望月 雅継の麻雀コラム
2012年04月02日(月)
| 望月 雅継
鳳凰位決定戦その3
地方で生活する私にとって、対局の度に上京することは大きな負担です。
それでも、日帰りでの対局は時間と経費の問題だけで、
それほどの苦痛を感じるほどでもありません。
他のプロたちと比べた時には大きなハンデになるかもしれませんが。
しかし、東京に何日か滞在しての対局となると少し話は変わってきます。
よく、「枕が変わると眠れない」なんて話を聞いたりもしますが、
宿泊するホテルによってベッドや部屋の形状、
部屋の内装や会場へのアクセス方法など、
いろいろな利点や問題点が多くあるのです。
以前の鳳凰位決定戦の際も、深夜にホテルの部屋を間違えて
チャイムを鳴らされたり、
部屋のドアをノックされたりして睡眠を妨げられた苦い経験があるので、
宿泊先を選ぶ際には本当に神経を使います。
これまでの鳳凰位決定戦は新橋にて行われていた為、
普段から新橋や品川などに宿を構える事が多い私にとって、
ホテルに宿泊するとはいえ、比較的慣れた環境で対局を迎える事が出来る会場だったのです。
しかし今回は初のニコ生での放送ということで、
会場は普段とは違う池袋のスタジオ。
もちろんニコ生での対局は初めてですし、
撮影の中での対局という点での緊張はありました。
しかし、モンドや天空麻雀といったTV対局の経験があったため、
撮影に対しての不安はそれほど感じていなかったのです。
それに対して、いつも宿泊するホテルとは異なるということは大きな不安要素でした。
しかも会場とホテルとの位置関係もわかりませんし、
さらには池袋に行くこと自体久しぶりだということもあり、
今回の戦いでの宿泊先の選定には本当に悩みました。
さらに今回の鳳凰位決定戦は、以前までの半荘6回×3日間の18回戦ではなく、
半荘5回×4日間の20回戦で行われるということ、
さらに、二週間かけて対局を行うため、
二日目と三日目の間には5日間のインターバルがあるということが難しいのです。
もちろん、麻雀の対局に関しては全く問題がないのですよ。
ただ、この部分で自分が悩むのは、どのタイミングで、
どれくらい早く前乗りするのか?そして、インターバル間はどこに滞在するのか?
さらに、一度帰省した場合、どのタイミングで再上京するのか?
これは、本当に大きな問題だと考えていました。
費用的な部分はもちろん、規則正しいリズムある生活を維持すること、
環境が変わることによって生じる体調の変化を起こさないこと、
対局に向かう精神状態の変化を出来る限り起こさず、
一定の状況を作り上げること。
多分こうやって考えるのは性格の問題なんでしょうね。
それから、今回の鳳凰位決定戦に対し、
不安要素があまりにも多かったということなのでしょう。
今となってはそう考えることが出来るものの、
鳳凰位決定戦進出決定直後はいろいろと頭を悩ませていたのです。
まず自分が考えた事は、鳳凰位決定戦期間中、
ウィークリーマンションを借り短期間ではありますが拠点を東京に移すことです。
この利点は、東京に滞在することによって生活にリズムが生まれる事。
しかし、地元にも仕事は溜まっていきますし、
慣れない生活に対しては不安要素も大きいわけです。
費用も準備も多くなりますし、大変な部分も多いと考えられます。
次に、いつもの対局のようにホテルに滞在することです
これにはいくつかのパターンが考えられまして、余裕を持って上京し、
長期間ホテルで生活するパターンと、直前に上京し、
なるべくホテルでの生活を短めにするパターン。
ホテルでの生活はベッドメークなどを含め、
ウィークリーマンションに比べかなり楽になります。
しかし、費用的にはやはり割高になりますし、
前述したようにプライバシーの部分が全て完璧に守られるわけではありません。
そして、どちらを選択しても、その拠点をどこの場所で探すか?
というのも大きな問題です。
ウィークリーマンションは、池袋の隣、大塚にいい物件を探すことが出来ました。
備え付けの設備も充実し、駅からもそれほど離れていません。
かなりいいんじゃないかと考えていましたが、
予算的に少しオーバーするということと、
やはり一人での生活の部分に不安を感じます。
2週間東京に滞在することはいいのですが、
その間何をすればいいのか考えてみると、
やはり時間の使い方が難しいところですよね。
ホテルはスタジオ近くにいいホテルが見つかりました。
しかし、週末ということもあり、問題は予算的な部分です。
思っていたよりもかなり高額になってしまうことと、
そのホテルでの宿泊経験がないため、
十分な睡眠がとれる環境かどうかは泊まってみないことにはわかりません。
もう一つは、常宿にしている品川のホテルに宿泊し、
池袋まで30分以上かけ移動するというものです。
こちらは、予算的には十分満足するものですし、
常宿としているだけあって、ホテル内の設備や施設も完全に把握しています。
問題は池袋までのアクセスと所要時間です。
なるべくなら近くに宿泊し、余裕を持って対局に臨むことがベストでしょう。
本当に悩みに悩み、ギリギリまで選択を先送りして決めたことは、
やはり会場近くのホテルに宿泊することでした。
そして長期滞在でも直前上京でもなく、対局2日前に上京し、
体調を整え対局に向かうことを決断しました。
さらに、2日目終了後に一度地元に戻り、
再度2日前に上京することに。そしてその際のホテルは2日目終了時に決める事にしました。
こうしておけば、初めて泊まる池袋のホテルにトラブルがあったとしても
また変更すればいいですし、
良い様なら再度そのホテルに宿泊すればいいのですから。
地元に戻ることも、自分にとってはプラスに働くものだと考えました。
仲間たちに観戦した感想を聞くことも出来ますし、
問題点も修正しやすいのではないか?そう考えたのです。
しかし、この判断が既に過ちだったことは、
この時点ではわかるはずもありません。
最善の選択をしたつもりが大きな判断ミスを犯していたとは、
この時は全く思いもよらなかったのです。
~次回へ~
次回はA1リーグ開幕戦の模様をお伝えします。
鳳凰位決定戦については隔回掲載となりますのでお楽しみに。
それでも、日帰りでの対局は時間と経費の問題だけで、
それほどの苦痛を感じるほどでもありません。
他のプロたちと比べた時には大きなハンデになるかもしれませんが。
しかし、東京に何日か滞在しての対局となると少し話は変わってきます。
よく、「枕が変わると眠れない」なんて話を聞いたりもしますが、
宿泊するホテルによってベッドや部屋の形状、
部屋の内装や会場へのアクセス方法など、
いろいろな利点や問題点が多くあるのです。
以前の鳳凰位決定戦の際も、深夜にホテルの部屋を間違えて
チャイムを鳴らされたり、
部屋のドアをノックされたりして睡眠を妨げられた苦い経験があるので、
宿泊先を選ぶ際には本当に神経を使います。
これまでの鳳凰位決定戦は新橋にて行われていた為、
普段から新橋や品川などに宿を構える事が多い私にとって、
ホテルに宿泊するとはいえ、比較的慣れた環境で対局を迎える事が出来る会場だったのです。
しかし今回は初のニコ生での放送ということで、
会場は普段とは違う池袋のスタジオ。
もちろんニコ生での対局は初めてですし、
撮影の中での対局という点での緊張はありました。
しかし、モンドや天空麻雀といったTV対局の経験があったため、
撮影に対しての不安はそれほど感じていなかったのです。
それに対して、いつも宿泊するホテルとは異なるということは大きな不安要素でした。
しかも会場とホテルとの位置関係もわかりませんし、
さらには池袋に行くこと自体久しぶりだということもあり、
今回の戦いでの宿泊先の選定には本当に悩みました。
さらに今回の鳳凰位決定戦は、以前までの半荘6回×3日間の18回戦ではなく、
半荘5回×4日間の20回戦で行われるということ、
さらに、二週間かけて対局を行うため、
二日目と三日目の間には5日間のインターバルがあるということが難しいのです。
もちろん、麻雀の対局に関しては全く問題がないのですよ。
ただ、この部分で自分が悩むのは、どのタイミングで、
どれくらい早く前乗りするのか?そして、インターバル間はどこに滞在するのか?
さらに、一度帰省した場合、どのタイミングで再上京するのか?
これは、本当に大きな問題だと考えていました。
費用的な部分はもちろん、規則正しいリズムある生活を維持すること、
環境が変わることによって生じる体調の変化を起こさないこと、
対局に向かう精神状態の変化を出来る限り起こさず、
一定の状況を作り上げること。
多分こうやって考えるのは性格の問題なんでしょうね。
それから、今回の鳳凰位決定戦に対し、
不安要素があまりにも多かったということなのでしょう。
今となってはそう考えることが出来るものの、
鳳凰位決定戦進出決定直後はいろいろと頭を悩ませていたのです。
まず自分が考えた事は、鳳凰位決定戦期間中、
ウィークリーマンションを借り短期間ではありますが拠点を東京に移すことです。
この利点は、東京に滞在することによって生活にリズムが生まれる事。
しかし、地元にも仕事は溜まっていきますし、
慣れない生活に対しては不安要素も大きいわけです。
費用も準備も多くなりますし、大変な部分も多いと考えられます。
次に、いつもの対局のようにホテルに滞在することです
これにはいくつかのパターンが考えられまして、余裕を持って上京し、
長期間ホテルで生活するパターンと、直前に上京し、
なるべくホテルでの生活を短めにするパターン。
ホテルでの生活はベッドメークなどを含め、
ウィークリーマンションに比べかなり楽になります。
しかし、費用的にはやはり割高になりますし、
前述したようにプライバシーの部分が全て完璧に守られるわけではありません。
そして、どちらを選択しても、その拠点をどこの場所で探すか?
というのも大きな問題です。
ウィークリーマンションは、池袋の隣、大塚にいい物件を探すことが出来ました。
備え付けの設備も充実し、駅からもそれほど離れていません。
かなりいいんじゃないかと考えていましたが、
予算的に少しオーバーするということと、
やはり一人での生活の部分に不安を感じます。
2週間東京に滞在することはいいのですが、
その間何をすればいいのか考えてみると、
やはり時間の使い方が難しいところですよね。
ホテルはスタジオ近くにいいホテルが見つかりました。
しかし、週末ということもあり、問題は予算的な部分です。
思っていたよりもかなり高額になってしまうことと、
そのホテルでの宿泊経験がないため、
十分な睡眠がとれる環境かどうかは泊まってみないことにはわかりません。
もう一つは、常宿にしている品川のホテルに宿泊し、
池袋まで30分以上かけ移動するというものです。
こちらは、予算的には十分満足するものですし、
常宿としているだけあって、ホテル内の設備や施設も完全に把握しています。
問題は池袋までのアクセスと所要時間です。
なるべくなら近くに宿泊し、余裕を持って対局に臨むことがベストでしょう。
本当に悩みに悩み、ギリギリまで選択を先送りして決めたことは、
やはり会場近くのホテルに宿泊することでした。
そして長期滞在でも直前上京でもなく、対局2日前に上京し、
体調を整え対局に向かうことを決断しました。
さらに、2日目終了後に一度地元に戻り、
再度2日前に上京することに。そしてその際のホテルは2日目終了時に決める事にしました。
こうしておけば、初めて泊まる池袋のホテルにトラブルがあったとしても
また変更すればいいですし、
良い様なら再度そのホテルに宿泊すればいいのですから。
地元に戻ることも、自分にとってはプラスに働くものだと考えました。
仲間たちに観戦した感想を聞くことも出来ますし、
問題点も修正しやすいのではないか?そう考えたのです。
しかし、この判断が既に過ちだったことは、
この時点ではわかるはずもありません。
最善の選択をしたつもりが大きな判断ミスを犯していたとは、
この時は全く思いもよらなかったのです。
~次回へ~
次回はA1リーグ開幕戦の模様をお伝えします。
鳳凰位決定戦については隔回掲載となりますのでお楽しみに。