麻雀Mah -マウ-のインタビュー/実践レポート
zeRoの麻雀ひとり旅
第十五回:香川県高松市「麻雀 Mah-マウ-」
――意外と大きい淡路島を縦断し、香川県に車を滑り込ませる。
私が四国の地に足を踏み入れたのは、長い人生で二度目のことだ。愛媛の嫁と結婚した弟の結婚式以来である。その結婚式で、長男である私は、いつスピーチをふられてもいいように頭の中でシミュレーションしていた。
「愛媛(嫁)と愛知(弟)、奇しくも県名に『愛』の入る素敵な場所で育った二人がうんたらかんたら…ククク、言っちゃうかそんなことも……っ!!」
などと考えていたら、一切話を求められることもなく拍子抜けした覚えが(笑)
香川県に入ってまずは腹ごしらえ。食べるのはもちろん
うどんだ。
肉入りうどんを注文し、すきな揚げ物をトッピング。
うん、コシがあって美味しい。
ちなみに四国では「コシがある」という表現を「エッジが効いている」と言うらしい。
某ケンミンショーでやっていた。
「いやぁなかなかエッジが効いているねぇ!」
と、通ぶってみるのも、いとおかし。
さて、お腹を満たして向かったのは、本日お目当てのお店「麻雀Mah-マウ-」である。(以下マウ)
香川県高松市にあり、瓦町駅から徒歩一分というロケーション。
瓦町は普通に繁華街。
そんな繁華街の中の公民館のような場所に…
マウはあった。
階段を登り……
入口。
ドアを開けるとかなり広い空間が待っていてくれた。
「いらっしゃいませ!」
HPには「時間帯によってギャル雀になったりオヤジ雀になったり」と書いてあるが、どうやら本日はギャルはいないっぽい。無念……(笑)
しかし店員さんはみんな若く活気に溢れ、オヤジ雀という感じではなさそう。
オヤジはオーナーの
岡本プロだけだ。
マウはこの岡本プロの色が強く出ているお店だ。
みんなが楽しめる空間を作るための尽力が、お店の至るところから伝わってくる。
一番笑ったのがこのポップ。
肖像権的な話はさておき(笑)
ツイてねー! とボヤくことは自分も周りも誰も得をしない。そのことをボヤキで有名な監督を使って笑いを織り交ぜながら警告している。
店内にはこのようなポップがたくさんならんでいて、みんなが楽しむために最低限のルール、マナーを覚えてもらう、というお店の意向だろう。
スタッフもお客さんも、岡本プロのお店だから……という安心感があってきているのかな、というのを強く感じた。
さて、待ち席に座りルール説明を受ける。
マウはオーソドックスな四人打ちのルール。しかし、その中でとても印象的だったのが、
「空ポン、空チーの1000点は供託ではなく、1000点を卓外に出す」
というもの。
つまり1000点は誰のモノにもならなくて、以降も99000点でその卓は進むのだ。
これを聞いてすぐ岡本プロの考えが伝わってきた。
例えばオーラスに空ポンの1000点で他者の逆転条件が緩和されるのは競技としてよくない……ということだ。
たしかにその1000点でまくられたらたまったものじゃないし、まくった方も微妙な気分になる。空ポンした人も申し訳なくなるだろう。
「アガリ放棄」にするのが一番公平だが、フリー雀荘でそれは少し厳しい。
このルールを見ただけでも岡本プロの苦悩や優しさが見え隠れしないだろうか。
全国でもあまり聞いたことが無いルールだが、非常に理にかなっており、普及しないかな、と思った。
次にイベントだ。
とにかくマウでは多種多様なイベントを行っている。
ちょっと多すぎて説明しきれないが(笑)面白いな、と思ったのが半荘9回目19回目29回目にトップをとると2000マウプレゼントというもの。
9回目の半荘を迎えると、「挑戦中!」と書いてある旗がサイドテーブルに立ち、周りからも注目が集まる。自然と力が入ってしまうという寸法だ。
19回目と29回目(時間的に可能なのかはわからないが)は少しでもいいからマウ額を上げてもらえると、ますますやめられないロジックになりそう……とは思ったが(笑)
あとは誕生日サービス。
たまたま誕生日が近かったので申告してみたら、本当にその場で5ゲーム分のマウをくれた。
そしてやたら充実しているのが、
カップ焼きそばの品揃え。
岡本プロいわく、「雀荘と言えばやきそばや!」だそうで、各メーカーのいろんなタイプのやきそばが整然と並んでいる。
謎のこだわりだが、ここまで焼きそばが充実しているお店は他に類を見ないだろう。
とにかく安くて、面白くて、いろいろやっているが、雀荘としてのマナーやモラルでは厳しい……それがマウという雀荘なのだ。
電車で1時間かけてこの店にくる、という若者もいた。
それだけマウが愛されているという事である。
実際麻雀を打っても、麻雀愛、マウ愛に満ち溢れたお客さんが多かった。
実戦
そんな中での一局。
ドラ
開局の序盤、親の手牌。
自然に打か。ターツの数は足りているので形は決まっていると言える。
愚形が多いこの手牌ではを残して好形を求めるのも一つの選択肢だろう。
しかし私はそのを切った。
好形を求めるのと同じ感覚で、私は打点を求めた。
周りでリャンメンができても打点は変わらない。
それなら受けを狭めても……
ツモ ドラ
このツモで
ロン ドラ
このような最終形を狙った方がよいのではないだろうか。
そこを引いたら誰でも高打点までの一本道になる……その1牌を残すかどうかが大きな違いを生むと感じる。
というように、序盤は高打点が決まってたくさん勝てた。
しかし終盤に入ると長旅の疲れもあり、へろへろになってしまった。
つ、疲れた。。って呟こうとしたけど、
このポスターを見直してやめておいた(笑)
というのは冗談で、終始和気あいあいとした雰囲気の中麻雀を打ち終えることができ、非常に満足した実戦だった。
最後に金曜日限定の麻婆丼を食べ、マウを後にした。
(ピリ辛で美味しかったので毎日やればいいのに!)
評価
刺激度 ★★★
清潔感 ★★★★
サービス★★★★★
やきそばの充実度★★★★★★★
(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)