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望月 雅継の麻雀コラム

2012年12月20日(木)

鳳凰位決定戦その9

※対局の内容に触れていきますが、読まれる方は日本プロ麻雀連盟が発売している『牌譜データサービス』にて鳳凰位決定戦の牌譜を並行してご覧になると、より内容がわかりやすいかと思われます。
興味のある方はぜひご購入ください。


鳳凰位決定戦は二週間にわたり半荘20回を戦う長丁場のタイトル戦です。
しかし、いくら長い戦いだとはいえ、あまりにも大きく離されてしまっては後半の戦い方が難しくなってしまいます。
何とか喰らいついていくためにも、これ以上のマイナスは避けたいと、気持ちを切り替えて7回戦の卓に座りました。


開局は、瀬戸熊プロのリーチを?い潜った好調荒プロが1,000・2,000のツモアガリ。
何とか上位との差を詰めたい私としては、苦しい立ち上がりとなりました。

続く東2局、私の4巡目、


三四五五七七34577⑦⑦ ドラ⑦


ドラが二枚の好シャンテンも、この時点で既に七も7も山には0枚。
不調が続く時には、こういった事って良くあることなんですよね。
攻めようにも、牌が山に残っていないことには戦いようがないですから。
手が進まないその焦りが、選択ミスを生み、そして負のスパイラルに嵌っていくことが多々あるのです。

それが顕著なのが東2局1本場。
私の8巡目は、


五六八八3338②③⑤⑤⑤ ツモ8 ドラ②


このイーシャンテンにツモ8。
ここで少考した私は、打五と刻子系の手に進んでいきます。

しかしこれが大誤算。
瀬戸熊プロのリーチを受けるものの、この8をツモ切っておけば、ツモ④、ツモ七でのアガリ手順が発生。
実際にはリーチを受けているだけに、そこまで踏み込めたかどうかはわかりませんが、自分の手と捨て牌を合わせればアガリ手順があることは事実だけにショックであることは間違いありません。
この局は流局に終わり、瀬戸熊プロのリーチは②⑤待ち。手役を追わず素直に戦うことが出来れば…。
このような局の積み重ねが、鳳凰位決定戦という大舞台では大きく圧し掛かってくるのです。


心の迷いは打牌にも大きく影響します。
東2局2本場、4巡目にテンパイした私。


二四五六七九九九66中中中 ドラ西


ここに瀬戸熊プロが5巡目にリーチ。
すると6巡目ツモ七。
シャンポンのテンパイに受け変え…ずに打6とメンホンへ。
7巡目ツモ7でリャンメンに変化するも…打6とテンパイ取らず。

アガリたくないようにさえ映る私の摸打。
結果は追いかけた右田プロが瀬戸熊プロから8,000を出アガリ。
自分自身は丁寧に戦っているように思っても、やはり戦い方が消極的すぎます。これでは戦いにならないでしょうね。


そうかと思えば、東3局は、


五七7②②⑧⑨TT白RR中 ドラ③


からRをポン。
気持ちはわからなくもないですが、全く一貫性に欠ける戦い方ですよね。
結果何とかホンイツのテンパイまではいくものの、右田プロのアガリに。


これを境に、全くといっていいほど戦いの場面に顔を出すことが出来なくなりました。
それはきっと、戦い方やゲームプラン、そして心のバランスが取れていない証拠なのでしょう。

何とか一矢報いようと、南2局にリーチを放つものの、


567999②②②④④TT ドラ五


出来のイイ右田プロにあっさりと捌かれ万事窮す。

オーラスの親番には、8種11枚という絶望的な配牌が9巡目に国士無双イーシャンテンまでたどり着くも、


一一九199①⑨N西白R中 ドラ六


この時点でTが山二枚、西は何と山三枚残りが、一枚も引けず、逆に14巡目にリーチした瀬戸熊プロの当たり牌を一発で掴み放銃する始末。

この半荘も大きく沈み、一気に鳳凰位奪取が困難な位置まで追い込まれました。
しかし、今振り返ってみると、さすがに心が乱れた戦い方をしているなと痛感します。
平常心で戦うことの大切さを身に染みて感じる半荘だったことは間違いありません。
このようなゲームを作らないようにすることは今後の私の課題だと思っています。
とはいえ、二日目も残り半荘三回もあるのですから、いちいち落ち込んではいられません。
僅かな休憩時間に心の立て直しを図ろうと、今の半荘の残像を頭から消す作業に追われます。

続く8回戦も苦難の連続でした。
今振り返ってみると、私も細かいミスの連続で自滅したようにも見えるのですが、あの時は歯を喰いしばって必死に戦っていました。

開局は比較的おとなしく、二人テンパイ、荒プロの500・1,000と静かな立ち上がり。
私にとって勝負する局面が訪れたのは東2局の私の親番。

右田プロが積極的に動き、北ポン、一チーでテンパイに。
すると私にようやくメンゼンでのテンパイが入ります。


五六七44556③④⑤白白 ドラ四


本来はヤミに構えたいところですが、状況的にもここまでの点数状況的にもそうは言っていられません。
腹を括ってリーチを宣言すると、こちらも同巡テンパイを果たした瀬戸熊プロから高めの6が。瞬間ですが卓内トップに立ちます。

しかしこの後が拙かった。
連荘したい気持ちが強かったのか、更なる加点を目指したかったのか、続く東2局1本場でこんな仕掛け。6巡目、


579①①④④④⑤⑦⑨T白 ドラ六


この牌姿から⑧をチー。
目を覆いたくなるような酷い仕掛けですが、この時はきっとで必死だったんでしょうね。
それにしても今振り返っても焦りにしか見えない仕掛けです。

この仕掛けによって手が動いたのは下家荒プロ。
何てことない平凡な手だった荒プロですが、急所が流れ私から2000点のアガリ。

この2000点のアガリが、荒プロの勢いにスイッチを入れます。

続く東3局、私と右田プロの手がホンイツでぶつかります。
共に8巡目、

右田プロ

① ②③④⑤TT北中中 ポンRRR ドラ7


望月

225568TTNN西西北 ドラ7


どちらもホンイツのイーシャンテン。
右田プロは捨て牌にピンズを散りばめ、私はメンホン。どちらが勝ってもおかしくない勝負でしたが、ここで牙を向いたのは荒プロ。

16巡目に荒プロがリーチ。
荒プロの現物⑥を切ると右田プロがチーしてテンパイ。すると、私に入るはずの8が荒プロの手中で踊ります。


22334467①①③④⑤ リーチツモ8 ドラ7


仕掛けがなければ私のテンパイ。恐らく二人テンパイで流局が濃厚な局面だったのですが、しかし荒プロはきっちりと結果を出した。
これが現状の力の差だということなのだと私は実感しています。
このリーチで一気に抜け出した荒プロは、更なる加点に入ります。


続く1本場は私と荒プロの二軒リーチが流局。
2本場は私が荒プロに1500を放銃して迎えた東3局3本場が、今回の鳳凰位決定戦で私が最も悔いが残る瞬間が訪れます。

7巡目にテンパイを果たした私の牌姿はこう。


五六六455②②⑤⑤⑥⑥⑦ ツモ⑦ ドラ②


タンピン三色ドラ2のリャンシャンテンに、タンヤオ七対子ドラ2のイーシャンテン。
心の中では「タンピンになってくれ!」と望んでいたものの、ツモは⑦。

一盃口が完成し、ハネマンテンパイですから一見すると好ツモだと見えるツモ⑦。
この⑦こそが私にとって最も望んでいない牌だったのです。

理由は簡単。
打牌選択が残るという事です。
テンパイを取るとしても打五か打4か悩みますし、タンピン移行を選ぶ打六や打5も悪い打牌ではありません。
私は少考後、打五と七対子のテンパイを選択したのです。

この時点で、選択した4は山に一枚。
しかし、二枚持ちの瀬戸熊プロから零れる可能性も十分にありました。
(逆に瀬戸熊プロの待ちになってしまう可能性もあるのですが。)
しかし、河に顔を見せることもなく、追手はそこまでやってきていたのです。


10巡目、荒プロからリーチ。


三四五七八九789③④⑨⑨ ドラ②


荒プロは②-⑤待ち。高めのドラ②は私と右田プロに二枚ずつありますから純カラ。
安目の⑤は私が二枚持ち。

しかし…この⑤を私が掴むのです。
雰囲気からも場況からも、この⑤はどう考えても大本線。
打点的にはわかりませんが、常時であればこの⑤での放銃は全く問題ない所だと思います。

それでも舞台は鳳凰位決定戦。
しかもリーチの相手はトータルトップの荒プロ。
しかも親の連荘中ということで、手恰好に関係なくこの⑤を抑えるという意見も多いと思いでしょう。

私は、この⑤を掴んだ瞬間、この鳳凰位決定戦での敗戦を覚悟しました。
まだ残りは12回も残っているとはいえ、優勝する打ち手がこの局面で⑤を掴むはずがないという想いと、この⑤を掴んでしまう己の弱さに、苦笑いを浮かべながら⑤を河に置いたのです。


荒プロと私との現状の力の差は十分に痛感しました。
しかし、スタイルチェンジも含め、現在の私には対処方法が見つかっていないのが現状です。
もっともっと麻雀と真摯に向き合って、更なる精進を重ねる必要があるんだと思っています。


少し話は脱線しましたが、この時点の私には荒プロの連荘を止める力はもう残っていません。
この連荘は6本場まで続き、右田プロが何とか一矢報いて荒プロの親は流れます。

しかし、荒プロの勢いは止まりません。
東4局にも2,000・4,000で加点して完全な独り舞台に。
この後はうまいゲーム回しで荒プロが一人浮きの大トップ。
この半荘だけで首位の荒プロと約70P離されてしまうことになってしまいました。


体勢的にも数字的にも、絶望的な状況に追い込まれた私。
それでも鳳凰位決定戦はまだ半分以上残っています。ここで白旗を揚げるのはまだ早すぎます。
この先、私が意地を見せる瞬間は来るのでしょうか。
苦しい現状を噛み締めるように、9回戦に向かうのでした。


~次回へ続く~