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仲田 加南の麻雀コラム

2016年11月21日(月)

黙示

プロになったばかりの頃、ある人に言われたことがある。

「配牌を見る前に、この局はどうするか・どうしたいか、ちゃんと決めてる?」

私『え?!ざっくりとした願望はあるけど、、、配牌見ないと分からないじゃないですか!』

「配牌見てからじゃダメ。それじゃ遅いし、配牌は意思とは違うんだよ。ちゃんとその局のテーマを決めてから配牌を開けないと!」

私「どんなに意思を持ったって、配牌次第で出来ないものは出来ないし、無理じゃないですか?」

「うーん。。。そうゆう問題じゃないんだけどな。」


ちなみに、ある人とはA1リーグ所属の先輩プロである。
あえて名前は出さないが、私クラスとも分け隔てなくフレンドリーに接してくれて、私と同じ歳・同じ出身地なので、勝手に身近に感じて活躍を熱望している○○プロのことである。


彼の言いたかったことが、最近やっと、ちゃんと分かった気がする。

・この親は死んでも捌いてやる!
・声を出してこう。(リーチや鳴き)
・絶対放銃したくないから守ろう。
とか、いつの間にか決めてから配牌を取るようになっていたから。


それによって、より早く適切な判断が出来るようになったと思う。
特に放銃が許されない局面では、早めの準備が必要不可欠だし、迷いを見せないことで降りてることを悟られづらいというメリットもある。


夕刊フジ杯第1節。
24000点をあがれた局。
あの時は安い手はいらない!と決めて打っていた。
基本的に点棒に余裕がある親番では、アガリを拾わないように心掛けている。
安いテンパイより高いイーシャンテンを目指す心構えで!

たまたま上手く染まってくれて、決定打となる24000になったが、見てほしいのは結果ではなく、ノーテン覚悟で最高形を目指したこと、流局覚悟で「リーチ」と言えたこと、それを評価してもらえたら嬉しい。


弱ってる時、気持ちが揺れている時は、自分に甘い決めを作ってしまったり、決めを簡単に裏切ってしまうこともある。
次の戦いでは、そのあたりにも注目して見ていただきたい。