馬場 裕一の麻雀コラム
2012年04月18日(水)
| 馬場 裕一
中川由佳梨プロの一手
●東1局●西家●6巡目
ツモ ドラ
ご無沙汰しております。
お元気でお過ごしでしょうか?
前回の原稿で「今年、いや今月から心機一転、真面目に取り組もうと決意いたしました」と宣言しておきながら、なんと2ヶ月近くも放置。
まことにどうもすみません。
我ながら本当に情けない限り。
どうか見捨てずに今後もよろしくお願いいたします。
それでは、さっそく上図の手牌を見ていただきましょう。
東1局の西家です。
6巡目にドラの[一万]を引いてきました。
ちなみに場況は次のとおり↓
[東家]
[南家]
[西家]
[北家]
皆ごくごくノーマルな捨て牌相。
さて、あなたなら上図の手牌から何を切りますか?
「何を切るも何も、こんなの[二筒]か[五索]しかないじゃないか!」
そう思われた方も多いことでしょう。
かく言う僕も、この牌姿なら[二筒]か[五索]を切りそうです(たぶん[二筒]かな?)。
一気通貫のイーシャンテンに構えられるのですから、当然といえば当然の一打。
しかし、実際の西家は[二筒]にも[五索]にも手をかけませんでした。
なんと[六索]を1枚外したのであります。
実はこれ、3月に開催された「第6期夕刊フジ杯・西日本リーグ個人準決勝」で見かけた手牌。
打ち手は関西女流を代表する中川由佳梨プロ(日本プロ麻雀連盟)。
雀サクさんでもおなじみの女子プロですね。
中川プロはなぜリャンシャンテンに戻してまで[六索]を切ったのか。
それはおそらく[六万][七万]に限定されるイーシャンテンの形が嫌だったからだと思われます。
あるいは安目[三万]引きのリスクを考えたのかもしれません。
だから中川プロは一気通貫の芽を残しつつ、ピンズやソーズの伸びを見込んだ[六索]切りを選んだのです。
なかなか味わい深いというか、懐の深い一打。
その後の経過ですが、8巡目に[一筒]を引いて、
ツモ
ここで中川プロは一気通貫を見切って打[八万]。
次に[四万]を引いて[九万]を切り、11巡目に[四索]を引いてテンパイ。
ツモ
中川プロは迷わず[五万]を横に曲げて即リーチ。
一発で[六筒]をツモりあげて満貫のアガリをもにしたのでした。
上図の段階で一気通貫のイーシャンテンにこだわっていたら、アガリどころかテンパイもしていなかったのです。
そういう意味では結果論とはいえ、中川プロの[六索]切りは秀逸の一打といっていいでしょう。
この打ち筋は、ぜひとも参考にしていただきたいと思います。
中川プロといえば「純粋無知」のニックネームをつけられた、どちらかというとお笑いキャラ(?)のイメージがありましたが、とんでもございません。
[六索]切りでわかるとおり、厚い麻雀が打てる手役派雀士。
女子プロには珍しいタイプです。
これから大きな舞台で活躍されるのは間違いなので、どうか皆さん、応援してあげてくださいませ。
ツモ ドラ
ご無沙汰しております。
お元気でお過ごしでしょうか?
前回の原稿で「今年、いや今月から心機一転、真面目に取り組もうと決意いたしました」と宣言しておきながら、なんと2ヶ月近くも放置。
まことにどうもすみません。
我ながら本当に情けない限り。
どうか見捨てずに今後もよろしくお願いいたします。
それでは、さっそく上図の手牌を見ていただきましょう。
東1局の西家です。
6巡目にドラの[一万]を引いてきました。
ちなみに場況は次のとおり↓
[東家]
[南家]
[西家]
[北家]
皆ごくごくノーマルな捨て牌相。
さて、あなたなら上図の手牌から何を切りますか?
「何を切るも何も、こんなの[二筒]か[五索]しかないじゃないか!」
そう思われた方も多いことでしょう。
かく言う僕も、この牌姿なら[二筒]か[五索]を切りそうです(たぶん[二筒]かな?)。
一気通貫のイーシャンテンに構えられるのですから、当然といえば当然の一打。
しかし、実際の西家は[二筒]にも[五索]にも手をかけませんでした。
なんと[六索]を1枚外したのであります。
実はこれ、3月に開催された「第6期夕刊フジ杯・西日本リーグ個人準決勝」で見かけた手牌。
打ち手は関西女流を代表する中川由佳梨プロ(日本プロ麻雀連盟)。
雀サクさんでもおなじみの女子プロですね。
中川プロはなぜリャンシャンテンに戻してまで[六索]を切ったのか。
それはおそらく[六万][七万]に限定されるイーシャンテンの形が嫌だったからだと思われます。
あるいは安目[三万]引きのリスクを考えたのかもしれません。
だから中川プロは一気通貫の芽を残しつつ、ピンズやソーズの伸びを見込んだ[六索]切りを選んだのです。
なかなか味わい深いというか、懐の深い一打。
その後の経過ですが、8巡目に[一筒]を引いて、
ツモ
ここで中川プロは一気通貫を見切って打[八万]。
次に[四万]を引いて[九万]を切り、11巡目に[四索]を引いてテンパイ。
ツモ
中川プロは迷わず[五万]を横に曲げて即リーチ。
一発で[六筒]をツモりあげて満貫のアガリをもにしたのでした。
上図の段階で一気通貫のイーシャンテンにこだわっていたら、アガリどころかテンパイもしていなかったのです。
そういう意味では結果論とはいえ、中川プロの[六索]切りは秀逸の一打といっていいでしょう。
この打ち筋は、ぜひとも参考にしていただきたいと思います。
中川プロといえば「純粋無知」のニックネームをつけられた、どちらかというとお笑いキャラ(?)のイメージがありましたが、とんでもございません。
[六索]切りでわかるとおり、厚い麻雀が打てる手役派雀士。
女子プロには珍しいタイプです。
これから大きな舞台で活躍されるのは間違いなので、どうか皆さん、応援してあげてくださいませ。