望月 雅継の麻雀コラム
2010年06月16日(水)
| 望月 雅継
第一回 連載コラム
皆さん、はじめまして。
日本プロ麻雀連盟静岡支部長の望月雅継と申します。
縁あって、こちら『雀サクッ』さんでコラムを書かせてもらうこととなりました。拙い文ですが宜しくお願い致します。
さて、記念すべき一回目のテーマは『地方で活動する麻雀プロについて』書こうかなって思っています。
私がプロになってから、今年で13年目の春を迎えました。研修生を1年半もやりましたので(プロテストを一回落ちているので…この話はまた今度ねっ)、この業界にお世話になってからもう15年も経つんですね。そりゃ年も取るわけです。
その間、地元浜松と東京を往復する日々を送っているわけですが、これって結構大変なんですよね。
まずは経費がかかるってこと。交通費やホテル代など、今までの経費の総額は…とても言えません。。。桁が二つは違いますからね。
それから、移動にかかる時間が他の方々と比べると段違いに違うってこと。
静岡って東京と近いって感覚が皆さんあると思うんですよね。確かに距離は近いんですが…意外にも、時間だけで言ったら(交通手段にもよりますが)大阪や名古屋、場合によっては九州なんかよりも時間がかかったりするんですよね。みんなは知らないでしょうけど。
地味に不便なところなんです。私の地元、浜松って。
プロになってから今まで、何度も東京に拠点を移すことを考えました。
つい最近も、東京に部屋を借りて東京でも仕事を探そうかなって思ったりもしたんですよ~。
でもどうして、困難な形でのプロ活動を続けているのか?
今日はそのことについて話そうかと思います。
まず第一に、私にとって一番の大きな理由は古川孝次プロの存在です。
鳳凰位三連覇、こちら雀サクッさんでも『古川孝次のQ&A』というコーナーを担当している古川プロ。私が今日まで麻雀プロを続けてこれたのも、古川プロの存在があってこそなんですよね。
…数年前の私の日記から抜粋してみます。
当時、中部本部主催のリーグ戦に参加していたとき、ずっと結果の出ない私は本当に苦悶していた。
こんなに勝てないのはどうしてなんだろう?俺が弱いからだろうか?やってもやっても結果が出ないのなら…いっその事プロなんか辞めてしまおうか?
そんな苦しい時、私の目の前にいたのは古川さん。
今まではA1リーガーの古川さんになんか恐れ多くて話しかけることなんかできなかったのに、なんだかその日に限っては勇気をふりしぼって話しかけてみようって気になっていた。
「あの…麻雀が強くなるためにはどうしたらいいんでしょうか?」
そしたら寡黙な古川さんが一言、
「東京に行きなさい。行かなきゃダメです」って。
びっくりした顔をしていると、
「このまま名古屋にいても麻雀は強くならない。東京に行って強い人たちの麻雀をみたり、打ったりしなきゃダメです。」
驚いた。と同時に、現実的に無理だなぁって思った。
時間もそう。金銭的にもそう。
メンバーをやっていた関係上週末に休みはなかなかもらえないし、第一お金がまるでなかった。
日々の生活がやっとなのに毎月一回東京に行けだなんて無理に決まってる。そう思った。
でも…
名前もまだ覚えてもらってないであろう若僧の私に、A1リーガーがそういうんだから間違いではないだろうとも思った。
そんな言葉をかけてくれた古川さんの恩義にも答えなければならないとも思った。
時間をかけてよく考えた。
そんな矢先、古川さんが鳳凰位を獲ったという一報を聞いた。
そうだ。行かなきゃダメなんだ!
行く前に悩むのはおかしいよね。ダメならそのときに考えればいいんだ。
古川さんは20年名古屋から通ったんだ。
俺の方が近いじゃないか。
お金なんてなんとかなるさ。
それじゃちょっくら行ってみようか…
…って書いてます。自分が昔書いた文を読み返すのはちょっと恥ずかしいんですが、これが素直な気持ちなんですね~。古川さんに対してね。
大好きなんですよ。古川さんが。
ちょっとお茶目で、楽しい人だけど、本気で尊敬してますし。
長い間プロ連盟の一線で活躍することってすごく大変ですよね。それ以上に、長きに渡って東京まで通い続ける胆力にも脱帽です。
古川さんの背中を追いかけて東京に行った自分が、先に脱落するわけにはいかないっすよね~。
古川さんがいたから自分がいる。これはまぎれもない事実です。
ただ、今の自分が地方で頑張っている理由はそれだけじゃないんですよね。
麻雀を文化としてそれぞれの地方に根付かせること。これが第二の理由かな。
私がプロ連盟静岡支部を立ち上げて早や8年。最初は6名+研修生1名でスタートした支部も今は18名になりました。同時に始めたプロアマ混合の静岡リーグは20名→55名とこちらも2.5倍に。少しずつ、一歩ずつですけど、私たちのやっている活動が静岡でも浸透してきたような気がします。
同じように、私たちの同志が全国各地で麻雀を普及させる活動を行っています。
各種メディアの影響からか、競技麻雀に対する認知度、理解度も向上してきているようです。この活動を、このまま継続していきたいということが大きな理由なんです。
自分が大好きな麻雀を、たくさんの人たちに広めたい。
自分がお世話になった麻雀界に、少しでも恩返しがしたい。
これが現在の私の夢です。
そのためには、やっぱり自分は地元で活動していかなきゃいけないんですよ。
もちろん、以前の私とは比べ物にならないくらい東京での活動も増えていますし、静岡支部の仲間たちも育っているので、東京での活動のパーセンテージは確実に上がるはず。ひょっとしたら近い将来、静岡より他の地方や東京にいる時間の方が長くなるかもしれませんね。それでも、やっぱり拠点は地元に置いておきたいんです。
一緒に頑張っている仲間たちの励みにもなりますし。
私がしていることは、無駄な労力なのかも知れませんね。でも、無駄だと思えるようなことほど、全力で取り組んでいきたいと思っているんですよ。
そしてずっと遠い未来、私が大好きな麻雀がもっともっと世の中の人たちに認知されるようなものにしたい。そう思ってます。
今回は最初なんで張り切ってたくさん書いちゃいました~。
これからも一生懸命書きますんでよろしくお願いしますね~。それではまた。
日本プロ麻雀連盟静岡支部長の望月雅継と申します。
縁あって、こちら『雀サクッ』さんでコラムを書かせてもらうこととなりました。拙い文ですが宜しくお願い致します。
さて、記念すべき一回目のテーマは『地方で活動する麻雀プロについて』書こうかなって思っています。
私がプロになってから、今年で13年目の春を迎えました。研修生を1年半もやりましたので(プロテストを一回落ちているので…この話はまた今度ねっ)、この業界にお世話になってからもう15年も経つんですね。そりゃ年も取るわけです。
その間、地元浜松と東京を往復する日々を送っているわけですが、これって結構大変なんですよね。
まずは経費がかかるってこと。交通費やホテル代など、今までの経費の総額は…とても言えません。。。桁が二つは違いますからね。
それから、移動にかかる時間が他の方々と比べると段違いに違うってこと。
静岡って東京と近いって感覚が皆さんあると思うんですよね。確かに距離は近いんですが…意外にも、時間だけで言ったら(交通手段にもよりますが)大阪や名古屋、場合によっては九州なんかよりも時間がかかったりするんですよね。みんなは知らないでしょうけど。
地味に不便なところなんです。私の地元、浜松って。
プロになってから今まで、何度も東京に拠点を移すことを考えました。
つい最近も、東京に部屋を借りて東京でも仕事を探そうかなって思ったりもしたんですよ~。
でもどうして、困難な形でのプロ活動を続けているのか?
今日はそのことについて話そうかと思います。
まず第一に、私にとって一番の大きな理由は古川孝次プロの存在です。
鳳凰位三連覇、こちら雀サクッさんでも『古川孝次のQ&A』というコーナーを担当している古川プロ。私が今日まで麻雀プロを続けてこれたのも、古川プロの存在があってこそなんですよね。
…数年前の私の日記から抜粋してみます。
当時、中部本部主催のリーグ戦に参加していたとき、ずっと結果の出ない私は本当に苦悶していた。
こんなに勝てないのはどうしてなんだろう?俺が弱いからだろうか?やってもやっても結果が出ないのなら…いっその事プロなんか辞めてしまおうか?
そんな苦しい時、私の目の前にいたのは古川さん。
今まではA1リーガーの古川さんになんか恐れ多くて話しかけることなんかできなかったのに、なんだかその日に限っては勇気をふりしぼって話しかけてみようって気になっていた。
「あの…麻雀が強くなるためにはどうしたらいいんでしょうか?」
そしたら寡黙な古川さんが一言、
「東京に行きなさい。行かなきゃダメです」って。
びっくりした顔をしていると、
「このまま名古屋にいても麻雀は強くならない。東京に行って強い人たちの麻雀をみたり、打ったりしなきゃダメです。」
驚いた。と同時に、現実的に無理だなぁって思った。
時間もそう。金銭的にもそう。
メンバーをやっていた関係上週末に休みはなかなかもらえないし、第一お金がまるでなかった。
日々の生活がやっとなのに毎月一回東京に行けだなんて無理に決まってる。そう思った。
でも…
名前もまだ覚えてもらってないであろう若僧の私に、A1リーガーがそういうんだから間違いではないだろうとも思った。
そんな言葉をかけてくれた古川さんの恩義にも答えなければならないとも思った。
時間をかけてよく考えた。
そんな矢先、古川さんが鳳凰位を獲ったという一報を聞いた。
そうだ。行かなきゃダメなんだ!
行く前に悩むのはおかしいよね。ダメならそのときに考えればいいんだ。
古川さんは20年名古屋から通ったんだ。
俺の方が近いじゃないか。
お金なんてなんとかなるさ。
それじゃちょっくら行ってみようか…
…って書いてます。自分が昔書いた文を読み返すのはちょっと恥ずかしいんですが、これが素直な気持ちなんですね~。古川さんに対してね。
大好きなんですよ。古川さんが。
ちょっとお茶目で、楽しい人だけど、本気で尊敬してますし。
長い間プロ連盟の一線で活躍することってすごく大変ですよね。それ以上に、長きに渡って東京まで通い続ける胆力にも脱帽です。
古川さんの背中を追いかけて東京に行った自分が、先に脱落するわけにはいかないっすよね~。
古川さんがいたから自分がいる。これはまぎれもない事実です。
ただ、今の自分が地方で頑張っている理由はそれだけじゃないんですよね。
麻雀を文化としてそれぞれの地方に根付かせること。これが第二の理由かな。
私がプロ連盟静岡支部を立ち上げて早や8年。最初は6名+研修生1名でスタートした支部も今は18名になりました。同時に始めたプロアマ混合の静岡リーグは20名→55名とこちらも2.5倍に。少しずつ、一歩ずつですけど、私たちのやっている活動が静岡でも浸透してきたような気がします。
同じように、私たちの同志が全国各地で麻雀を普及させる活動を行っています。
各種メディアの影響からか、競技麻雀に対する認知度、理解度も向上してきているようです。この活動を、このまま継続していきたいということが大きな理由なんです。
自分が大好きな麻雀を、たくさんの人たちに広めたい。
自分がお世話になった麻雀界に、少しでも恩返しがしたい。
これが現在の私の夢です。
そのためには、やっぱり自分は地元で活動していかなきゃいけないんですよ。
もちろん、以前の私とは比べ物にならないくらい東京での活動も増えていますし、静岡支部の仲間たちも育っているので、東京での活動のパーセンテージは確実に上がるはず。ひょっとしたら近い将来、静岡より他の地方や東京にいる時間の方が長くなるかもしれませんね。それでも、やっぱり拠点は地元に置いておきたいんです。
一緒に頑張っている仲間たちの励みにもなりますし。
私がしていることは、無駄な労力なのかも知れませんね。でも、無駄だと思えるようなことほど、全力で取り組んでいきたいと思っているんですよ。
そしてずっと遠い未来、私が大好きな麻雀がもっともっと世の中の人たちに認知されるようなものにしたい。そう思ってます。
今回は最初なんで張り切ってたくさん書いちゃいました~。
これからも一生懸命書きますんでよろしくお願いしますね~。それではまた。