望月 雅継の麻雀コラム
2012年10月15日(月)
| 望月 雅継
A1リーグ第7節
皆さんこんにちは。望月です。
今回はA1リーグ第7節の模様をお伝えします。
今節は私にとって本当に重要な一戦となりました。
と、いうのも、対戦相手は現在首位を走る藤崎プロ、決定戦争いのターゲットとなる三位の伊藤プロ、そしてダンププロの三名だからです。
この第7節に照準を合わせてこの一か月調整をしてきました。
藤崎プロと伊藤プロが多用するヤミに捕まらないこと、出来る限り先手をとって畳み掛ける攻撃をすること。
一気に伊藤プロに追いつき、藤崎プロの背中が見える位置まで駆け上がることが今節のテーマでした。
しかし結果は3344で▲70.2Pと大きくマイナス。
しかも後半の2回はこの一年間で一番悪い内容といっていいほどの酷い麻雀を打ってしまいました。
振り返るのもなかなかしんどいですが、そうも言っていられません。
また新たな戦いに歩を進めるためにも、キチンと振り返っていきたいと思います。
1回戦、まず先手を取ったのは藤崎プロ。
親番で連荘を重ね、じわりとリードを広げていきます。
今回の私の戦い方として、局面を見間違えないことと、焦らずにじっとチャンスを窺うことをテーマに戦おうと決めていました。
瞬間一人沈みの展開になるも、じっと我慢していつか来るであろうチャンスを待っていると、南1局、ようやくそのチャンスが訪れます。
親番の藤崎プロが5巡目に先制リーチ。
普通は親に先制されるとなかなか苦しいものですが、今節の私は藤崎プロが無防備になる瞬間を待っていたのです。
丁寧に安全牌を並べつつ、戦える形になるまで我慢をしていると13巡目に理想的なテンパイが入ります。
二三四六六345⑥⑦⑦⑧⑧ ドラ二
高めタンピン一盃口のテンパイ。ここは迷わずリーチを宣言するのです。
しかし…結果は流局。藤崎プロも同じ⑥-⑨待ちで二人テンパイ。
この手を引き上がれるような時間が来れば自分のペースになるのですが、なかなかそうはさせてもらえませんよね。
ようやく訪れたチャンス手も結果は思い通りにはいきませんでした。
それでも次局、ここで出したリーチ棒を回収することに成功し、何とかマイナスを減らすと、続く南2局、伊藤プロから、
12①①①⑨⑨ ポン七七七 ポンNNN ロン3 ドラ1
この5,200をアガルことに成功し、一気にトップ目に立つことが出来たのです。
ここでこのままトップを取れれば勢いに乗ることが出来たのでしょうが、今節はなかなか簡単には戦わせてはもらえませんでした。
迎えた私の親番でダンププロが2,000・3,900をツモり私を交わしてトップに立つと、オーラスは藤崎プロが1,000点をアガり、私を100点交わして二着浮上。
ターゲットの伊藤プロの一人沈みという、願ってもない展開になったものの、私にとっては悔いの残る半荘になったのです。
続く2回戦も小場で推移するも痛恨の一局により局面が大きく変化します。
東4局、私は3巡目に早々のテンパイを入れます。
ドラ無しのペン3待ち。手変われば平和に変化するだけに、当然私は打1とテンパイを外します。私にとっては必然の手順です。
ペンチャンを落とし終えた5巡目、親の伊藤プロが3ツモ切り。
リーチを打ったところで出るとも思いませんが、この瞬間、一瞬イヤな想いが頭の中をよぎったのです。
テンパイを外した私ですが、ここから全くツモが効かずツモ切りを繰り返すと、11巡目、ダンププロから不穏なリーチが入ります。
ダンププロの捨て牌は変則模様。自分の平和テンパイは入らない。
これは拙いと考えていたところ、3巡後ダンププロがドラの一をツモ。
ドラ単騎の七対子で3,000・6,000。
このアガリでダンププロが一気に抜け出します。
アガれていたかどうかは別として、局面に合っていない選択を選んだ結果このような結果が待ち受けているわけですから麻雀は恐ろしいものです。
続く南1局のダンププロの親番も微妙な一局となりました。
11巡目の私の牌姿がこう。
四五五六七33567③⑤⑦ ドラN
567の三色の1シャンテンにダンププロが打⑥。
チーをすれば2,000点のテンパイとなりますが、この手を仕掛けた事はほとんどない私。
当然のように自然と山に手を伸ばすとそこにはツモ三。タンヤオ三色のテンパイとなります。ここは当然打③で三色に。
このままストレートにリーチを宣言してもいいのですが、親のダンププロの気配も相当なモノ。恐らく好形の1シャンテンではないかと感じていたので、ここはダマを選択。
すると、下家の藤崎プロは六をツモ切り。
伊藤プロの現物にも六があるだけに、恐らく⑥をチーすると2,000点の出アガリでダンププロの親を流せていたところでした。
とはいえ、この結果は当然織り込み済み。
それほど気にすることなく進めると、次巡伊藤プロが④をツモ切り。
③⑤⑦から⑦を切ることは考えられませんので、あまり気にはしませんが、少しイヤな感じがしますよね。
すると、今度は私のツモが④。これには少しだけ驚きました。
ピンズの中目がかなり良いだろうとは思っていましたが、それにしてもこれだけアガリ逃しが続くと少しダメージが残ります。
14巡目、親のダンププロが打N。このドラを伊藤プロがポン。
二人共にテンパイは明白ですが、自分もここは引けません。全力で押し切ってテンパイは維持しますが…。伊藤プロがポンしたため、私の海底ツモはダンププロに。するとダンププロが少考後、打⑨。
ダンププロが手を開くと、⑥と⑨の入れ替え。元は一通のペン⑦待ちだったようです。
ということは、私がテンパイ即リーチを打っていると海底ツモで⑥をツモっていた公算がかなり高いという事です。恐らく私のリーチにドラのNは切らないでしょうから。
いろいろな形でアガリがあったこの局も、結果はテンパイ止まり。
結局ダンププロの二連勝となったのですが、この半荘も悔いの残る結果となったのです。
そして運命の三回戦。
この半荘が事実上の終戦なのかもしれません。
東1局、親番で藤崎プロのリーチを受け、真っ向勝負。
2,000をアガりリードすると、続く次局もまたもや藤崎プロの先制リーチに追いかけ7,700は8,000。この日初めて大きくリードします。
しかしこの後が拙かった。
伊藤プロが2,000・3,900をツモアガり一気に私を交わすと、次々にアガリを重ね独走状態に。私も伊藤プロへの放銃が続き、トップ目だったのもつかの間一気にラスまで転落。
勝負手は入るものの、状況判断に迷いが出て、今期一番酷い内容のラスを引いてしまいました。
こうなったのも、二回戦までの心の迷いが大きかったのでしょう。
ずっと心の中で、「焦るな、焦るな」と考えていたものの、心の修正を図ることは出来ませんでした。
続く4回戦も、ダメージを引きずったままの対局が続き、連続ラス。
ここまで大切に戦ってきたモノを一気にぶち壊す結果になってしまいました。
数字的には僅かに可能性は残すものの、現実的には降級争いを抜けることを第一に考えなければならなくなってしまいました。こうなったのも全て私の心の弱さが原因と痛感しています。
今まで以上に真剣に麻雀と向き合い、そして更なる精進を続けなければ今の位置を維持することは出来ないでしょう。今期の戦いを象徴するような一日に、ここまでの自分自身の在り方を痛烈に反省しなければならないと思っています。
ここまでの数字を消すことは出来ません。
キチンと現実と向き合い、そして改善する道を模索したいと思います。
忙しい毎日に追われ、自分自身を高める努力がおろそかになっていた気がするのです。
明日から仕事と生活を改め、今まで以上に麻雀中心の生活にシフトチェンジしようと思います。
心技体、全て揃わないといいパフォーマンスはできませんからね。
それじゃまた。望月でした。
今回はA1リーグ第7節の模様をお伝えします。
今節は私にとって本当に重要な一戦となりました。
と、いうのも、対戦相手は現在首位を走る藤崎プロ、決定戦争いのターゲットとなる三位の伊藤プロ、そしてダンププロの三名だからです。
この第7節に照準を合わせてこの一か月調整をしてきました。
藤崎プロと伊藤プロが多用するヤミに捕まらないこと、出来る限り先手をとって畳み掛ける攻撃をすること。
一気に伊藤プロに追いつき、藤崎プロの背中が見える位置まで駆け上がることが今節のテーマでした。
しかし結果は3344で▲70.2Pと大きくマイナス。
しかも後半の2回はこの一年間で一番悪い内容といっていいほどの酷い麻雀を打ってしまいました。
振り返るのもなかなかしんどいですが、そうも言っていられません。
また新たな戦いに歩を進めるためにも、キチンと振り返っていきたいと思います。
1回戦、まず先手を取ったのは藤崎プロ。
親番で連荘を重ね、じわりとリードを広げていきます。
今回の私の戦い方として、局面を見間違えないことと、焦らずにじっとチャンスを窺うことをテーマに戦おうと決めていました。
瞬間一人沈みの展開になるも、じっと我慢していつか来るであろうチャンスを待っていると、南1局、ようやくそのチャンスが訪れます。
親番の藤崎プロが5巡目に先制リーチ。
普通は親に先制されるとなかなか苦しいものですが、今節の私は藤崎プロが無防備になる瞬間を待っていたのです。
丁寧に安全牌を並べつつ、戦える形になるまで我慢をしていると13巡目に理想的なテンパイが入ります。
二三四六六345⑥⑦⑦⑧⑧ ドラ二
高めタンピン一盃口のテンパイ。ここは迷わずリーチを宣言するのです。
しかし…結果は流局。藤崎プロも同じ⑥-⑨待ちで二人テンパイ。
この手を引き上がれるような時間が来れば自分のペースになるのですが、なかなかそうはさせてもらえませんよね。
ようやく訪れたチャンス手も結果は思い通りにはいきませんでした。
それでも次局、ここで出したリーチ棒を回収することに成功し、何とかマイナスを減らすと、続く南2局、伊藤プロから、
12①①①⑨⑨ ポン七七七 ポンNNN ロン3 ドラ1
この5,200をアガルことに成功し、一気にトップ目に立つことが出来たのです。
ここでこのままトップを取れれば勢いに乗ることが出来たのでしょうが、今節はなかなか簡単には戦わせてはもらえませんでした。
迎えた私の親番でダンププロが2,000・3,900をツモり私を交わしてトップに立つと、オーラスは藤崎プロが1,000点をアガり、私を100点交わして二着浮上。
ターゲットの伊藤プロの一人沈みという、願ってもない展開になったものの、私にとっては悔いの残る半荘になったのです。
続く2回戦も小場で推移するも痛恨の一局により局面が大きく変化します。
東4局、私は3巡目に早々のテンパイを入れます。
ドラ無しのペン3待ち。手変われば平和に変化するだけに、当然私は打1とテンパイを外します。私にとっては必然の手順です。
ペンチャンを落とし終えた5巡目、親の伊藤プロが3ツモ切り。
リーチを打ったところで出るとも思いませんが、この瞬間、一瞬イヤな想いが頭の中をよぎったのです。
テンパイを外した私ですが、ここから全くツモが効かずツモ切りを繰り返すと、11巡目、ダンププロから不穏なリーチが入ります。
ダンププロの捨て牌は変則模様。自分の平和テンパイは入らない。
これは拙いと考えていたところ、3巡後ダンププロがドラの一をツモ。
ドラ単騎の七対子で3,000・6,000。
このアガリでダンププロが一気に抜け出します。
アガれていたかどうかは別として、局面に合っていない選択を選んだ結果このような結果が待ち受けているわけですから麻雀は恐ろしいものです。
続く南1局のダンププロの親番も微妙な一局となりました。
11巡目の私の牌姿がこう。
四五五六七33567③⑤⑦ ドラN
567の三色の1シャンテンにダンププロが打⑥。
チーをすれば2,000点のテンパイとなりますが、この手を仕掛けた事はほとんどない私。
当然のように自然と山に手を伸ばすとそこにはツモ三。タンヤオ三色のテンパイとなります。ここは当然打③で三色に。
このままストレートにリーチを宣言してもいいのですが、親のダンププロの気配も相当なモノ。恐らく好形の1シャンテンではないかと感じていたので、ここはダマを選択。
すると、下家の藤崎プロは六をツモ切り。
伊藤プロの現物にも六があるだけに、恐らく⑥をチーすると2,000点の出アガリでダンププロの親を流せていたところでした。
とはいえ、この結果は当然織り込み済み。
それほど気にすることなく進めると、次巡伊藤プロが④をツモ切り。
③⑤⑦から⑦を切ることは考えられませんので、あまり気にはしませんが、少しイヤな感じがしますよね。
すると、今度は私のツモが④。これには少しだけ驚きました。
ピンズの中目がかなり良いだろうとは思っていましたが、それにしてもこれだけアガリ逃しが続くと少しダメージが残ります。
14巡目、親のダンププロが打N。このドラを伊藤プロがポン。
二人共にテンパイは明白ですが、自分もここは引けません。全力で押し切ってテンパイは維持しますが…。伊藤プロがポンしたため、私の海底ツモはダンププロに。するとダンププロが少考後、打⑨。
ダンププロが手を開くと、⑥と⑨の入れ替え。元は一通のペン⑦待ちだったようです。
ということは、私がテンパイ即リーチを打っていると海底ツモで⑥をツモっていた公算がかなり高いという事です。恐らく私のリーチにドラのNは切らないでしょうから。
いろいろな形でアガリがあったこの局も、結果はテンパイ止まり。
結局ダンププロの二連勝となったのですが、この半荘も悔いの残る結果となったのです。
そして運命の三回戦。
この半荘が事実上の終戦なのかもしれません。
東1局、親番で藤崎プロのリーチを受け、真っ向勝負。
2,000をアガりリードすると、続く次局もまたもや藤崎プロの先制リーチに追いかけ7,700は8,000。この日初めて大きくリードします。
しかしこの後が拙かった。
伊藤プロが2,000・3,900をツモアガり一気に私を交わすと、次々にアガリを重ね独走状態に。私も伊藤プロへの放銃が続き、トップ目だったのもつかの間一気にラスまで転落。
勝負手は入るものの、状況判断に迷いが出て、今期一番酷い内容のラスを引いてしまいました。
こうなったのも、二回戦までの心の迷いが大きかったのでしょう。
ずっと心の中で、「焦るな、焦るな」と考えていたものの、心の修正を図ることは出来ませんでした。
続く4回戦も、ダメージを引きずったままの対局が続き、連続ラス。
ここまで大切に戦ってきたモノを一気にぶち壊す結果になってしまいました。
数字的には僅かに可能性は残すものの、現実的には降級争いを抜けることを第一に考えなければならなくなってしまいました。こうなったのも全て私の心の弱さが原因と痛感しています。
今まで以上に真剣に麻雀と向き合い、そして更なる精進を続けなければ今の位置を維持することは出来ないでしょう。今期の戦いを象徴するような一日に、ここまでの自分自身の在り方を痛烈に反省しなければならないと思っています。
ここまでの数字を消すことは出来ません。
キチンと現実と向き合い、そして改善する道を模索したいと思います。
忙しい毎日に追われ、自分自身を高める努力がおろそかになっていた気がするのです。
明日から仕事と生活を改め、今まで以上に麻雀中心の生活にシフトチェンジしようと思います。
心技体、全て揃わないといいパフォーマンスはできませんからね。
それじゃまた。望月でした。