大橋 | 雀荘特集


zeRoの麻雀ひとり旅福岡市, RUSH, zeRo, レポート, 麻雀, フリー, 旅打ち, 三人打ち, 三麻, 福岡, 大橋, フリー麻雀, 四人打ち, 雀荘

zeRoの麻雀ひとり旅

第十一回:福岡県福岡県福岡市南区「チャン太 大橋店」

いわゆる「バブル」と言われた二十年前。
学生時代のzeRoが足しげく通った名古屋の雀荘は、地下に存在した。

ポケベルが全盛で、携帯電話が普及しだした昭和の時代だ。
地下ということで電波が入り辛かったのが致命的だし、狭くて暗い階段を下っていくのは怪しさ満点。お店のイメージとしてはマイナスの側面が大きかったと思う。

それでも私は、365日中350日はそのお店で麻雀を打ち込んだし、後にメンバーとなることで仕事や接客を学んだ。

イメージの悪い「地下」も、私としては隠れ家的な雰囲気で好きだった。
あそこにいけば誰かいる。あそこにいけば楽しく麻雀ができる。
麻雀も恋愛も仕事も常識も、すべてそこで覚えた。

――その地下にある雀荘は、私の青春そのものだった。

という背景があり、私にとって「地下」にあるお店は、ワクワク感が5割増しになる。
そう、本日紹介する「チャン太大橋店」は「地下」にあったのだ。

西鉄大橋駅から降りて徒歩1分。
麻雀と書かれた派手な看板があり、すぐにみつかった。

ここも隣にパチンコ屋がある…・・・という福岡雀荘の謎の伝統を守っている。

青春の中の狭くて暗い階段と違い、おしゃれな洋食屋さんにつながっていそうな、明るくてとても入りやすい階段だ。
思い出を噛みしめるように一歩ずつ降りていくと入り口についた。
店内もかなり明るそうだ。

「いらっしゃいませー!」

平日の昼間だというのに、すでに5、6卓立っていて、とても活気がある。

待ち席も広くて、人をダメにしそうな大きなソファーがある。
そしてこれも福岡の伝統か? 大きなモニターがあった。

また、久留米店同様28歳以下が半額と言う「ありえないサービス」をやっている。
ちょっと前ならギリギリ誤魔化せたと思うが、やはり40となった今ブラフをかますのはさすがに苦しいか。
(だからおそらく身分証明いるって)

そしてそして、この「わせりん」君↓にルール説明をしてもらった。

彼は天鳳プレイヤーであり、私と同じで十段を経験しており、とても強い。
それでいて店の中ではムードメーカー的な存在なのか、常に喋っている。
そんな彼の存在のおかげで、完全アウェイの私もかなりリラックスできたと思う。

「久留米店」同様、ここも「マナーに厳しいからこそ楽しく打てる麻雀」がコンセプトになっている。

特に目を引くのは一番下に書いてある

「七・当店は日本一お客様をお待たせしない麻雀店を目指します」

とあることだろう。

フリーに来るお客様は基本的に今すぐ麻雀を打ちたい人が多い。
十分な人数のスタッフで構え、その要望に応える事はシンプルながら重要なことだろう。

さて、ルール説明を受けて、「大橋店」には3つのルールがある事がわかった。
「サンマ」「ヨンマ」は「久留米店」とほぼ同じルールを採用していると思うのだが、ひときわ異彩を放っているのが「大橋店」独自の「RUSH」なるルール。

通常の麻雀とはかなり違うということで尻込みしていたが、わせりん君のススメと、せっかく福岡まで来たということもあり「RUSH」を打つ事にした。

結果的にこれが鬼のように面白かった!

鬼って面白いのか?
自分のあまりの語彙力のなさに辟易としてしまったが、そんなことよりも、今回この「RUSH」の面白さだけはどうしても伝えたいので、わかりやすいようにざっくりと解説していこう。

まず「RUSH」「一局勝負 のサンマ」である。
3人で60分を1クールとし、ひらすらサンマを打つ。
この「60分間の共有」が妙に卓内3人の連帯感を生むのだ。
いや、通常の半荘でも同じことなのだが、時間で区切られると一緒にカラオケボックスに入ったような、そんな謎の感覚を覚えた。

「今から『RUSH』を始めまーす!」

わせりん君の掛け声と共に50分のタイマーが押される。
アガった人が親になるのだが、この50分のタイマーが鳴った後に親が移動したらそこで終了となる。

メンツはわせりん君と常連らしき若者。
始めてであることを告げ、いろいろ教えてくださいと頭を下げる。

最初の親は私だ。
何もわからないまま、手なりで進めていくと、すぐにテンパイした。

(赤) 抜きドラ ドラ

まず、メンゼンでテンパイしたらリーチをかけないとあがれない、というルールだ。
迷わずリーチを打つが、リーチにも3種類ある。

通常のリーチと倍の供託を払うオープンリーチ、ここまではなんとなくわかるが、特殊なのが供託のいらないサービスリーチというやつだ。

サービスリーチでアガると、一発や本場、裏ドラは放棄となる。
どういう時に使うかというと、1人が「流し」など役満(大物手)気配の時に「お安くしとくよ!」という意志とともにサービスリーチを打って差し込んでもらうのだ。

さて、を切って通常のリーチを打ったら、あっさりと若者からが出た。

「RUSH」では通常のハン数による計算とは違い、独自の計算方法を使う。

これを初日で全部網羅するのは不可能だと思うが、リーチ・ピンフなどの頻出する通常の1ハン役はほとんど「2点」だ。

「リーチ・ピンフ・二色・RUSH……」

牌を2枚ずつ集めながら数える。
あとはドラの4枚を足す。
ここまでで12点だ。

そして熱いのがここから。
裏ドラをめくる。
が乗った。

裏ドラが乗ると5点付加され、さらに隣をめくっていく、いわゆる「アリス方式」だ。
アリスはマンガなどで見たことあるが、実際にフリーでやっているのははじめてみた。

次はがめくれて、抜いている北がダブルで乗った。
や赤牌が乗ると10点加点される、つまり2枚を抜いている今回は20点、加算される。

こうやって途切れるまでめくり続け、結局4枚連続で乗った。
12点に35点が加算され47点のアガリになった。

「早速『RUSH』の醍醐味を味わいましたね」

若者が笑顔で47点分のゲームチップを支払いながら言った。
この若者の打ち方が凄かった。

リーチに対してほとんどオリる事なく突っ込んでくるし、追っかけは全部オープンしてきた。
極端だなぁ……と感じたが、これが「RUSH」の1つの答えだとも思った。

なにせツモられても同額を払うのだ。
さきほどの手、ロンアガリだったので47点にしかならなかったが、ツモっていたら2人からもらえていたという事。
また、親だからといって基本的には得点が優遇される事はない。

それならば多少不利な手であっても、押し得となるのは自明の理。
オープンリーチに関しても、供託は倍払うことになるが、アガった時に5点となる上(通常のリーチは2点)ツモ上がり率が高くなる。

ここまででかなり通常の麻雀と違うことがわかったと思うが、難しいだろうか?

人は知らないモノに対して、腰が引けるものだ。
難解な得点表を見たり、今までの常識が通じない麻雀だと思うと、どうしても避けたくなる心理が働く。

しかし、一回でいい。
騙されたと思ってこの「RUSH」を体験してほしい。

通常の麻雀は競技と言うか、なるべく放銃しないよう我慢すべき場面がどうしても多くなるが、「RUSH」はガンガン前に出てアガっただの打っただのワイワイみんなで楽しむ麻雀である。刺激的な一方、あまり腕の差は出づらいと言え「娯楽の原点」がそこにあるように感じた。

また数え方にもコツがあって、「リーチツモ⇒役⇒ドラ⇒裏ドラ⇒アリス」など、数える順番や数えるために集める牌の場所(手牌やアリスとして使いそうなところは残す)など、それらを覚えて流れるように数える事ができると、一種の様式美のような美しさを感じるのだ。
私もその様式美を60分ではモノに出来なかったが、初めての旨を告げればスタッフさんが優しく教えてくれる。

さて、展開の方はというと、ビギナーズラックの私がツイていて、たくさんアガることができた。
若者もカンチャンでもなんでもオープンで追っかけてきて、もちろん返り討ちに合う事もあり何度も放銃していたが、時には奇跡的な太いアガリをモノにしてプラス圏だった。
2人に離される形だったのがわせりん君だ。

しかし後半に入ってわせりん君が親で連チャンしだした。
さきほど、基本的に親に優遇措置はない、と言ったが、少しだけある。
3本場から親だけ積み棒による加点が倍になるのだ。
3本場なら6点、5本場なら10点。
はじめは大したことないな…と思っていたが、これがボディーブローのように効いてくる。特にツモアガリは大きい。

8点のロンアガリからはじまり
16点オール
18点のロン
26点オール
40点オール

アガリを重ね連チャンしていくわせりん君。

これが「RUSH」と呼ばれるゆえん。
積み棒ブーストにより、確変に入ったようにゲームチップをかき集める。
ひとりへこみだったわせりん君は親の5連荘であっという間にプラスに戻してしまった。

そこでタイマーが鳴って試合終了。

私は結果的に少しマイナスになってしまったが、若者も優しく「RUSH」を教えてくれたし、時には一緒にわせりん君をからかったりして、非常に楽しい時間を過ごすことができた。

私は麻雀が好きだ。
これまで20年間ずっとそうだったように、これからもそれは変わらないだろう。

しかしあの青春を過ごした地下の雀荘で、貪るように打った麻雀の面白さはまた別物。
もう二度とあの時の魅力は戻ってこないのかもしれない。
そう思っていた。

しかし、奇しくも同じ地下にあるこの「チャン太大橋店」で、「麻雀の面白さの原点」を垣間見たような気がする。
それくらい衝撃的な魅力を持った「RUSH」の体験であった。

本当にもう一回福岡にいって打ちたいくらい面白かった。
是非本州でも流行って欲しい。

まとめ

全編「RUSH」の紹介となってしまったが(笑)「チャン太大橋店」は「久留米店」同様、サービスと接客がしっかりしていて、活気のあるお店だった。

久留米店同様、次回以降キャッシュバックをゲットできるカードをもらったし、

やっぱり個室もあった。
HPをみてもらうとわかるが、各種イベントを常に行っており、文句のつけようのない雀荘と言えるだろう。

また、久留米店同様、ご新規サービスにかなりの力を入れているようで、

フリー・セット、ともに、新規客には、キャッシュバックを含めて破格のサービスが用意されている。
フリーは最大で8500円相当のプレゼント、セットは最大で40000円相当のプレゼントに加え、ポイントカードのポイントを貯めることで、ゲーム代・卓代無料の激熱サービスまで付いてくる。

チャン太大橋店は、「麻雀の楽しさの原点をみた」、そんなお店だった。

評価

刺激度 ★★★~★★★★
清潔感 ★★★★★
サービス★★★★
わせりん君の騒がしさ★★★★★
RUSHの魅力★★★★★★★★★★★

(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現

フリー麻雀 実践レポート, 【南区】麻雀好きが集まるお勧め雀荘【大橋駅】三人打ち, 三麻, 福岡, 大橋, 雀荘

九州に出向いた際は福岡天神、博多といった地域で麻雀をする事が多いんですが、福岡在住の麻雀打ちからの情報や編集さんからの情報では、西鉄大橋駅界隈の麻雀店が最近盛り上がっていると聞いたので早速足を運んでみました!

 


大橋駅には天神から2駅で10分かからないくらいで到着。今回は情報者からのイチオシ店、まーじゃんチャン太へ向かう。まーじゃんチャン太は福岡の中でも大型な店舗の一つで、フリー麻雀は3人打ち4人打ち、一局戦と全国の麻雀打ちが好きな種目で遊べるように多種目で営業しているとの事。

大橋駅は2つの出口があり、まーじゃんチャン太は西出口を出て徒歩1分、駅前だ。すぐに発見できたのでさっそく階段を降りて店内へ!

『いっらっしゃいませ!』

元気な声で迎えられ、店内を観察すると既に3麻、4麻、一局戦と全ての種目と、地域の方であろう年配の方々がセット麻雀を楽しんでおり店内に活気あふれていました!

入店した時間が10時過ぎだった事を考えるとかなり賑やかだなぁ!

ゆったりした待ち席スペースに案内されドリンクを注文し、ルール説明をうける。

偶然だが訪問日はチャン太8周年のイベント期間中との事で、この日は3人打ちが1ゲーム100円!

で遊戯できるサービスを行っているとの説明を受け、迷わず3麻を選択!

 

チャン太の3人打ちは、東南戦の福岡サンマ。

福岡サンマは関西サンマ、名古屋サンマとはまたゲーム性も点数計算も違うので改めて3人打ちのルールの多様性を感じながら、ルールの多様性も麻雀を打つ際の楽しみの一つだと思う。

簡単にチャン太の福岡サンマを説明すると

・1ハン完全先付け

・35000持ち40000返し

・順位馬が10-30(返し点以上で+10)

・5に各1枚の青牌、3、7に各1枚の赤牌
→青は鳴いても祝儀対象、赤はリーチ時のみ祝儀対象となる。
・点数計算は4人打ちに準じるが全て1000点単位で切り上げ(例 1300/2600→2000/3000、300/500→1000/1000)

・北は常時ドラ、手中でも抜きでも使用可、一発は消せる。役牌ではない

・フリテン一切なし

福岡ではオーソドックスなサンマルール。他地域でサンマをたしなんでいるプレイヤーは細かな面での相違点を留意してください!

 

ルール説明を終え、イベント期間と重なっていた事が幸いしたのか待ち時間無く案内して貰える事に!

 

対戦者は60代くらいのお父さん&30代くらいのお兄さん。

『福岡でのサンマは初めてなのでわからない所とかあるかもしれないですが宜しくお願い致します』

開局前に自分が初心者である事を宣言し警戒心を解く事を忘れない。

一戦目は開局親番から調子よく連荘を重ねられた。積み棒が1000点(ツモは両者から1000点ずつ)なのはサンマ全国変わらない。

赤青牌が手中にある和了の祝儀計算が不慣れで和了するたびに同卓の二人が教えてくれた。

4人打ちフリーと比べ、3人打ちフリーはマナーにおおらかな事が多いイメージがあったが、チャン太サンマではお店が力を入れているという事もあり、びっくりするくらいスムーズでスピーディな麻雀が楽しめた。

オーラス2着目のお兄さんがクビである40000点に届く和了し一戦目は運よくTOP。

その後3着(トビ、トビチップ-2枚)TOP、2着、3着と5戦を終えたところで時間もありラス半。最終6戦目のオーラスでTOPを競っていたのだが、ハイ牌に2枚あった北をポン、そのまま北ドラ3で手牌を倒してしまいチョンボ。。。

(・・・しまった、福岡サンマでは北は役牌じゃなかったんだ)

ついつい普段関西サンマルールで打つ事が多かった為のナチュラルチョンボ。これが響いて最終戦もラス。

今日はイベント日ということもありゲーム代100円で遊べた為、びっくりするくらいにお財布に優しく実践終了。

 

実践を終えて感じた事は、関西サンマ、名古屋サンマと違い3.7牌にも懸賞牌がある事や、リーチ祝儀の比率も高いのでリーチ判断は若干前のめりになり、点数計算にツモ損がある事でオリ気味に手を進める局面が多かったように思う。この打ち方が良いかどうかは試行回数が必要だと思うが、ゲーム性は競技よりなサンマ、といった印象でした!

次回は一局戦もチャレンジしてみたいなぁ、と思いました!

帰りにスタッフ皆さんの写真を。

今回の写真撮影や取材に協力して頂きましたチャン太大橋店の皆さん、ありがとうございました!又来ます!

(実践/文責 k)