望月 雅継の麻雀コラム
2012年11月09日(金)
| 望月 雅継
Aリーグ第8節
皆さんこんにちは。望月です。
朝晩はめっきりと寒くなってきましたね。私も対局中はニットを着るようにしていますし、寝るときは毛布が手放せません。
ちょっと前までエアコンのお世話になっていたのに、急に寒くなったので体調管理が本当に難しい季節ですよね。
加湿器を入れ、湿度を保つことで風邪の予防をしていますが、なかなか体調はよくなりません。
体調管理もプロの大切な仕事の一つ。これからも十分に注意しながら生活していきたいと思います。
さて、今回はA1リーグ第8節の模様をお伝えします。
前節大敗してしまったおかげで、これからの戦い方が大変厳しくなってしまいました。
鳳凰位決定戦を見据えて戦うか、それとも降級を免れるように戦うか、非常に難しい所です。
それでも、まだまだ私は決定戦出場を諦めたわけではありません。
チャンスがくれば一気に攻め込み、大きく加点したいと考えて卓に向かいました。
今回は、瀬戸熊十段、伊藤プロ、沢崎プロの強敵揃いの組み合わせとなりました。
本当はこの組み合わせを迎える時には+50Pくらい持って戦う予定でいたのです。
それくらい強敵の三人との対戦ですから、今の私の状況では正直策は無いのではと考えていました。
それでも、このポイントからのマイナスは即降級に繋がってしまいますから、逃げ回ってばかりではいられません。腹を括って攻め抜く覚悟で戦いに挑みました。
一回戦、この日の開局は私の思い通りに進みました。
東1局1本場、5巡目にドラを切ればテンパイも待ちは役無しカン2。
先手とはいえ、この手で戦いを挑んで勝てる程相手は甘くありません。
ノータイムで1を切ってテンパイを外すも、すぐにツモ2。イヤなムードを感じます。
それでも、そう打つのが私のスタイルですし、意思を表す部分でもあります。
するとツモはドラの七。ここで意を決してドラの七と九のシャンポンリーチを放ちます。
そうはさせまいと伊藤プロからポンが入ります。
すると、私のツモは九。幸先良く2,000・4,000のスタートとなるのです。
続く東2局も好手が入ります。
一一一二三679①②③⑦⑧ ドラ三
前巡にツモ一とジュンチャンに色気を感じている所にツモ⑨。
平和ドラ1のリーチを打つか、ジュンチャンのリーチを打つか、またはダマを選択するか…。
ここで私が選んだのは打6のダマ。
ツモれば満貫、出ても、先程のアガリと合わせ十分な加点となると踏んだのです。
すると、伊藤プロがチー。私に流れてきたのは7。
このタイミングしかないと考え、私は7を入れ替えてリーチを放つのです。
しかし、この局は全員が攻め込んできます。
親の瀬戸熊プロがポン。そして沢崎プロがリーチ。
それでも何とかこの局も競り勝ち8,000の収入。
この後も、沢崎プロから6,400、ハイテイツモで2,000・3,900。私の点数は6万点近くまで増えるのです。
このまま一人浮きのトップを取れば、前回のマイナスは一気に半分近くを返済となるところで、自分の弱い部分が顔を出してしまいました。
瀬戸熊プロの仕掛けに対し、対応していたのにも関わらず、安易なテンパイを付け5,800の放銃。
瀬戸熊プロを原点に戻してしまったばかりかここからかなりの劣勢を強いられます。
何とか瀬戸熊プロの親を落として迎えた自分の親番でも、高め三色のリーチを放つものの、沢崎プロに追いかけられ、七対子のドラ単騎を放銃。
結果、一回戦は一人浮きはおろか三人浮きにまで戻されて終了したのです。
序盤の組み立てに関しては本当に理想通りに進めることが出来ただけに、一瞬の甘さに猛烈な後悔が襲いました。
こうなってしまってからではもう遅いんですよね。
この後意識を入れ替え、かなり牌を絞って戦いましたが、一度失った流れをもう一度引き戻すことは容易ではありません。
二回戦、瀬戸熊プロが序盤から飛ばします。
私は、失点をしないでついていくのがやっと、それでもオーラスの私の親を迎える段階で瀬戸熊プロ41,000、私38,000まで差を詰めてきました。
オーラス、瀬戸熊プロの先制リーチを受け、私は、
二二三四五七八九345④⑤
この形で追っかけリーチ。
場況的にも絶好の待ちだっただけに、ここは絶対に引き上がるぞ…と力を入れてツモった牌は瀬戸熊プロの当たり牌五。
私の高め③は、次巡の瀬戸熊プロのツモにあったのです。
一枚の牌の後先。
これが私達の生きる世界なのです。
それが私と瀬戸熊プロとの現状の差。能力なのか、努力の差なのか、とにかく私と瀬戸熊プロとの差を痛感する一局となったのです。
続く三回戦は、うって変わって沢崎プロの独壇場。
ここでも何とか食い下がろうと試みるものの、点差は離れていく一方。私は失点しないことに必死で、沢崎プロから会心の9,600を上がるものの、今度は原点割れ。
ここまで三回戦を終わって+30P前後。
トータルで▲50Pということは、残留を考えるのならまずはプラスすることが大切です。しかし、決定戦進出を意識するのであればこの半荘のプラスだけでは届かない可能性があるのです。
ここからは大きなトップを目指すこともまた、必要なアクションになってきます。
それでも…ここではまだ我慢する道を選びました。
四回戦開局から、またもや沢崎プロが飛ばします。
今回は番手は瀬戸熊プロ。
この並びになった時に、私はこの日の結果ではなく、この先の戦い方を意識したスタイルに切り替えました。
こうさせてしまったのは自分の小さなミスから。
自分自身も反省していますが、このような展開の裏に私のミスがあることを、瀬戸熊プロも沢崎プロも気づいているからなのです。
ここで踏込みを深くすると、さらに多くのダメージを受けることを経験則で知っています。
そのダメージは、私の麻雀人生においても大きな傷となってしまうであろうことを理解した上での撤退でした。
我慢して顔を出そうと試みましたが、粘り込んでの三着が精一杯。
今節は1233で+21.4Pのプラスに終わりました。
残る対戦はあと2節。半荘8回です。
鳳凰位決定戦に進出できる可能性は限りなく少なくなってしまいました。それでも、最終戦のオーラスまで気持ちを切らさずに戦うことが、今後の麻雀人生を大きく左右するものだと思っています。
何とか次節もプラスに持ち込み、大逆転を信じて戦おうと思います。
それじゃまた。望月でした。
朝晩はめっきりと寒くなってきましたね。私も対局中はニットを着るようにしていますし、寝るときは毛布が手放せません。
ちょっと前までエアコンのお世話になっていたのに、急に寒くなったので体調管理が本当に難しい季節ですよね。
加湿器を入れ、湿度を保つことで風邪の予防をしていますが、なかなか体調はよくなりません。
体調管理もプロの大切な仕事の一つ。これからも十分に注意しながら生活していきたいと思います。
さて、今回はA1リーグ第8節の模様をお伝えします。
前節大敗してしまったおかげで、これからの戦い方が大変厳しくなってしまいました。
鳳凰位決定戦を見据えて戦うか、それとも降級を免れるように戦うか、非常に難しい所です。
それでも、まだまだ私は決定戦出場を諦めたわけではありません。
チャンスがくれば一気に攻め込み、大きく加点したいと考えて卓に向かいました。
今回は、瀬戸熊十段、伊藤プロ、沢崎プロの強敵揃いの組み合わせとなりました。
本当はこの組み合わせを迎える時には+50Pくらい持って戦う予定でいたのです。
それくらい強敵の三人との対戦ですから、今の私の状況では正直策は無いのではと考えていました。
それでも、このポイントからのマイナスは即降級に繋がってしまいますから、逃げ回ってばかりではいられません。腹を括って攻め抜く覚悟で戦いに挑みました。
一回戦、この日の開局は私の思い通りに進みました。
東1局1本場、5巡目にドラを切ればテンパイも待ちは役無しカン2。
先手とはいえ、この手で戦いを挑んで勝てる程相手は甘くありません。
ノータイムで1を切ってテンパイを外すも、すぐにツモ2。イヤなムードを感じます。
それでも、そう打つのが私のスタイルですし、意思を表す部分でもあります。
するとツモはドラの七。ここで意を決してドラの七と九のシャンポンリーチを放ちます。
そうはさせまいと伊藤プロからポンが入ります。
すると、私のツモは九。幸先良く2,000・4,000のスタートとなるのです。
続く東2局も好手が入ります。
一一一二三679①②③⑦⑧ ドラ三
前巡にツモ一とジュンチャンに色気を感じている所にツモ⑨。
平和ドラ1のリーチを打つか、ジュンチャンのリーチを打つか、またはダマを選択するか…。
ここで私が選んだのは打6のダマ。
ツモれば満貫、出ても、先程のアガリと合わせ十分な加点となると踏んだのです。
すると、伊藤プロがチー。私に流れてきたのは7。
このタイミングしかないと考え、私は7を入れ替えてリーチを放つのです。
しかし、この局は全員が攻め込んできます。
親の瀬戸熊プロがポン。そして沢崎プロがリーチ。
それでも何とかこの局も競り勝ち8,000の収入。
この後も、沢崎プロから6,400、ハイテイツモで2,000・3,900。私の点数は6万点近くまで増えるのです。
このまま一人浮きのトップを取れば、前回のマイナスは一気に半分近くを返済となるところで、自分の弱い部分が顔を出してしまいました。
瀬戸熊プロの仕掛けに対し、対応していたのにも関わらず、安易なテンパイを付け5,800の放銃。
瀬戸熊プロを原点に戻してしまったばかりかここからかなりの劣勢を強いられます。
何とか瀬戸熊プロの親を落として迎えた自分の親番でも、高め三色のリーチを放つものの、沢崎プロに追いかけられ、七対子のドラ単騎を放銃。
結果、一回戦は一人浮きはおろか三人浮きにまで戻されて終了したのです。
序盤の組み立てに関しては本当に理想通りに進めることが出来ただけに、一瞬の甘さに猛烈な後悔が襲いました。
こうなってしまってからではもう遅いんですよね。
この後意識を入れ替え、かなり牌を絞って戦いましたが、一度失った流れをもう一度引き戻すことは容易ではありません。
二回戦、瀬戸熊プロが序盤から飛ばします。
私は、失点をしないでついていくのがやっと、それでもオーラスの私の親を迎える段階で瀬戸熊プロ41,000、私38,000まで差を詰めてきました。
オーラス、瀬戸熊プロの先制リーチを受け、私は、
二二三四五七八九345④⑤
この形で追っかけリーチ。
場況的にも絶好の待ちだっただけに、ここは絶対に引き上がるぞ…と力を入れてツモった牌は瀬戸熊プロの当たり牌五。
私の高め③は、次巡の瀬戸熊プロのツモにあったのです。
一枚の牌の後先。
これが私達の生きる世界なのです。
それが私と瀬戸熊プロとの現状の差。能力なのか、努力の差なのか、とにかく私と瀬戸熊プロとの差を痛感する一局となったのです。
続く三回戦は、うって変わって沢崎プロの独壇場。
ここでも何とか食い下がろうと試みるものの、点差は離れていく一方。私は失点しないことに必死で、沢崎プロから会心の9,600を上がるものの、今度は原点割れ。
ここまで三回戦を終わって+30P前後。
トータルで▲50Pということは、残留を考えるのならまずはプラスすることが大切です。しかし、決定戦進出を意識するのであればこの半荘のプラスだけでは届かない可能性があるのです。
ここからは大きなトップを目指すこともまた、必要なアクションになってきます。
それでも…ここではまだ我慢する道を選びました。
四回戦開局から、またもや沢崎プロが飛ばします。
今回は番手は瀬戸熊プロ。
この並びになった時に、私はこの日の結果ではなく、この先の戦い方を意識したスタイルに切り替えました。
こうさせてしまったのは自分の小さなミスから。
自分自身も反省していますが、このような展開の裏に私のミスがあることを、瀬戸熊プロも沢崎プロも気づいているからなのです。
ここで踏込みを深くすると、さらに多くのダメージを受けることを経験則で知っています。
そのダメージは、私の麻雀人生においても大きな傷となってしまうであろうことを理解した上での撤退でした。
我慢して顔を出そうと試みましたが、粘り込んでの三着が精一杯。
今節は1233で+21.4Pのプラスに終わりました。
残る対戦はあと2節。半荘8回です。
鳳凰位決定戦に進出できる可能性は限りなく少なくなってしまいました。それでも、最終戦のオーラスまで気持ちを切らさずに戦うことが、今後の麻雀人生を大きく左右するものだと思っています。
何とか次節もプラスに持ち込み、大逆転を信じて戦おうと思います。
それじゃまた。望月でした。