望月 雅継の麻雀コラム
2013年05月16日(木)
| 望月 雅継
A1リーグ第2節
皆さんこんにちは。望月です。
今回はA1リーグ第2節の模様をお伝えします。
早速ですが今回の対戦相手をご紹介します。
古川孝次プロと伊藤優孝プロの両巨頭と、年は同い年で学年は一つ上の柴田弘幸プロの三名です。
今回の対戦は前半戦のキーポイントだと自分では感じていました。
その理由は、第一節に予想外のマイナスを叩いてしまったという事、今節の対戦相手は十分な情報があるという事、そして組み合わせ的に自分にとって有利に働く可能性があるという事が理由です。
とはいっても、一人一人との近年の対戦成績は決して芳しいものではありません。
古川プロとは長きに渡って対戦していますが、毎回苦しめられる対戦が続いていますし、伊藤プロの近年の好調ぶりは素晴らしく、ここ数回の対戦では私が毎回苦汁を呑んでいます。
柴田プロとの対戦では、いつも先手を取られる状況が続き、決して成績が優れているわけではないのです。
そんな中、私が好勝負に持ち込める可能性があると感じるのは、対戦相手同士の麻雀の相性が原因です。
今回考えられる展開としては、古川プロが仕掛けによって先手を奪い、次いで門前で柴田プロが番手で攻めることが予想されるでしょう。
その動きを見て、伊藤プロが仕掛けとヤミテンを駆使しながらついて回るというのが大方の予想ではないでしょうか?
私の位置はやはり最後方。今回の組み合わせを不利と考えてもおかしくはありません。
それを逆手に取ろうというのが私の作戦です。
最後方からの攻めというのはどうしてもマークが外れがちになるのですが、それを利用してのヤミテンとリーチのバランスの取り方を少し変化させて戦おうと考えます。
古川プロに対しては、一打一打に丁寧に対応すること、伊藤プロの勝負手のヤミテンを見極め、それに飛び込まないようにすること、柴田プロの多彩な攻めに惑わされることなく、自分の立ち位置をしっかりと把握すること。この三点を胸に、第二節の戦いに挑んだのでした。
一回戦開局早々、伊藤プロから5巡目リーチが入ります。
そのリーチを受けた私の手はイーシャンテン。いつもなら丁寧に歩を進める所ですが、この日の私は違っていました。無筋を何枚か飛ばした後、で2,600点の放銃。
アガった伊藤プロも少し驚いた顔をしていましたが、この放銃をしても私の心は冷静でした。というのも、この日の対局での私は、本当に良く場が見えていました。
昨年度後半から意識している私の本来のスタイルが、少しずつですが戻ってきたような感触を得ていたのです。
しかし…
このアガリをきっかけに、伊藤プロが飛ばしに飛ばします。古川プロも軽快に仕掛けを打ち続け、門前でアガる伊藤プロ、仕掛けてアガる古川プロの図式がはっきりと出来上がってきます。
それでも私はこういった展開はもちろん想定済み。
苦しい手が続きますが、ワンチャンスを狙って丁寧に打ち進めます。が、その想いは柴田プロも同じ。柴田プロも後手を踏みながらもチャンスを窺っているようです。
すると南3局、柴田プロがホンイツを古川プロから打ち取り、逆転で二位浮上。プラスに転じます。
私が目論んでいた攻撃を柴田プロに見事にやられ、私はノーホーラのままラスで一回戦終了。早くもリーグ戦二節で三度目のラスを受け入れる事となるのです。
結果だけ見るとやはり開局での放銃が悪かったのかなぁと考えたりもするのですが、反省は家に帰ってからするモノですよね。ここでは気持ちを切り替えることを最優先して、次の対局に向かうことにしたのです。
この時点で私のトータルのマイナスは▲45P程度。このままでは昨年度のリーグ戦と同じことの繰り返しとなってしまいます。しかし、前述したように、この日の私は前節とは違っていました。
二回戦、伊藤プロの攻勢は緩むことを知りません。次々とアガリを続け、またもや独走態勢に。しかし、一回戦と違うのは私が伊藤プロに食い下がっていけた事。伊藤プロの早いアガリに翻弄されながらも、何とかしぶとくついて回ってプラスの2着をキープ。一回戦の負債をほぼ完済する形で二回戦を終了することに成功したのです。
さぁここから大きくプラスを積み重ねるぞと意気込んで迎えた三回戦、開局から少しずつ加点し37000点持ちで迎えた東4局、この日のターニングポイントを迎えます。
6巡目にして私の手はメンホン七対子のイーシャンテン。
ドラ
混老頭含みのこの手、もちろん門前で進められれば一番いいのでしょうが、この時の私の思考は少し違っていました。混老頭トイトイなら倍満確定、字牌を仕掛けて西が重なれば一気に字一色までと考えていたのです。
思惑通り東をポン。そして打2。
ここまでは想定通りでした。この後のアクションをどうしようか考えている所に、程なく二枚目の9が打ち出されます。
東を仕掛けた以上、この9を仕掛けない理由はありません。
字一色を考えているならスルーの一手もありますが、この先に字牌を鳴かせてくれる保証は全くありませんからね。
しかし、この後のアクションが拙かったのです。
余剰牌は二枚切れの1と一枚切れの西。ここで私は手拍子で打1としてしまったのです。
“アッ、しまった”と感じたのも束の間、次巡、下家の親伊藤プロからリーチが入ります。
伊藤プロの捨て牌には2巡目に1。これはドラのトイツ以上も否定できません。現物の1を手中に残しておけば…と後悔しても後の祭りですよね。私のツモは中。ここで一枚切れの西を切ると、待ってましたとばかりに伊藤プロからロンの声が掛かります。
想定通りドラの3と西とのシャンポン待ち。7,700点の放銃となってしまいました。
せっかくのリードも一瞬にして伊藤プロに逆転されてしまったばかりか、私もマイナスに転落してしまったのです。
細かい手順にはなりますが、こういったケアレスミスがA1リーグでは大きな致命傷となってしまうのです。アマチュアの皆さんならこのアクションが拙かったことさえ気が付かないかもしれません。だって倍満のイーシャンテンなんですからね。
それでもこの一枚の切り順の差は果てしなく大きいのです。そしてこれが、リーグ戦における順位の差になってしまうのです。
それでも、この放銃が第二節で良かったと考えています。
ポイント的にも自分の順位的にもダメージは残る放銃に違いありません。しかし、この微妙な打牌のズレに気が付けた事。そしてこの打牌がきっちりと咎められたこと。そしてこの放銃をしっかりと反省することが出来た事。これが終盤戦でのマイナスポイントであった場合、修正することは本当に困難な作業となりますが、まだ第二節ですから、意識の置き方にさえ気が付くことが出来れば、きっとこの後の復調に繋がると思うのです。
しかし、そうはいっても麻雀は正直なゲームです。
この一打をそう簡単に許してくれないのが麻雀の怖さでもあり、A1リーガー達の厳しさでもあります。
この後、柴田プロがツモアガって、私を交わして二着へ浮上。古川プロは大きく離れたラス目だったのですが、ラス前、オーラスと二局連続のアガリによって私を400点捲って三着へ。
結果、私はトップ目から一気にラスへ転落。マイナスは最小限に抑えたものの▲3.5Pでラスを請け負うことになってしまったのです。これだから麻雀は難しく、厳しいゲームだと言えるのでしょうね。
これで今期4度目のラス。
それでもスーパーポジティブな私は全く慌てません。
長いリーグ戦では必ずいつかラスを引くのですから、ラスはなるべく小さなラスがいいと。私の理想はラスの場合は20,000点台のラス。トップは50,000点台のトップなのです。こうやってポイントを積み重ねることができれば、トップの回数分×10P程プラスしていく計算になりますからね。順位率2.5程度で終えれば十分に決定戦進出が狙える計算で戦っているのです。
また、確率は必ず収束しますから、この後必ずプラスを取れる展開が待っているはずです。(と、考えていながら昨年度はそのままズルズルとマイナスを重ねてしまったのですが…)
もちろんトップを取ることは理想です。
タイプ的にはじっくりと機を窺ってチャンスが訪れるのを待つことが多いのですが、この日はそうもいっていられません。
なぜならここまで伊藤プロが三連勝。ポイント的にはラスを二回引いている私がこの日のトータル二番手につけていますから、最終4回戦だけは私が伊藤プロの勢いを止めにぶつからなければならないと思っていました。伊藤プロの連勝を止めることが最優先事項で、その次に自身のプラス、そして加点。結果的に自分がトップになれば一番なのですが、伊藤プロの勢いは本物だと感じていたので、ここは半身を取りながら前進していこうと考えていました。
そして迎えた4回戦、ここでも鼻を切るのは伊藤プロ。
細かいアガリながらもジリジリと他家との点差を離していきます。
私はここでも我慢の展開。何とかしてプラスに転じたいものの、牌が思うようについていきません。それでも南1局、ワンチャンスを生かし、メンホン七対子を古川プロから出アガリトップ目へ。
そして南2局、伊藤プロの親番で私的には本当に珍しいアクションを起こします。
それは、タンヤオのみの3副露。恐らくAリーグに上がってから、Aリーグの舞台では初めて行った仕掛け。普段は怖くて仕掛けられない所ですが、この日の最終戦で、さらに伊藤プロの最後の親番ということで意を決して仕掛けます。
この仕掛けによって伊藤プロからリーチが入りますが、ここは何とかツモアガり、伊藤プロとの点差を広げることに成功したのです。
このようなアクションをすることなど、今までのリーグ戦においての戦い方の中では想像することもありませんでした。A1リーガー達を相手に、捌きを掛ける程のテクニックは持ち合わせていませんので、自分の頭の中にはこのような思考が及ばなかったのは事実です。しかし、ここは何としてでも伊藤プロを止めたいという気持ちを持って局面に向かえたことは大きな自信となりました。
結果では無く、形でもなく、気持ちで相手にぶつかっていく事。なりふり構わず相手と向き合う事。A1リーグで長く戦っていく中で、このような気持ちがどこか薄れていったのかもしれませんね。このような仕掛けを多用するつもりは全くありませんが、このような気持ちで戦うことを再認識できたことは本当にイイ対局となったと思っています。
結果、この半荘は今期の初トップ。
この日のポイントも僅かながらにプラスして、+6.1P。上位陣とはポイント的に大きく離されてはいますが、この日のプラスは今後戦っていく中でちょっとした自信になりました。
このまましっかりと局面を見つめて戦っていく事を忘れずに、鳳凰位決定戦進出を目指して頑張っていこうと思います。皆さん応援してくださいね~!
それじゃまた。望月でした~。
今回はA1リーグ第2節の模様をお伝えします。
早速ですが今回の対戦相手をご紹介します。
古川孝次プロと伊藤優孝プロの両巨頭と、年は同い年で学年は一つ上の柴田弘幸プロの三名です。
今回の対戦は前半戦のキーポイントだと自分では感じていました。
その理由は、第一節に予想外のマイナスを叩いてしまったという事、今節の対戦相手は十分な情報があるという事、そして組み合わせ的に自分にとって有利に働く可能性があるという事が理由です。
とはいっても、一人一人との近年の対戦成績は決して芳しいものではありません。
古川プロとは長きに渡って対戦していますが、毎回苦しめられる対戦が続いていますし、伊藤プロの近年の好調ぶりは素晴らしく、ここ数回の対戦では私が毎回苦汁を呑んでいます。
柴田プロとの対戦では、いつも先手を取られる状況が続き、決して成績が優れているわけではないのです。
そんな中、私が好勝負に持ち込める可能性があると感じるのは、対戦相手同士の麻雀の相性が原因です。
今回考えられる展開としては、古川プロが仕掛けによって先手を奪い、次いで門前で柴田プロが番手で攻めることが予想されるでしょう。
その動きを見て、伊藤プロが仕掛けとヤミテンを駆使しながらついて回るというのが大方の予想ではないでしょうか?
私の位置はやはり最後方。今回の組み合わせを不利と考えてもおかしくはありません。
それを逆手に取ろうというのが私の作戦です。
最後方からの攻めというのはどうしてもマークが外れがちになるのですが、それを利用してのヤミテンとリーチのバランスの取り方を少し変化させて戦おうと考えます。
古川プロに対しては、一打一打に丁寧に対応すること、伊藤プロの勝負手のヤミテンを見極め、それに飛び込まないようにすること、柴田プロの多彩な攻めに惑わされることなく、自分の立ち位置をしっかりと把握すること。この三点を胸に、第二節の戦いに挑んだのでした。
一回戦開局早々、伊藤プロから5巡目リーチが入ります。
そのリーチを受けた私の手はイーシャンテン。いつもなら丁寧に歩を進める所ですが、この日の私は違っていました。無筋を何枚か飛ばした後、で2,600点の放銃。
アガった伊藤プロも少し驚いた顔をしていましたが、この放銃をしても私の心は冷静でした。というのも、この日の対局での私は、本当に良く場が見えていました。
昨年度後半から意識している私の本来のスタイルが、少しずつですが戻ってきたような感触を得ていたのです。
しかし…
このアガリをきっかけに、伊藤プロが飛ばしに飛ばします。古川プロも軽快に仕掛けを打ち続け、門前でアガる伊藤プロ、仕掛けてアガる古川プロの図式がはっきりと出来上がってきます。
それでも私はこういった展開はもちろん想定済み。
苦しい手が続きますが、ワンチャンスを狙って丁寧に打ち進めます。が、その想いは柴田プロも同じ。柴田プロも後手を踏みながらもチャンスを窺っているようです。
すると南3局、柴田プロがホンイツを古川プロから打ち取り、逆転で二位浮上。プラスに転じます。
私が目論んでいた攻撃を柴田プロに見事にやられ、私はノーホーラのままラスで一回戦終了。早くもリーグ戦二節で三度目のラスを受け入れる事となるのです。
結果だけ見るとやはり開局での放銃が悪かったのかなぁと考えたりもするのですが、反省は家に帰ってからするモノですよね。ここでは気持ちを切り替えることを最優先して、次の対局に向かうことにしたのです。
この時点で私のトータルのマイナスは▲45P程度。このままでは昨年度のリーグ戦と同じことの繰り返しとなってしまいます。しかし、前述したように、この日の私は前節とは違っていました。
二回戦、伊藤プロの攻勢は緩むことを知りません。次々とアガリを続け、またもや独走態勢に。しかし、一回戦と違うのは私が伊藤プロに食い下がっていけた事。伊藤プロの早いアガリに翻弄されながらも、何とかしぶとくついて回ってプラスの2着をキープ。一回戦の負債をほぼ完済する形で二回戦を終了することに成功したのです。
さぁここから大きくプラスを積み重ねるぞと意気込んで迎えた三回戦、開局から少しずつ加点し37000点持ちで迎えた東4局、この日のターニングポイントを迎えます。
6巡目にして私の手はメンホン七対子のイーシャンテン。
ドラ
混老頭含みのこの手、もちろん門前で進められれば一番いいのでしょうが、この時の私の思考は少し違っていました。混老頭トイトイなら倍満確定、字牌を仕掛けて西が重なれば一気に字一色までと考えていたのです。
思惑通り東をポン。そして打2。
ここまでは想定通りでした。この後のアクションをどうしようか考えている所に、程なく二枚目の9が打ち出されます。
東を仕掛けた以上、この9を仕掛けない理由はありません。
字一色を考えているならスルーの一手もありますが、この先に字牌を鳴かせてくれる保証は全くありませんからね。
しかし、この後のアクションが拙かったのです。
余剰牌は二枚切れの1と一枚切れの西。ここで私は手拍子で打1としてしまったのです。
“アッ、しまった”と感じたのも束の間、次巡、下家の親伊藤プロからリーチが入ります。
伊藤プロの捨て牌には2巡目に1。これはドラのトイツ以上も否定できません。現物の1を手中に残しておけば…と後悔しても後の祭りですよね。私のツモは中。ここで一枚切れの西を切ると、待ってましたとばかりに伊藤プロからロンの声が掛かります。
想定通りドラの3と西とのシャンポン待ち。7,700点の放銃となってしまいました。
せっかくのリードも一瞬にして伊藤プロに逆転されてしまったばかりか、私もマイナスに転落してしまったのです。
細かい手順にはなりますが、こういったケアレスミスがA1リーグでは大きな致命傷となってしまうのです。アマチュアの皆さんならこのアクションが拙かったことさえ気が付かないかもしれません。だって倍満のイーシャンテンなんですからね。
それでもこの一枚の切り順の差は果てしなく大きいのです。そしてこれが、リーグ戦における順位の差になってしまうのです。
それでも、この放銃が第二節で良かったと考えています。
ポイント的にも自分の順位的にもダメージは残る放銃に違いありません。しかし、この微妙な打牌のズレに気が付けた事。そしてこの打牌がきっちりと咎められたこと。そしてこの放銃をしっかりと反省することが出来た事。これが終盤戦でのマイナスポイントであった場合、修正することは本当に困難な作業となりますが、まだ第二節ですから、意識の置き方にさえ気が付くことが出来れば、きっとこの後の復調に繋がると思うのです。
しかし、そうはいっても麻雀は正直なゲームです。
この一打をそう簡単に許してくれないのが麻雀の怖さでもあり、A1リーガー達の厳しさでもあります。
この後、柴田プロがツモアガって、私を交わして二着へ浮上。古川プロは大きく離れたラス目だったのですが、ラス前、オーラスと二局連続のアガリによって私を400点捲って三着へ。
結果、私はトップ目から一気にラスへ転落。マイナスは最小限に抑えたものの▲3.5Pでラスを請け負うことになってしまったのです。これだから麻雀は難しく、厳しいゲームだと言えるのでしょうね。
これで今期4度目のラス。
それでもスーパーポジティブな私は全く慌てません。
長いリーグ戦では必ずいつかラスを引くのですから、ラスはなるべく小さなラスがいいと。私の理想はラスの場合は20,000点台のラス。トップは50,000点台のトップなのです。こうやってポイントを積み重ねることができれば、トップの回数分×10P程プラスしていく計算になりますからね。順位率2.5程度で終えれば十分に決定戦進出が狙える計算で戦っているのです。
また、確率は必ず収束しますから、この後必ずプラスを取れる展開が待っているはずです。(と、考えていながら昨年度はそのままズルズルとマイナスを重ねてしまったのですが…)
もちろんトップを取ることは理想です。
タイプ的にはじっくりと機を窺ってチャンスが訪れるのを待つことが多いのですが、この日はそうもいっていられません。
なぜならここまで伊藤プロが三連勝。ポイント的にはラスを二回引いている私がこの日のトータル二番手につけていますから、最終4回戦だけは私が伊藤プロの勢いを止めにぶつからなければならないと思っていました。伊藤プロの連勝を止めることが最優先事項で、その次に自身のプラス、そして加点。結果的に自分がトップになれば一番なのですが、伊藤プロの勢いは本物だと感じていたので、ここは半身を取りながら前進していこうと考えていました。
そして迎えた4回戦、ここでも鼻を切るのは伊藤プロ。
細かいアガリながらもジリジリと他家との点差を離していきます。
私はここでも我慢の展開。何とかしてプラスに転じたいものの、牌が思うようについていきません。それでも南1局、ワンチャンスを生かし、メンホン七対子を古川プロから出アガリトップ目へ。
そして南2局、伊藤プロの親番で私的には本当に珍しいアクションを起こします。
それは、タンヤオのみの3副露。恐らくAリーグに上がってから、Aリーグの舞台では初めて行った仕掛け。普段は怖くて仕掛けられない所ですが、この日の最終戦で、さらに伊藤プロの最後の親番ということで意を決して仕掛けます。
この仕掛けによって伊藤プロからリーチが入りますが、ここは何とかツモアガり、伊藤プロとの点差を広げることに成功したのです。
このようなアクションをすることなど、今までのリーグ戦においての戦い方の中では想像することもありませんでした。A1リーガー達を相手に、捌きを掛ける程のテクニックは持ち合わせていませんので、自分の頭の中にはこのような思考が及ばなかったのは事実です。しかし、ここは何としてでも伊藤プロを止めたいという気持ちを持って局面に向かえたことは大きな自信となりました。
結果では無く、形でもなく、気持ちで相手にぶつかっていく事。なりふり構わず相手と向き合う事。A1リーグで長く戦っていく中で、このような気持ちがどこか薄れていったのかもしれませんね。このような仕掛けを多用するつもりは全くありませんが、このような気持ちで戦うことを再認識できたことは本当にイイ対局となったと思っています。
結果、この半荘は今期の初トップ。
この日のポイントも僅かながらにプラスして、+6.1P。上位陣とはポイント的に大きく離されてはいますが、この日のプラスは今後戦っていく中でちょっとした自信になりました。
このまましっかりと局面を見つめて戦っていく事を忘れずに、鳳凰位決定戦進出を目指して頑張っていこうと思います。皆さん応援してくださいね~!
それじゃまた。望月でした~。