲気を持っている人なんだな……と思った。
そんな米崎プロの影響か、この会場には、リーグ戦開始前にありがちな殺伐感が一切なく、参加者は全員笑顔で談笑していた。

勉強会

まずは勉強会がはじまった。
参加者は15人前後。
米崎プロだけでは大変ということで、ダブルフェイスの敏腕スタッフも講師として加わり、徹底指導してくれる。

座ってまず違和感を覚えた。

指をさす私にスタッフが笑顔でこたえる。

「……ZEROさん、夕凪リーグはサンマですよ」

ええええ!!!(笑)
ここでダブルフェイスは関西サンマのお店だということ、夕凪リーグも勉強会も全て関西サンマだということを知った。

自分の勝手な思い違いに少々面食らってしまったが、前々から強くなりたいと思っていた関西サンマを勉強できるなんてちょうどいい……と思い直した。
「ゼロ旅」のコアなファン(いるのか?(笑))ならご存じかもしれないが、当企画のヨンマの勝ちっぷりと比較して、サンマの成績はすこぶる悪いのだ。

4人打ちは勉強しようと思ったときに、いくらでも書籍や動画などが巷に溢れていて、困ることはない。(特に「ゼロ秒思考の麻雀」なんかがおススメだ)
しかしサンマはそうはいかない。ルールも店によって大きく違うので、なかなか1つの戦術を確立して世に出すことは難しい。サンマは実際に打って、感じて、独学で磨いていくしか上達の道はないのだ。
そういった現状で、他の人の意見を聞くことのできるサンマの勉強会は本当に貴重だと思う。貴重というか、他に類を見ないのではないか……?

「これって役牌出たらポンしますかね?」
「一打目はでよかったですかね?」

私は、ここぞとばかりに普段から疑問に思っていたことを、講師の方や強そうな参加者に質問した。

なお、これは米崎プロが撮ってくれた、私の対局動画だ。

2巡目。

から、リーチのみ(ダブルフェイスでは倍満扱い)のルートを残して打がよかったのでは? という指摘や

5巡目。

 

から、ホンイツトイトイに向かう打ではなく、チンイツ一直線の打の方がよかったのでは? という議論がかわされた。

繰り返しになるが、関西サンマをここまで細かく他人と検討し合う機会が今までなかった。
講師の方も、相手の意見を尊重しつつ、とても丁寧に、そして優しく教えてくれている。
私もたくさん関西サンマを打ってきたが、地元の方の打数と比べると何十倍という単位で経験値が違うだろう。非常に勉強になった。

……ただ、周りの雰囲気をみてみると、私のようにガチでサンマを学びに来ている人は少ないようだ。
どちらかというと、楽しむことを前提にワイワイやっている人が多い。

お、あちらの卓で、とある男性が米崎プロに優しくミスを指摘されている。

米崎プロ「受け入れが少し増えるのでこちらを切った方が良いかもしれませんね」

男性「そうかーたはーw」

何やら男性はかなり嬉しそうだ。
なるほど……米崎プロに怒られるのが嬉しいという、特殊な性癖を持っているのかもしれないな……(笑)

米崎プロはほんわかした空気間を持ちつつ、時にはズバっと意見を言ったり、時には柳のように受け流したりしながら場の雰囲気をコントロールしているように感じた。
文章で表すのは難しいが、参加者全員に分け隔てなく笑顔で接する米崎プロを見て、なんとなく関西を席巻する彼女の魅力が伝わってきたような気がした。

リーグ戦

さて勉強会が終わり、いよいよリーグ戦が始まった。
リーグ戦は同じメンツで3半荘を行う。

抽選で米崎さんと同卓した男性はやはり嬉しそうだ。

リーグ戦が始まっても、和やかな雰囲気は続く。

そんな中、私は空気を読まず真剣に打った。

「ツモ!トッパンです!」

 ツモ

四暗刻をテンパイするか、を持ってきたらカンをしようとしたら、4枚使いチートイツをツモってしまったのだ。
こんな倍満をアガるなどして、私はこのリーグ戦で3連勝し、準優勝することができた。

その後は有志によるフリー対局が始まったが、私はココでおいとますることにした。

感想

勉強会やリーグ戦……と聞くと堅苦しいイメージを持ってしまう方も多いかもしれないが、夕凪リーグはどちらかというと交流会に近く、気軽に参加できる雰囲気がある。
これは主催者である米崎プロの持つ空気の影響だろう。
サンマというのは基本的にはバチバチ勝負するものであって、こうして手を開けたり他の人と話したりしながら打つ経験は他にはない。

それでいて講師の方の指摘は本格的で丁寧であり、私のようなガチ勢も勉強になり、非常に満足のいくリーグ戦&勉強会だった。
サンマの鳴き基準に関する数枚のプリントもいただいた。

私がどれだけ文章を重ねても、実際に会ってみないと米崎プロの魅力を伝えきることはできないだろう。
さきほど紹介した通り、初回は2000円と格安で参加できるので、興味を持たれた方は是非HPより参加を検討してみてはいかがだろうか。

【評価】

刺激度 ★
清潔感 ★★★★
勉強会 ★★★★★
米崎プロの空気感★★★★★

(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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第二十六回:愛知県名古屋市「Jang Park NoRi NoRi」

これが雀荘の写真に見えるだろうか?
令和最初となる「ゼロ旅」はこんなオシャレな雀荘「ジャンパークノリノリ」に決まったのだ。

ノリノリは愛知県、名古屋は「新瑞橋」にある。
名古屋の人にしか読めないだろうが「あらたまばし」と読むこの地は、私の家から車で10分……という地元であり、もしかしたらノリノリは一番近いフリー雀荘かもしれない。

新瑞橋と言えば、昔は「田舎の中の繁華街」という印象だったが、40年以上前に地下鉄が通ってからどんどん都会化が進み、今ではイオンモールができるほどに栄えてきた。
近くを通る山崎川は桜の名所であり、花見のシーズンには多くの人がやってくる。

ノリノリはそんな新瑞橋駅から徒歩数分にある。
大通りに面しており、ビルの看板ですぐにみつけることができた。

エレベーターで3階に上がった後、店内に入り、オシャレなカウンターに腰掛けた。

冒頭で書いたとおり、雀荘とは思えない雰囲気のカウンターであり、簡単なカクテルくらいならすぐに作ってくれるそうな。

オシャレなカウンターに驚いていると、お店の名前の通りノリのいい店員さんがルールとシステムの説明をしてくれた。

ルール・システム

仕事で仕方なく……というテイで、女性店員に話しかけまくる。
これが私の「ゼロ旅」でのひそかな楽しみの1つでもある。

ノリノリは今年の4/1にリニューアルオープンした1ハンサンマのお店。
名古屋では2ハンサンマが主流なので、1ハンサンマは珍しい。

1ハンサンマと言っても完全先付けではなく、アガリ1ハン
そのおかげで私のような初めての人でもわかりやすい上にトラブルが減る。
なぜならば、「とにかく上がったときに1ハンあればアガることができる」というシンプルなルールだからだ。
バックはもちろん、喰いタンもある。

そしてルール説明を一通り聞いて、一番面白い! と感じたのが…

華牌……いわゆる抜きドラとしてが入っていることである。
これが何を意味するかというと、サンマにも関わらず345・456の三色ができるのだ!

たとえばを抜いた状態で……

 ロン 

こんな綺麗なタンピン三色ができるというわけ。
たしかに今までいろんな抜きドラのお店があった。お店の名前がプリントされていたり、4枚揃えると祝儀が発生したりするルールのお店も多い。

それらと比較してこの発想は飛びぬけている。

なお、三色は役ではなく、イベントとしてルーレットを回し、止まった数字に応じてお店からゲームチップがもらうことができる。

この大きなルーレットを回すというのも、またオシャレではないか。

そうこうしているうちにメンバーワン入りの卓が終わり、案内された。

実戦

ノリノリでは旧式の自動配牌卓を使っているようだ。

私はこのタイプの卓が大好きである。
まず画像のように配牌のうちの12枚だけが上がってきて、これを全員が手元に引くことによって残りの牌山が上がってくる。そこからチョンチョンを取ってゲームがスタートする。

この「間」が絶妙なのだ。
配られた12枚をみて、牌山が上がり、チョンチョンを取る間に前局の結果の整理やこの局の構想を考えることができる。

最新の自動配牌卓だと、一打目を切るまでの時間があまりに短すぎて、雀力向上の妨げになっているとも私は考えている。

そんなことを考えながらとった親の配牌は……

 ドラ

慣れないうちはややこしいが、抜きドラはだけである。
これを右に抜いてリンシャンから1枚補充する。
ツモってきたのは。これで形は決まった。から打ち出す。

 抜きドラ

5巡ほどでテンパイして高めイッツーになる待ちのリーチ!

 抜きドラ

リーチを打った瞬間は何も意識していなかったが、次に……と連続で抜きドラを持ってきた後に気付いた。

 抜きドラ

(これ3pで上がったら345の三色じゃん!)

4人打ちで、イッツーと三色の天秤になることはあるが、まさか同時にテンパイすることができるとは。。
急にワクワクしてきたが、残念ながら次のツモ番を迎えることなく、他家のチートイツに蹴られてしまった。

これが唯一のチャンスだった。
そもそもと抜ける機会が少なく、たまに抜けても三色を作ってアガリ切るまでにはいかない。意外と難易度は高い。
イベントとしてはできそうでできない、よい匙加減だなと思った。

もう1つ。
の1枚にノリノリ牌と言って、白ポッチにあたる牌が入っている。
リーチ一発に限りオールマイティになるだけでなく、裏ドラ表示牌にめくれてもオールマイティになるのだ。

これも意外に出ない。
この日4・5時間打ったのだが、三色もオールマイティも目にすることはなかった。

さて1ハンサンマであるが、やはり1番難しいのは鳴き基準だと思う。
強者に質問したり、夕凪リーグで学んだりしたことは

「基本ポンテンはとる、それ以外は鳴かない」

という部分である。
これには驚いた。私の感覚とは全く逆だからである。

例えば

 ドラ

このような手牌でを打たれたとき。
私ならここまで形がいいと、リーチを目指してスルーしたくなる。

しかし関西サンマでは打点はあとからいくらでもついてくるのでアガリ率が重要。
を打たれたときにロンと言えないことが罪で、ポンテンをとるべきだそうな。

ノリノリでは5が全赤ではなく、2枚ずつなので打点も大事になってくる。
巡目が浅いときに限り、スルーもあるかな……と考えていた。

逆に

これくらい悪いとポンしないとアガれそうにない……と感じてしまうが、これはスルーすべしと強者達は口を揃えて言う。
スルーした方がチートイを含めた有効牌は多く、打点を追いながら安全に手を進めることが大事だそう。

まとめ

ノリノリはオシャレなだけでなく、ルールがとても面白く、そして店内の雰囲気がとてもフランクだったのが印象的だ。
お客さんも常連さんが多いのか、とても楽しく打っているのが伝わってくる。

店員さんに

「何か美味しい飲み物を持ってきて」

と無茶振りしたら

カルピスオレなるものを作ってくれた。
これが甘くてとても美味しかったのですぐにおかわりした。

また、

カウンターのそばに置いてあるカップ麺やお菓子が食べ放題なのもポイント高い。
黒板に書かれている文章を読んでもわかるとおり、とにかく楽しく快適に麻雀を打ってもらおうという店主の気持ちが伝わってくる。

家から近いということもあり、リベンジを兼ねてもう一度行きたいと考えている。
三色も1回はアガりたい。

地元にあったのはサービスの充実した、面白いルールのオシャレな雀荘でした。

【評価】

刺激度 ★★★★
清潔感 ★★★★
サービス★★★★★
オシャレな店内★★★★★

(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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第二十一回:大阪府大阪市北区「まぁじゃんくらぶエイト」

私は一時期格闘ゲームに傾倒していた。自分がどの程度の実力なのか知りたい……もっと強い奴と戦ってみたい……そんな欲望を満たすだけのために他地域まで遠征してはゲームセンターを探したものだ。

「俺より強いやつに会いにいく」

フリー雀荘の根底もこの言葉に詰まっていると思う。家庭麻雀やセットだけでは飽き足らず、自分の雀力を誇示するため……そしてまだ見ぬ強者との出会いを楽しみにフリー雀荘に足を運ぶ人は多い。
私がフリー雀荘を巡っているのも、より強い人と打ちたいからだ。特に関西の雀荘は強者がとても多いように感じる。たとえ言葉をかわさなくとも、強者とは牌で会話できる。

(この動きは意外だったろ?)
(効かねぇよ、さぁラウンド2だ)

暇さえあればゲームセンターを駆けずり回っていたころを思い出す。

――この日もそうだった。

JR天満駅を降りて徒歩数分。
今にも泣き出しそうな空に焦っていたが、お目当ての雀荘「エイト」はすぐ見つかり、私はホッと胸を撫で下ろした。

3Fまで上がったエレベーターのドアが開く。

あれ、場所は合っていると思うのだけど、卓が見当たらない。
果たしてここは麻雀屋なのだろうか。

とりあえずスリッパに履き替え、店内を進む。すると…

突き当たって右に卓はあった。
なんじゃこりゃあ! そこいらの雀荘が3つは入りそうな広さである。

「いらっしゃいませー!」

広すぎるおかげで店員さんも今気づいたようだ(笑)

広い待ち席の一角に腰を下ろし、ルール説明を受ける。

一通り聞いたが、これまで打ってきた関西サンマとほとんど変わらない。
珍しいな……と思ったのが、クイタンがあることくらい。

ちょうど説明が終わった頃に卓が欠けたので、すぐに案内された。

「よろしくお願いします!」

いつものように元気よく挨拶をする。

さて、私は初めての雀荘、慣れないルールで打つ時、まず卓内で一番強い人をみつけることからはじめる。その人の打ち筋に注目し、押し引きや立ち回りを学ぶのだ。

そしてその強者はどう探すか?
それは所作や手付きを見ればすぐわかる。
強者は決して「華麗な所作」をしているわけではなく、「無駄のない動作」をしているのだ。

対面の男がまさにそうだった。

最短距離でのツモ動作。そしてルールに最適化された思考を用い、ほとんどノータイムで打牌を選ぶ。
親指で置くように切るのだが、勝つために華麗さはいらない。置くように切れば牌山をこぼすような事もないし、音も静かだ。何より消費カロリーも最小限ですむ。

見た目は不格好だが、マシンのように模打するその男をみて、私は完全にマークを絞った。

実戦

私は、南場の親で仕掛けていた。

  ドラ

ツモってきたを加カンしたところ、新ドラがそのになった。

同巡、をポンしていた対面の手が止まり、小考ののちにそのをツモ切ってきた。
つまりは加カンをしなかった……というわけだ。

(なるほど、カンをしないという事は自信のない手牌……イーシャンテンかな。テンパイだったとしても愚形だろう)

そう考えるのが普通である。

(さぁね)

一瞬対面が目でそう笑ったように見えた。

そして2巡後に上家が切ったに、対面が声をかけた。

 ロン 

(え?!好形?)

牌姿をみて驚いたが、すぐに意図を理解した。
は私の現物である。

好形だけにリンシャン牌を見てみたい気持ちはわかるが、「ランダムのリンシャン牌」「ドラがモロノリした私の現物である河」、どちらがの出現率は高いかは火を見るより明らかだろう。
そして、その河のを捉えるには安全にテンパイを維持しておく必要がある。
リンシャンから危険牌を持ってきたら、勝負にいきづらいし、通ったとしても他家からの警戒度が高まってしまうだろう。

より安全に、より多く河を見る抽選を受ける――
これが自分のアガリ確率を最大限高める選択だと対面は判断したのだ。

簡単なようにみえて、難しい選択だと思った。
単純な押し引きの他に「自分がどうみえているか」を総合的に判断しないといけないからだ。

(やるね)
(当然だろ?)

牌で会話を続けていると、アガリトップのオーラスでこんな手になった。

 ツモ ドラ

ついを切ってしまいそうだが、ツモでピンフのテンパイを逃すのはやってない。打でパンパンに構える。

 ツモ ドラ

何切る?

今度はを切ってもの受け入れが残る。
が正解だ。

 ツモ ドラ

どんどんややこしい形になってくる。
ピンズはの二度受けに、のエントツ形もある受けの広い形になった。
としてソウズの二度受けを払う。
喰いタンのあるルールではのポンに備えるのは重要だろう。

「ロン」

 ロン ドラ

このようにサンマは牌の種類が少ないぶん、流動的に変化する手牌を正確に運用していく必要があり、形に強くなるためのいいトレーニングになる。

まとめ

さて、初回はトップをとれたのだが10回ほど打って、ちょっと負けていただろうか。
しかし、対面との激しい闘いに私はとても満足していた。

何より、店員さんが気さくでとても面白い。
そんな店員さんがご飯をすすめてきたので、日替わり定食を注文した。

オシャレな牛丼だな…と思ったが、これがめちゃくちゃ美味しかった。
味噌汁と漬物もついてきて、立派な定食だ。
なんでもエイトでは厨房担当だけのスタッフがいて、ご飯には相当な自信を持っているらしい。

「ごちそうさまです。いくらですか?」

財布を出そうとしていた自分に店員さんが笑顔で答える。

「フリーを打たれた方は無料なんですよ」

二度、びっくりした。
あまりのおいしさと、それが無料であることに……だ。

更に驚きはこれだけにはとどまらない。日替わり定食、というくらいだから、ある程度の種類のメニューが一週間で繰り返されるものだと思っていたところ、なんと本当に「日替わりメニュー」なのだ! すなわち、毎日毎日料理が違うということ。

一部であるが、その料理の写真を以下に並べていく。

美味しいご飯で腹を満たし、大満足でエイトを後にしたのだった。

評価

刺激度 ★★★★
清潔感 ★★★★★(広い!)
サービス★★★★
無料ご飯の美味しさ!★★★★★

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遥か頂

私の趣味の1つに登山がある。

遥か先に見える頂上へたどり着くためには、目の前の一歩一歩を積み重ねていかなければいけない点が麻雀に通ずるものがある……と、登りながらよく感じる。
名古屋からだと、三重県にある鈴鹿山脈が非常にアクセス良く、季節問わずよく登りにいった。有名なのはロープウェイもある御在所岳だろう。

実は、本日行く雀荘は、そんな鈴鹿山脈のお膝元にある。

名古屋から伊勢湾岸道路をひたすら西に走ると、30分もかからないうちに四日市のインターに着く。登山の日にはまだ夜が明けていない暗い時間に、頂上の景色やその後の温泉を楽しみにしながらこの道を飛ばしていったものだ。(安全運転)

そんなことを思い出しながら、四日市の駅前に着いた。

お店が用意してくれている近くの無料駐車場に車を停め、アーケードの中に一歩踏み入れる。

するとすぐに見つかった。

おしゃれなバーを思わせるような開けた階段を上り、ドアを開くと…

入店

「いらっしゃいませ!」

フリーが3卓回っており、元気な店員さんの声に迎えられた。
空いている卓に腰掛け、まずはサービスだという1本目のドリンクを注文する。

無難にお茶を注文。
そして店員さんから丁寧なルールやシステムの説明を受けたのだが、あまりにもいろいろ書きたいことが多い。長くならないようにざっくりと解説しよう。

まずはルール。
「クランキー」は中部地方では数少ない「条件付き東南戦」が楽しめるお店だ。
系列店の「やん」「条件付き東南戦」だが、あちらはシステムが非常にソフト。そしてここ「クランキー」新宿ルールに非常に近い。システムに差をつけることによって、お客さんに棲み分けしてもらおうという意図が伺える。

特殊なのは

特殊牌たちだ。
が入っていて、ドラ扱いで鳴いてもボーナスポイントの対象になる。
全部5じゃないので、マンズは下を大事にしたり、ソウズは上を大事にしたり……と、慣れるまで対応が大変そう。さらにが入っており、こちらは赤牌に比べて、ボーナスポイントが倍になる。
白ポッチはリーチ後にツモればオールマイティ。一発じゃなくてもいい。

の位置こそ違えど、新宿さながらのバチバチとした戦いが想像できる。

続いてシステムやサービス。

まず

トップや来店などでポイントを競う月間レース的なもの。
そして

賞金首イベント。
メンバーに挑戦を挑み、勝つとポイントがもらえるというもの。
挑戦する回数を選べたり、強いメンバーほど賞品が豪華だったりと、内容が凝っていて面白い。

そして特筆すべきなのは……


天鳳の段位戦と全く同じシステムで、ポイント評価されること。
お店で成績を管理して、成績上位者にはご褒美がある。

画像のように短期でのイベントも行っているのだ。

その他にも……

女流プロを定期的にゲストとして呼んだり……と、まぁとにかくいろいろやっている。

多彩なルールとシステムの紹介だけで終わってしまいそうな勢いだが、一応実戦レポートも記しておこう(笑)

実戦

この日は私の来店に合わせてか、『終日ゲーム代半額』という大赤字覚悟のイベントが行われていた。そして多くのお客さんで賑わっていた。
私はその中をあちこち移動させてもらって打ったのだが、終始調子が良かったと思う。

慣れるまでは大変と思っていた特殊牌も、マンズの下だけケアしておけばよい、と途中で気付いた。

まずピンズはいつもの感覚でOK。
ソウズはと、上下に分かれているので強く意識しなくてもOK。
マンズはだけなので、そこだけケア……という意識だ。

さて、実戦で印象的だったのが、マンガンをツモればトップになれる……というオーラス。
私は7巡目に

 ドラ

こんな手牌を迎えていた。
のイーシャンテンで、チャンス手だ。

ここへ、ふっとをツモってきた。

 ツモ ドラ

手拍子でを切ろうとしたが、ふと手が止まった。

(待てよ…これはウザク本などでよく見る牌姿じゃないか?)

もちろん受け入れ枚数としては打が一番広い。
しかしツモのペンリーチはいかにも苦しい。
の受け入れを消去すると、という選択肢が浮上してくる。

はツモやツモが機能している点が盲点となりがちだが、 受け入れ枚数も五分。
タンヤオが付加される可能性が高く、この状況下では一番手の選択と言えよう。

あまりお目にかからない牌姿なので、これでいいのか? という確認もした上で私はを切った。

すぐにをツモってきてリーチ。

 ツモ ドラ

一発でをツモり、逆転に成功した。

条件付き東南戦だと、僅差のオーラス など、痺れる局面を味わう頻度が通常の東南戦より多いので、かなり疲れてしまう。
その分充実度が高い、とも言えよう。

そんな疲れが出てしまったのか、終盤は牌を見落としたり、鳴くべき牌に声が出なかったり……と、非常に情けない麻雀になってしまった。
前半の貯金を崩す形で、ギリギリプラスで実戦を終了した。

感想

何度も他の「条件付き東南戦」のお店に行ったことがあるが、クランキーほど和やかなお店はないのではないか……と思った。メンバーやお客さん同士の会話も多く、それでいてマナー面でしっかりしていた。
「ワイワイ」「キッチリ」のバランスが、フリー麻雀荘の永遠の課題だと言えるが、クランキーはそのへんのバランスがきっちりしている印象だ。

多彩なイベントや成績管理などを含めて、通いたくなる仕掛けを常に考えているお店の努力を感じた。

また貸し卓も1卓1000円とお値打ちで、さらに1卓1300円で落ち着いて打てる個室も用意されている。

帰りの車の中、疲れてミスを頻発させてしまったことを振り返りながら、やはり一歩一歩の歩みが大事なんだな……と登山の帰りと重ねながら気を引き締めたのであった。

評価

刺激度 ★★★★★
清潔感 ★★★★
サービス★★★★★
熱くて楽しい空間!★★★★★

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ifの世界

時おり考えること。
もしもこの世に麻雀というゲームが無かったら……。

「いうて、何かしら別の趣味に打ち込んで、大して変わらない人生を送っていると思うよ」

あなたは笑ってそう答えるだろうか。

この命題は、語っても意味のない「たられば」なのかもしれない。

来訪

今日行く雀荘は、これまでレポートしてきた店と違い、駅前10秒! という近さにはない。最寄り駅から20分くらい歩いた、少し遠いところにある。
夕暮れの街を歩きだす。
重い荷物を持っていたからか、しばらくすると、足の裏は熱くなり、呼吸は激しくなってくる。ダイエット中の身としては、ちょうどいいかもしれないな。
お腹をさすりながら歩いていると、お目当ての「麻雀ナイス」の看板が見つかった。

「いらっしゃいませー」

ドアを開けると女性の方から声を掛けられる。
中を見ると、貸し卓が2、3卓立っていたが、フリーはまだ立っていないらしい。
もう1人くるまで待つ運びになった。
少し疲れていたのでゆっくりしたいところだった。アイスブラックを頼んで、ルール説明をしてもらったあと、目を閉じてまどろみの世界に身を投じた。

実戦

1時間くらい経っただろうか、ドアを開ける音で目が覚めた。
若いお客さんと、会社帰りであろうスーツ姿のサラリーマン風のお客さんが来店したのだ。
こうしてメンバー1入りで卓が立つ運びになった。
私の起家スタートで始まったのだが、私が配牌を並べている間にまた1人お客さんがやってきて、座っているメンバーに「代走でよろしくー」と声を掛けた。

なるほど、ナイスはこの時間から人が集まってくるらしい。
貸し卓のお客さんも次々と集まってくる。

ナイスの特筆すべき点は、システムが非常にソフトかつマイルドであることだ。
以前足を運んだ龍馬くんのノーマルルールを「10」とすると、「2」くらいで、正直、ここまで優しいシステムで打つのは、高校生の時の家族麻雀以来だ。
ルールも、オーソドックスなアリアリルールの東南戦。
マナーに関しては最初に厳しく説明されたものの、やはりそのマイルドなシステムのおかげか、談笑を交えながらとても和やな雰囲気で対局は進んでいく。

高校時代を思い出したわけではないが、ナイスの雰囲気に、とても懐かしいものを感じた。
あの頃は、ただ牌を握っているだけで楽しかった。そのときに感じた楽しさは、20年以上経った今でも継続し、色あせることなく麻雀は生活に溶け込んでいる。
「たられば」の世界の自分は、麻雀以外にここまで打ち込める趣味をみつけることができるだろうか。麻雀の無い世界……考えただけでもゾッとする。

オーラスを迎えて、私は22000点持ちのラス目だった。
マンガンツモで2着、跳満をツモればトップになることができる。

そんな状況で手牌はこのようになっていた。

 ツモ ドラ

ピンズのリャンカンが埋まり、手拍子でを切ろうとしたときだ。
ハタと手が止まった。
この手牌、イッツーがあるな……しかし、はドラそばで345の三色もあるので切れない。
1000点でもアガれば一応3着にはなれる。

ふと顔を上げると、サラリーマンも若者も、高校時代の私のように、牌に触れるだけで楽しくて仕方ないような表情を浮かべている。

そうだよな、いつしか楽しむ余裕がなくなっていたのかもな。
私は切ろうとしたを手に戻し、堂々とを場に放った。

 ドラ

リャンメンターツを払ってのリャンシャンテン戻しである。
トップにオカのつくルールなら、これくらい大振りにトップを狙っていった方がよい。

次にをツモり、三色よし、イッツーよし、のゴールデンイーシャンテンになった。

 ドラ

2着目からリーチが入ったところで、私もをツモってテンパイ。迷わずに追っかけリーチを打つ。

 ドラ

山に手を伸ばし、一発のツモを見る。

――どこまでいくか。

【まとめ】

麻雀ナイスは、駅からは少し歩くし、特に目立ったルールやサービスがあるわけではない。
しかし、徹底したマナーと業界最安値と思われるシステムにより、フリーデビューにはもってこいの雀荘と言えるだろう。

この日、私は麻雀が無ければ、会うことすらなかったであろう人と、ほんのひとときだが牌で会話をし、そして一発でツモったに興奮を覚えた。
たとえシステムがソフトだろうとマイルドと、麻雀の魅力は1mmたりとも落ちることはない。

もし麻雀というゲームが無かったら……
私にとってはこの世界はただただ生きるために生きる、無機質な空間だったのだろうと確信する。

【評価】

刺激度 ★
清潔感 ★★
サービス★★★
業界最安値で麻雀の魅力を堪能!★★★★★★★
(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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麻雀WELCOME 柏店

Mリーグが始まり、芸能人やアイドル……といった著名な方たちが、続々と麻雀に興味を持つようになってきた。
いや、興味は以前より持っていたはずだが、「タバコ・酒・ギャンブル」といった麻雀の持つ負のイメージが有名人にとってはマイナスであった。事務所から止められていたり、自主的に遠ざけていたりしたのだろう。
Mリーグのおかげでそのイメージは払しょくされつつある。もともと至高のゲーム性を持つ麻雀は、今後芋づる式に輪を広げ、近いうちにビッグバンを起こすかもしれない。

……そんな麻雀ブームの予感を覚える中、私は千葉県の柏駅にいた。
創業25年、関東を中心に17店舗を構えるマンモスチェーン店「ウェルカム」人気の秘密を探るためにここにきたのだ。

ウェルカム柏店は駅前にあった。
調べてみるとウェルカムはどの店舗も駅前に位置している。

どの土地へ行ってもアクセスはよく、いつもと同じ雰囲気・ルールで打てるので安心感があるのだろう。

入店

柏駅を降りてすぐに赤い看板がみつかった。

エレベーターで7階にあがり、店内に入ってびっくりした。
この日は土曜日だったが、まだ昼過ぎの時間帯である。

フリーと貸し卓のお客さんで店内はとても賑わっていたのだ。お客さんが多いとは聞いていたが、これほどまでとは。

「いらっしゃいませ! zeRoさんですね!」

写真左に映っている店員さんに声を掛けられ、待ち席に腰を下ろす。
私もフリー雀荘の店員を長年やっていたのでわかるが、普通満卓近くになったら頭がテンパるものだ。

カップ焼きそばの注文が入り、忙しい中作って持っていくと、その匂いに釣られて「あ俺もやきそば」と追加注文、それを持っていくと「あ俺も!」と延々と続く、恐怖の「焼きそばラッシュ」
ワン掛けとともに「じゃあ俺もやめるわ」という「ラス半連鎖」
そういったお客さんを接客しつつ、卓に入るとなると、いよいよ麻雀にはならない。
私はメンバーをやって、麻雀そのものが嫌いになってしまった……。

詳しくはZERO本(「ゼロ秒思考の麻雀」「麻雀強者の0秒思考」)に書いてあるのでぜひお手に取ってみてほしい。

しかしこの明るい店員さんは慣れているのか、過去の私と違ってどこか余裕があり、お客さんたちと会話をしながらお店を盛り上げていた。それでいてドリンクの注文やラストをそつなく捌き、見事なまでに店を回していた。

そのときの私はというと、店員さんの姿に感心しつつも、なるべく迷惑をかけないように、ルール表に目を通していた。

ごく普通のアリアリルール東南戦のようだ。
赤5が1枚ずつ、テンパイ連荘……など、奇抜な部分は全くない。
箱下計算がない点が、初心者にやさしいと言えるくらいか。

実戦

ルールを把握したところで私を待っていたというお客さんと卓を立てる運びになった。

卓に付いてすぐ、スマホの充電が少なくなっていることに気付いたが、柏店では全席打ちながらその卓で充電できる。

今どき、めずらしくもないサービスかもしれないが、本当に便利になったなぁと時代の流れを痛感する。

さて開局の親でのこと。

 ドラ

5巡目、ドラがアンコのチャンス手。
通常、ドラが3枚の役なしテンパイはリーチの一手だ。
私もリーチの声が出かけたが、ハッと思い出した。

(Mリーグで鈴木たろうプロが似たような手をしていたなぁ)

この手、リーチを打っても期待値(局収支)は大幅にプラスだろう。
しかし麻雀は選択と選択の比較、その連続である。

どうしてもアガリたいこの手牌、リーチを打って周りを牽制しつつ、ツモ抽選を増やす。
それも一策だ。こちらがドラを固めている以上、相手の手の平均ドラ保有枚数は少なく、押し返してくる可能性は通常より低いといえる。ただ、アガリまであるかは微妙なところだ。はおいそれと出てくる牌ではない。よく見たらがアンコなので、を引いてきて「後ひっかけ」になる……というケースもなくなるわけだ。

ではテンパイ外しの選択はどうだろう。手替わりの枚数はそこまで多くないが、ポンしてに構えられるのが大きい。アガリまで考えるなら……

リーチのリまで出かけた声を飲み込んで、マンズの下を誰も切っていないことを確認し、私は静かにを打った。
次にを引きこの形に。

 ドラ

これで盤石の構えになった。
瞬間の受け入れ枚数はそこまで多くないが、といった「二次有効牌」まで考慮に入れるとそこそこの変化量だと言えよう。
「二次有効牌」とは、直接的な変化ではなく、その牌によってさらに変化が広がる牌のことである。
完成メンツが真ん中に寄っているほど二次有効牌の量や質はよくなる。
例:>>

真ん中によっているほどリャンメン・三面チャンができやすいからだ。
また、連続メンツはもっと強くなる。
例:など

すぐにを引いてリーチ。一発でツモって6000オールになった。

 ツモ ドラ

Mリーグの観戦記を担当して、一流プロ達の麻雀を見る機会が増え、こうやって多くのプロ達から技術を学んでいる。引き出しが増えすぎて逆に弱くなってしまうケースもあるが、私はうまいこと自分の麻雀に取り入れられていると思う。

お客さんたちとなごやかに話しながら局は進んでいった。
南場に入って、私は6000オール以降手が入らず、周りのアガリを許し、ジリジリと点棒を削られていた。

ギリギリトップ目で迎えた南3局、ほとんど差のないライバルからリーチが入った。
私の手牌は劣勢で、オリざるを得ない展開だったのだが、終盤にイーシャンテンになっていた。

 ドラ

安全牌はしかなかったが、残り2巡というところまできていたのでこの局は凌げると思っていた。そこへリーチをかけている上家がをツモ切り。

かくしてまた私の手が止まった。

をチーしてを切ればテンパイ。は端っこなので通りやすい部類だろう。あと2巡ならテンパイを取る価値はあるともいえる。何せ上家とはテンパイノーテンでまくられてしまうほどの差だ。ただ、放銃してしまっては致命傷になってしまうかもしれない。

チーしてテンパイをとるかスルーして我慢をするか……

険しい顔をして考えていると……

「対局中ですが、おやつはいかがですか~!」

先ほどの店員さんが、チョコレートなどの甘いものを無料で配っていた。
何やらウェルカム恒例のサービスらしい。
麻雀はひたすら頭を使うので、甘いものは本当に身に…いや脳にしみる。
こういった細かな気配りが人気の秘密なのかもしれない。

「1ついただこうか」

と偉そうに言いつつ、一掴み持っていき、そのうちの1つを口に投げ入れる。
チョコの甘さが口に広がり、脳の緊張が和らいでいくような感覚を覚えた。

再び局面に目を落としたとき、ふっと閃いた。

(朝倉康心プロならこうするハズだよな)

チー
そして打

リスクはとらず、それでいて確実に形式テンパイに前進する選択!

 

私は物事を〇か×でとらえがちな節があるので、こういった中庸的な選択は思考外に追いやられやすい。
次に上家から打たれたをチーし、テンパイにこぎつけた。

結果的にこのケーテンで守った点棒が功を奏し、トップを守り切ることができた。

そしてその後もほどほどに調子よく、楽しい時間を過ごさせていただき、実戦は終了した。
その間も店内は賑わっていて、それを決して多くはない人数で捌く店員さんに感心しっぱなしだった。

ウェルカムはどこの駅前にもあるという立地の安心感の他、ルール説明がしっかりしており、基本的なマナーも教えてくれる。ゲーム代も安く、多彩な割引サービスもあり、初めてフリーデビューするという人にぴったりだろう。(特に学生さんはフリーも貸し卓も激安!!)
お客さんも新規に慣れているのか優しそうな人が多いなといった印象だ。
さすが雀荘デビュー3万名以上の実績! といったところだ。

マーチャオグループと統合し、共通のポイントカードや成績管理システムを導入している点も通いたくなる要素だと思う。

Mリーグが麻雀界の裾野を広げていることは間違いないが、ウェルカムやマーチャオのように長年麻雀デビューの若者たちを支えてきた街の雀荘の功績は忘れてはならないし、今後も麻雀を覚えたばかりの初心者をとりこむためにも重要なポジションになることも同様に間違いないと言えるのではないだろうか。

大満足のウェルカム柏店での実戦だった。

評価

刺激度 ★★★
清潔感 ★★★★
サービス★★★★
チョコレートの多幸感★★★★★

(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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第二十回:東京都港区「麻雀 龍馬くん」

 街は一段と冷え込み、今年も忘年会・新年会……のシーズンがやってきた。
 私も古くからの付き合いの場に顔を出すことになっているが、実は今さらながら気が重い。
 
かつては一緒に卓を囲み、

「どの店では誰が一番強いか」だの
「この仕掛けはどこまでケアすべきか」だの

他愛もない話を交えながら麻雀を打ってきた仲間。しかし時は流れ、話題のほとんどは家族や仕事の話に変わっている。鬼嫁自慢をしたり、子供の写真を見せ合ったり、年収を推測し合ったり……決して疎外感を覚えるわけではないが、私が……私だけが、無心で牌とじゃれあっていたあの頃と何も変わらず、取り残されているような寂しさを覚える。

私の人生は、彼らのように何か1つでも積み上げることができたのであろうか。

迷える私は新橋の駅に降り立っていた。
新橋と言えば、東京にさほど詳しくない私でも「ビジネスマンの街」ということくらいは知っている。
山手線・新橋駅から徒歩数分、本日お目当てのお店、「麻雀 龍馬くん」はあった。

看板の一番上にあるとおり、龍馬くんは9階にある。入店したら、平日だというのに仕事終わりのサラリーマンで賑わっていた。フリーは2卓で、あとはセットがたくさん。いかにもビジネスマンの街という感じではないか。

ルール説明を受けながら、ふと感じる。
ビジネスマンの街というとどこか無機質でドライな印象があるが、なぜかここ龍馬くんには温かみを感じる。

その理由は優しい口調の店員さんからきているのか、それとも壁に貼られている



多くのイベント、

そしてカップ麺サービス(これは嬉しい!)というところからきているのだろうか。

 ともあれルール説明は終わった。龍馬くんは関東では珍しい、3人打ちのお店だ。

・1ハン縛り
・華牌を4枚
・5が全赤

9m9p9sに1枚ずつ青牌が入っていて、これが祝儀対象になる。
いわゆる関西サンマだ。
……関西サンマと言えば、この「ゼロ旅」では負け続けている……鬼門だ。

龍馬くんでは1000点50龍馬のソフトルールと、1000点100龍馬のノーマルルールの二つのシステムが存在する。

例によって身の程をしらない私は100龍馬のノーマルルールを所望した。
牌に全てを捧げてきた自分が、麻雀でも勝てなくなってしまったら何も残らないではないか! そう思い卓に着く。

卓に着いた瞬間、何か違和感を覚えた。画像をみてわかる人がいるだろうか?

まず……

これ、関東の人には馴染みがないかもしれないが、関西ではよくみる「ゴッドハンド」というマシーンだ。これが大変な優れモノで、牌が上がってきたら自動で山を前に出してくれる。値段は想像がつかないが、仮に5万円だったとしても導入すべきだと思える。設置やシステムは非常に簡単でシンプル。打っている人は快適だし、従業員の負担も減る。(毎回従業員が前に出しにくるお店もある)
「ゴッドハンド」という大袈裟な名前に負けていないくらいの逸品だと思う。

しかし、違和感の正体は「ゴッドハンド」ではない。

実はなんと、親と東場南場を示す
「起家マーク」がないのだ!

なぜないのかを聞こうと思ったが、いやたしかに今どきの全自動卓には最初にセットすれば起家はわかる。ご丁寧に「南場に入ります」とアナウンスしてくれる卓も多い。よくよく考えると必要性を感じないし、実際に打ってみて不便なことは一切なかった。
とはいえ、一局清算のお店を除き、起家マークの無い店なんて他にあるだろうか?
コロンブスの卵(誰にもできそうなことでも最初に実行することは難しい、という意味)とはまさにこのこと。かなり衝撃的だった。

実戦

さて、座ってすぐに2着→トップで気分よく迎えた3戦目の親での手牌。
3巡目にこんな手になっていた。

 ドラ

既にテンパイ。手替わりを待ってダマに構えていてもなかなか有効牌が引けない。
そうこうしていると南家がをポン。そして私がツモってきたのは、これを暗カン。

  ドラ

不要牌をツモ切ったあと、仕掛けている南家がを手出しして、をポンしてを切った。
ちょっと状況がわかりにくくなってしまったので、南家の仕掛けをみていくと、

   

 
こうなっている。
龍馬くんは後付けありだから、トイトイとは限らない。
直後に私がツモってきたのはだった。

  ツモ ドラ

をきるか、を切るか、はたまたを切るか。

ふと、南家が最後に仕掛けを入れる前に切ったを思い出した。

に暗カンが入った後にからを切るだろうか。他がトイトイ系だけにそれはなさそうだ。

が当たるとすればからの切りだが、自分がを2枚持っていることから、

それよりはからを切った可能性の方が高い……。

そう思って私はを勝負した。

すぐに南家がドラのをツモりあげた。

    ドラ

アガられてしまったものの、この日は終始自分のペースで打つことができ、快勝に終わった。関西サンマでは本当に久しぶりの勝利である。

読みを入れてを押しても、麻雀だからこうやって報われないことは多々ある。
私が積み上げてきたものはその程度のものだ。
同年代の人たちと話が合わないのは寂しいが、私は私の人生に後悔は一切していないし、何より今が一番楽しい。無理に周りに合わせる必要もないかな……そう思って新年会の出席をキャンセルした。

さて、龍馬くんだが、さきほど紹介したように打数によるランキングでのポイントバックをはじめ、各種紹介しきれないくらいのイベントを多数行っている。

私は新規ということで、次回以降の来店毎に使えるゲーム券をもらった。

私の感じた「温かみ」の正体は、きめ細やかなサービスと、店員さんたちの人柄、そして起家マークを無くしたりゴッドハンドを導入するなど、お客さんが快適に打てる環境を考え続けるそのお店の姿勢にあると思った。

新橋のイメージが変わったな……そう思って店を後にしたのだった。

評価

刺激度 ★★★★
清潔感 ★★★★
サービス★★★★★
快適に関西サンマを楽しめる!!★★★★★

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第十九回:大阪府大阪市中央区「麻雀ハウス ポン太 千日前店」

気が付けばもう2018年の年の瀬。
年初にあれやこれやと目標を立てたのが、まるで昨日のことのようだ。
いや、昨日のことはさすがに言い過ぎだが、歳を重ねるごとに1年を短く感じるというのは科学的に立証されているらしい。10年の中の1年と、40年の中の1年では記憶の中で占める1年の割合が違うからだろう。

それにしても今年は麻雀の調子がイマイチな1年だった。その中でも特に「関西サンマ」の成績は散々である。最初はただの下振れだと思っていたが、ここまで悪いとさすがにどこかまずいプレイがあるんだろうな……と感じる。
今日は関西サンマの攻略を考えながら打っていこうと思う。
本日向かったのは、ポン太千日前店
難波駅を降りて徒歩3分。

なんばグランド花月の対面に看板があったので、すぐ見つけることができた。
「対面」という言葉を自然に使うのが麻雀打ちのサガと言えよう。

看板によると無料の駐車場もあるらしい。
エレベーターで4階まで上がる。

週末の夕方ということもあり、店内は多くのお客さんで賑わっていた。

「いらっしゃいませー!」

キレイな女性スタッフが迎えてくれる。
ポンタ天満店とルールは同じらしく、ルール説明はなし。

「何かわからないことがあったら、なんでもお気軽に…男性スタッフにおたずねください」

「君じゃないんかい!」
「私まだ麻雀わからなくて……(笑)」

大阪ということもあってか、しっかり突っ込んでしまった。
すぐにラストがかかり、案内される。

【実戦】

「ポン」

打たれたに反射的に声を出した。

 ドラ

……これか。これがあんまりよくないのかな。
関西サンマは速度が全てと思っていて、ほとんどの役牌は1鳴きしていた。
チートイやリーチもみて、もう少し整ってから鳴いた方がいいのだろうか。
迷いを見透かすように親からリーチが入る。
安牌がなかったので1枚切れているをツモ切ったらこれが御用。
リーチ一発チートイドラドラの18000を放銃とあいなった。

こうして最初の半荘はいいところなく飛んでしまった。
今日も苦しい戦いになりそうだ。

次の半荘だった。

 ドラ

この手牌でが出る。

「――ッ!」

ポンの声が喉のそこまで出かかったが、試しに飲み込んでみた。
今までとは違う世界がそこにあるのか。
手を伸ばした先にはがあった。を切る。

 ドラ

たしかに、を鳴かなくても1手進む有効牌はかなり多い
を鳴いて危険になるよりもこちらの方が安定するのかもしれない。

そうこうしているうちにまたしても親からリーチが入る。ツモってきたのは

 ツモ ドラ

が通っていなかったのでを切る。
そしていよいよをツモってきた。元気よくを並べてのリーチ!

 ドラ

一発でツモってきたのは……! だった。入り目は二度いらない。

「ロン、18000」

結果は同じだったが、今回は一切の悔いはない。
その後、何度かトップを取ることができたが、この最初の2半荘の負債が取り戻せず、負け越しで終わった。

またしても負けてしまったが、今回は少し手ごたえを感じることができた。

やはり関西サンマにおいてキーポイントになるのは役牌の扱いだ。
アガリまで遠い手牌では、鳴こうがどうせアガリづらい。何より手牌が短くなり危険だ。
アガリまで近い手牌では、リーチを目指して高打点を狙った方が良い場面も多い。
何しろドラが16枚もあるので、次にドラを持ってくる確率はそれなりに高い。ポンしてツモを放棄することは、そういう意味でも打点面で損をする。

これくらいだとが出ても我慢してリーチを目指した方が良さそう。

こうなると鳴いた時とスルーした時の速度差が大きく、ポンテンにとった方が良いだろう。

次に関西サンマを打つ時は、鳴きのレンジをもう少し狭めて打ってみようと思う。

必ずやまたリベンジにきたいと思う。

【感想】

ポン太では天満店と千日前店共通で使えるポイントカードをもらえる。

画像見ての通り、少し打っただけなのに既に7320ptのポイントがたまっている。
これらは全てゲーム代として使うことができるので、リベンジしようって気になる。

また、そのポイントをお得にゲットできるイベントを常時開催している。

店内は明るくて清潔で、店員さんは常に卓の近くにいる。そしてお客さんのマナーも良い。
また女流プロも頻繁にゲストにきており、関西サンマを安心してお得に遊べるお店だと思った。

——結局、今年の関西サンマは最後の最後まで負けで終わった。
来年は来年の風が吹く。
そう思いながら帰りの電車に乗ったのであった。

【評価】
刺激度 ★★★~★★★★
清潔感 ★★★★★
サービス ★★★★★
関西サンマの奥深さ ★★★★★
ポイント・イベントお得度 ★★★★★
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第十八回:大阪府大阪市北区「麻雀ハウス ポン太 天満駅前店」

「勝ち」と「価値」

3年前、私はカレンダーを全く必要としていなかった。単純に一切の予定が入っていなかったからだ。現在もプロでも経営者でもないただの天鳳民の1人なのだが、いつのまにか観戦記に出版、コラム、配信、ゲスト、リーグ戦運営……など、麻雀関係の予定だけでカレンダーはびっしりと埋まっている。人の縁や時の流れというものは面白いものだな……と感じる。
誰にも必要とされていなかったあの頃と比べると、誰かの役に立っているのでは……という自己満足だけでも生きがいを感じることができる。晩年に差し掛かっているが(笑)とても充実した人生を送れていると思う。
しかし、かといって楽観はできない。麻雀プロが勝つことでしか認められないのと同様に、私も勝たなければいけない。私にとっての「勝ち」とは、天鳳位の達成であり、より面白い文章の提供であり、麻雀普及や戦術普及に貢献すること、である。
人の価値は、少し緩んだだけですぐに劣化する。もともと中途半端な立ち位置の私の価値なんて吹けば飛んでしまうほど薄く、継続的に活動していくことでしか認められないのだ。

来訪

冷たく吹きすさぶ風に11月某日、そんな私は大阪の天満にいた。
大阪環状線天満駅から徒歩1分……とのことだが、お目当ての店は改札口を出てすぐにみつかった。1分どころか15秒くらいで行くことができるだろう。


 

関西サンマが打てるお店「ポン太 天満店」である。
この看板をみると無料駐車場も用意されている模様。

エレベーターで3階まであがり……

店の扉を開くと……

白い店内に最新卓が並んでいた。決して広いとは言えないが、余計なモノが置いておらず、キレイに整頓されているので窮屈さは感じない。金曜の夕方だったが、フリーは3・4卓立っていた。初めてのことを告げ、待ち席に腰を下ろす。

若くて感じの良い店員さんからルール説明を受ける。
ポン太はオーソドックスな関西サンマのようだ。35000点持ちの40000点返し。完全1ハン縛りの5が全赤ポン太牌という華牌あり
細かいところまで丁寧に説明してもらったが、晩年を迎えつつある私にはほとんど覚えられない。
そこで、私が初めて行ったサンマのお店でこれだけは覚えておくという部分を5つだけ挙げよう。

  • 完全先付かアリアリか → 完全先付。
  • フリテンは → 認められない。テンパイにもならず、見逃した同巡のツモもダメ。
  • 祝儀対象 → 一発と裏、4枚のポン太牌のうち1枚入っている緑ポン太牌を使って、門前和了。
  • 4枚使いチートイ → あり。
  • ツモ時の点数計算 → 満額計算(親ハネツモ→9000ALL 子ハネツモ→4000・8000)。

基本的にはこの5つで事足りる。役満の祝儀とか、チョンボの裁定など、レアな現象はその場で聞けばいいのだ。
なお、細かいルールを知りたい方はHPまで

ポン太にはソフトルールとノーマルルールの2種類用意されている。
普通細かいところに慣れるまではソフトな方からいくのがデジタルだが、私の勝負師の血がそうさせるのか、陳腐な見栄があるのか、必ずよりハードなルールを指定してしまう

実戦

説明が終わると同時に、タイミングよくノーマルルールの卓にラストがかかり、案内される運びとなった。

東一局南家でのこと。
ドラ表示牌に華牌がめくれて、「おお」と対面の常連さんらしき方が言う。

画像右の緑ポン太牌がめくれた局にアガると、お店から1500ptもらえるらしい。
なるほど……気合を入れた私の手牌は、中盤を過ぎてこうなっていた。

 ドラ

くっつき牌を選ぶ局面。打牌候補としてはか。
私は序盤にを切っていることもあり、何気なしにを切ろうとした。

「すいません」

をつまんだ手を戻し、思い直した後にを切った。
を残すとツモでテンパイするが、好形となるのはツモだけ。その一方でを残すとツモでピンフイーペーコー、ツモで同じくピンフイーペーコーかつ三面チャンになり、三暗刻や三連刻にもなる

 待ち

は受け入れ枚数こそ劣るものの、好形率と打点がかなり優秀で、総合でも打が良いだろう。
結果的には、ツモときて待ちでリーチ。他家とのめくりあいになったが負けてしまった。
を選ぼうがを選ぼうが関係なく負けていた。しかし、このように見えないところで最善を尽くし続けることで、いずれ報われる時がくるのだと信じている

さて、ポン太のウリの1つは女流プロが多数来店する点がある。

中でも常勤している最高位戦日本プロ麻雀協会所属の足立玲プロ

は、私の一推しだ。

この日も足立pは店内を所狭しと駆け回り、多くのお客さんと交流していた。さらに足立pは本走一番手で卓に入り、麻雀を打っていた。彼女みたいにかわいい子が卓につくとそれだけでほんわかした気分になるし、麻雀における多少の不条理も許せてしまうから不思議だ。
接客中の足立pを見ていると、多くのお客さんから愛されていると感じた。

他にもポン太は先ほど紹介したサービスの他にも、多くのポイントサービスを行っている。

新規特典として私も5000pt頂いた。さきほど紹介した「ドラ表示緑ポン太牌」によるptサービスの他にも、毎月変わるイベントがあったり、LINE@会員になったり友人紹介をしたりしてもptはもらえる。
このptは主にゲーム代として使えるから驚きだ。(1pt=1円換算)
マナーやルールに関して丁寧に説明があったように、お客さんのマナーもすこぶるよく、安心してリーズナブルに楽しめるのがポン太のウリだと感じた。

あ、あとフリー専門で、貸し卓は受け付けていないのは斬新だと思った。
卓数の都合だと思うが、それでも少しでも利益を上乗せしたいから……と両方やるのが普通で、フリー専門店というのは聞いたことがない。
中途半端に貸し卓を入れるくらいなら、フリーのお客さんに気持ちよく楽しんでもらおう……という素晴らしい配慮だと思う。

退店

結局私が良かったのは最初だけで、あとはずるずると負けてしまった。
帰ろうとすると、足立pがエレベーターまで見送りに来てくれた。ここは1つ慰めてもらおうかと何か話そうとした。が、その危険を察してか男性店員も駆けつけてきた。仕方なく普通に挨拶してそのまま帰った(笑)

というのは冗談で、足立pはあそこに居場所をみつけ、自分の価値を見出しているのだな……と感じた。一見不要そうに見えても価値の高いあの2sのように、私もこの激動の麻雀界において価値を提供し続けることはできるのだろうか。
帰りの風も冷たく、私の足取りは重かった。

評価

刺激度 ★★★~★★★★
清潔感 ★★★★★
サービス ★★★★★
足立pかわいい ★★★★★

(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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第十七回:神奈川県川崎市「まーじゃんLIFE」

東天紅フリーがあると聞いて――

季節外れの台風が日本を直撃する……そんな時期のことだった。
「東天紅」の打てるフリー雀荘があると聞き、私は川崎駅を降りた。
商店街の中は人でいっぱいでおどろく。

何やらお祭りをやっているらしい。

その商店街を潜り抜けて右に曲がったところに……


噂のまーじゃんLIFEはあった。

人のよさそうなマスターに案内され、待ち席に腰を下ろす。昨年末にお店をオープンし、セット仲間でやっていたルールを元に、フリー営業をやってみたらしい。
なるほどまだ一年経っていないだけあって、店内はキレイだ。

「東天紅」とは関東で流行っているサンマで、基本的な牌の設定は萬子のを抜いたサンマに準じるのだが、などを「ガリ」(抜きドラ)として右に抜き、和了役を、通常の1ハン・2ハンという計算ではなく1点2点と数えるルールである。点数の計算方法はそれこそルールによってさまざまだが、基本的には10点を超えることが多く、数えるのが大変である。だから手牌以外の牌を集めて数えるのが慣例となっている。役を言いながら牌を集める時に何かしら脳に気持ちのいい成分が分泌されていると私は分析している。
そして、通常の半荘単位の清算ではなく、東天紅は一局清算がウリの一つ。
2時間を1クールとする、というように時間で区切ったり、50点持ちで誰かが飛んだら終わりにしたり、とルールは様々であるが、ここLIFEではいつやめてもよく、遊んだ時間によって料金を支払うというシステムである。

さて、そんなLIFEのルールはコチラ

抜きドラは北だけで、赤はが1枚ずつ。東天紅にしてはとてもマイルドな設定だと思う。

突然だが、私はファミコン世代である。各メーカーから発売されるソフトをいかに攻略するかが楽しかった。そのときの名残かもしれないが、いろんな雀荘へ行った時、私は、勝ち負けよりもそのお店のルールで最適な戦術を考える、その過程が何より楽しく感じてしまうのだ。もちろん勝てば嬉しく、負ければ悔しいという感情は少なからずあるのだが。
LIFEでの麻雀をどう攻略していくか、実戦をみてもらいたい。

実戦

座って何局か打ったころに

 ツモ 抜き ドラ

このような手牌で、親からリーチを受けた。リーチの捨て牌にはが光っており、今ツモってきたは切りづらいところ。
が……それは通常の麻雀では、の話である。

私は深く考えずにを即座に切った。

東天紅ルールは、基本的にまっすぐ打った方がいい。というのも、放銃してもツモアガリされても、払う点棒は同じなのである。いや、同じどころかツモの1点を考えるとどうせツモられてしまうなら放銃した方がマシ……と考えることもできる。親と言っても、和了点数が1.5倍になる訳ではなく、1点増えるだけなので、押し引きに与える影響はほとんどないと言っていいだろう。
横移動もあるし、流局することもあるので、全部押すわけではないが、これくらい戦える手牌であれば全く迷うことはなかろう。
このように、ある程度の手になったら深く考えずに押すことができるのが東天紅ルールの醍醐味と言えるかもしれない。オンライン麻雀「天鳳」よりストレス解消になることは間違いないだろう(笑)

と思っていたが、もう一人からも追っかけリーチがかかり、

 ツモ 抜き ドラ

さらなる危険牌を持ってきてしまった。これはさすがに撤退する。二軒リーチになり、横移動がそこそこ期待できるのも大きい。捨て牌にのアンコ……と並べていったが、なかなかどちらのアガリも発生せず、私は最終手番を迎えていた。安牌には困っていなかったのでさっさとオリようとしたときに、さっきのルール表のとある部分が頭をよぎった。

・ノーテン罰符は場に10点です。

ZEROに電流が走る! というほどでもないが(笑)場に10点ということは2人に5点ずつ支払うということか。リー棒が2本場に出ていて供託になる(東天紅ルールでは、リーチ棒は1点が通例)という事を差っ引いても「9点以上の放銃相当」になるということだ。
つまりここは……私はを抜いていない親の危険牌をあえて切った。

「ロン……リーチ・ピンフ・ドラ・裏・親……5点です」

そうなのだ。これまでみてきた感触からすると、LIFEの東天紅はかつてないほどマイルドなので、平均アガリ点が4~6点の範囲だと思われる。1人ノーテンが濃厚な時は、いっそどちらかに放銃してしまった方がいい。

次の局は仕掛けて私がさっとアガる。

「ツモ、中、ドラ、北、1本場……4点オールです」

平均アガリ点が低いという事は、相対的に本場の影響は高いと言える。

また、こんなこともあった。

 ツモ 抜き ドラ

テンパイしたがカンチャン。それでも出アガリがきくのでテンパイに取るのが普通の麻雀かもしれない。
しかし私はまたしてもルール表に書いてあったとある部分を思い出し、をカンした。

を4枚抜いて揃えた時点で20点です。(10点オール)

これはバランスブレイク役と言っていい。まだは見えていないので、そのをツモる抽選を最大限に受けつつ、ツモアガリできる待ちに受けなおすのがベターだろう。
4点の出アガリの権利よりも、リーチツモにドラを付加した7点オール以上のアガリ、もしくは北を揃えに行く……ということだ。逆に言うとを同じ人に3枚抜かれてしまったら、もう一人の人に差し込み気味に打つくらいがちょうどいいのかもしれない。

そんなこんなで、お客さんと談笑しながらも、攻略を考えつつ打っていたらあっというまに2時間以上経ってしまった。歳のせいか2時間くらい東天紅を打つと頭がオーバーヒートしてしまう。それくらい毎局参加のサンマは濃密だという事だ。

感想

個人的にはもっと派手な点数が飛び交う(カラスやセットなどで50点を超えてしまうような)東天紅を期待していただけに、正直このマイルドさは拍子抜けだった。
ただ、逆に言えばヨンマの最低限のルールさえ知っていれば簡単に打つことができるので、初心者にもとっつきやすいルールと言える。1点100LIFEなので、大きく感じてしまうかもしれないが、順位点やオカがあるわけではないので通常のサンマよりはるかにマイルドだ。実際私もとったりとられたりの繰り返しのあと、終盤かなりアガリ倒したように感じたが、プラス3000LIFEだった。(東天紅は途中勝っているか負けているか全くかわからないのも面白い)
また、店内がきれいなことももちろんだが、特筆すべきはゲーム代の安さである。今回の東天紅は1時間800円で遊べるほか、貸し卓も1卓1000円/hでやっている。学割や女性割もあり、とてもリーズナブルであることは間違いない。

福岡のチャンタ大橋店で一局清算の魅力に取りつかれてしまったので、ぜひこの東天紅ルールの麻雀が全国に流行ってほしい。

評価

刺激度 ★★☆
清潔感 ★★★★
サービス★★★★
東天紅の魅力★★★★★

(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現