ASAPINの麻雀コラム
2014年03月27日(木)
| ASAPIN
超精緻麻雀 補足コラム①
殆どの方はTwitterのリンクから飛んで来て下さった方だと思いますが、初めましての方もいらっしゃるかもしれないので、まずは簡単に自己紹介をさせて頂きます。
オンライン麻雀『天鳳』の四人打ちで初代天鳳位になりましたASAPINと申します。よろしくお願いいたします。
この度、初の著書となる麻雀戦術本『超精緻麻雀 -多角的思考による盤面把握-』が4/15に発売されることになりました。
ここではその本に収録できなかった部分や、補足事項などをコラムとして書かせていただこうと思います。
これを読んで少しでも興味を持ってもらえたり、「いやおかしいだろ!」と思ってもらえた方は、Twitter等でドシドシご意見を頂ければと思います!
新たなコラムのネタになるかもしれませんし、それによって更に戦術が発展するかもしれません。
「本を出して終わり!」ではなく、そういった相互参加型の動的コンテンツにしていければなーと思っています。
それでは今回は没になった立体図から一場面のご紹介です!
プロの実戦譜(25000点持ち30000点返しの10-30)から。
トップ目の親が連荘しており、点棒も大量リード中。
このあたりで親を蹴りたいところだが、幸いにも自分の手はダマにできるタンヤオ聴牌。待ちも親の現物や筋に受けられそうだ。ここはリーチでぶつけるよりも、サクッとかわし手で局を進めたいところである。
さて、ここで注意したいのは、自分が前巡に打っている。リーチ後に生牌の役牌を勝負しており、上家・下家からはかなりの注目を浴びているはずである。
注目を浴びるということはすなわち聴牌かもしれないと思われることになり、放銃を避けたい両者はリーチの現物でも安易に打てないことになるだろう。
まずは打牌候補を見ていこう。
候補となるのは、ツモ切り、手出し、の4択だろうか。
まずだが、これはを手出ししての現物待ちに受ける打牌である。
これは他家から見るとを勝負した後にほぼ安全とはいえ現物ではないを手出ししている形になり、まだ完全に降りていると見なしてはくれないだろう。
すると現物のは警戒対象の牌となるため、現物張りとはいえレベルの高い相手と同卓している場合は安易に切り出される牌ではない。
続いてだが、もし手出しの空切りをした場合、これも待ちとなるを他家が打ちづらくなるので悪手である。
しかし、をツモ切りであれば、前巡親が切ったの後に手替わりしていないため、が盲点になることは十分に考えられる。が通ったことで、今まで打ちきれなかったが出てくることもあるだろう。
手出しの空切りは降りたように見えるが降りていると決めつけられる打牌ではなく、ツモ切りの際のの警戒度と手出しの際のの警戒度を比較すると、ツモ切りの場合方がに対する他家の警戒度は低いように思う。
最後にのスライドでを切る打牌だが、これも最終手出しをにすることで前巡までに通っていたの筋を他家に切りづらくさせる行為であり、引きの一盃口変化を加味してもデメリットが勝るように思う。
よってこの局面ではをツモ切ることで、他家のへの警戒を薄れさせ、による出和了を期待するのが最善手ではないだろうか。
ツモ切り立直という手も考えられるが、せっかく警戒の薄れたを止められてしまってはもったいない。が見えた同巡のツモ切り立直に対し、は逆に怪しまれて止められるケースも十分にあるのでここはダマに構えたい。
また、親の河と捨て牌がかなり特殊ではあるが、を通してしまった後にこの捨て牌から親の手を読もうとすることにあまり意味がないように思う。
オンライン麻雀『天鳳』の四人打ちで初代天鳳位になりましたASAPINと申します。よろしくお願いいたします。
この度、初の著書となる麻雀戦術本『超精緻麻雀 -多角的思考による盤面把握-』が4/15に発売されることになりました。
ここではその本に収録できなかった部分や、補足事項などをコラムとして書かせていただこうと思います。
これを読んで少しでも興味を持ってもらえたり、「いやおかしいだろ!」と思ってもらえた方は、Twitter等でドシドシご意見を頂ければと思います!
新たなコラムのネタになるかもしれませんし、それによって更に戦術が発展するかもしれません。
「本を出して終わり!」ではなく、そういった相互参加型の動的コンテンツにしていければなーと思っています。
それでは今回は没になった立体図から一場面のご紹介です!
プロの実戦譜(25000点持ち30000点返しの10-30)から。
トップ目の親が連荘しており、点棒も大量リード中。
このあたりで親を蹴りたいところだが、幸いにも自分の手はダマにできるタンヤオ聴牌。待ちも親の現物や筋に受けられそうだ。ここはリーチでぶつけるよりも、サクッとかわし手で局を進めたいところである。
さて、ここで注意したいのは、自分が前巡に打っている。リーチ後に生牌の役牌を勝負しており、上家・下家からはかなりの注目を浴びているはずである。
注目を浴びるということはすなわち聴牌かもしれないと思われることになり、放銃を避けたい両者はリーチの現物でも安易に打てないことになるだろう。
まずは打牌候補を見ていこう。
候補となるのは、ツモ切り、手出し、の4択だろうか。
まずだが、これはを手出ししての現物待ちに受ける打牌である。
これは他家から見るとを勝負した後にほぼ安全とはいえ現物ではないを手出ししている形になり、まだ完全に降りていると見なしてはくれないだろう。
すると現物のは警戒対象の牌となるため、現物張りとはいえレベルの高い相手と同卓している場合は安易に切り出される牌ではない。
続いてだが、もし手出しの空切りをした場合、これも待ちとなるを他家が打ちづらくなるので悪手である。
しかし、をツモ切りであれば、前巡親が切ったの後に手替わりしていないため、が盲点になることは十分に考えられる。が通ったことで、今まで打ちきれなかったが出てくることもあるだろう。
手出しの空切りは降りたように見えるが降りていると決めつけられる打牌ではなく、ツモ切りの際のの警戒度と手出しの際のの警戒度を比較すると、ツモ切りの場合方がに対する他家の警戒度は低いように思う。
最後にのスライドでを切る打牌だが、これも最終手出しをにすることで前巡までに通っていたの筋を他家に切りづらくさせる行為であり、引きの一盃口変化を加味してもデメリットが勝るように思う。
よってこの局面ではをツモ切ることで、他家のへの警戒を薄れさせ、による出和了を期待するのが最善手ではないだろうか。
ツモ切り立直という手も考えられるが、せっかく警戒の薄れたを止められてしまってはもったいない。が見えた同巡のツモ切り立直に対し、は逆に怪しまれて止められるケースも十分にあるのでここはダマに構えたい。
また、親の河と捨て牌がかなり特殊ではあるが、を通してしまった後にこの捨て牌から親の手を読もうとすることにあまり意味がないように思う。