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zeRoの麻雀ひとり旅

第七回:大阪府大阪市北区 雀トップ 梅田店

 私は生まれも育ちも名古屋だが、名古屋でドラ5の手をアガると必ず「ドラゴンズ!」っていうオッサンがいる。いや、私じゃないぞ。
 しかしその中日ドラゴンズも低迷中。

 ……それは私の麻雀も同様である。

 関西サンマ3連敗中――
 タオ牌牌俺の雀荘いただき7……と、それぞれほとんどトップが取れずに負けてきた。

「サンマは四人打ちのいいトレーニングになる」
「サンマは実力が出やすい」

 などと言い続けてきたが、これだけ負けが込んでくると、その言葉の信ぴょう性にも大きく関わってくるではないか。これはよろしくない流れだ。

 一番の問題は自分を信じきれなくなること。

 「麻雀は短期的に結果の出ないゲーム」だと頭ではわかっていても、こうも負けが続くとひょっとして大きな間違いをしているんじゃないか? と疑心暗鬼になってくる。
 そんな状態では踏み込むべきところで踏み込めなくなり、逆に余計なところで放銃したりする。悪循環である。
 もちろん自分自身も全然完璧じゃないし、ミスも多い。関西サンマの押し引きバランスもまだ模索段階だ。

 もう一度戦いにいこう。
 自信を取り戻すため、そして新たな知見を得るために。

 この日、関西サンマへのリベンジを胸に誓ったzeRoが訪れたのは、関西サンマの聖地・梅田にある「雀トップ」だ。

 梅田駅構内の一角に、「泉の広場」と呼ばれる、地下に噴水(!)のある場所がある。

 噴水から発せられているマイナスイオンを吸収しながら十三番出口から地上に出ると……

 すぐに「雀トップ」の看板が目に入った。
 時刻は昼、道行くビジネスマン達の喧騒から逃れるようにビルに入り、八階まで上がる。
エレベーターの扉が開くとそこには

 お店のシンボルが迎えてくれた。
 中に入るとかなり広い。画像に収まり切らないが、全部で十六卓ある。

奥に見えるのは、クリーンルームと呼ばれるタバコを吸わない貸卓のための部屋だとか。
待合席も広く、ゆったりくつろげる。

「はい、いらっしゃい!」

 今日はベテランの店員さんしかいないようだが、その年齢を感じさせないくらい元気で、とてもハキハキしている。
 そんなベテラン店員さんのひとりからルール説明を受ける。

 基本はオーソドックスな関西サンマだが、いくつか雀トップならではのローカルルールがある。

「雀トップ」には「ドラゴン牌」なる牌が入っており、

 これは華牌と同じ扱いなのだが、ひとつだけ赤い牌が入っており、その一枚は祝儀対象となる。タオ牌牌や俺の雀荘で経験してきたお馴染みのパターンだ。
 ただ、その赤牌はデザイン自体が他のドラゴン牌と同じであり、ちょっと見にくいな……と感じた。特に色弱の方は苦労しそうなので、なんらかの対策はしてほしいところ。

 そしてこのドラゴン牌、ひとりで4枚集めると、なんと新しくドラが2枚めくれるルールなのである。
 こういうインフレイベント的なルールが私は大好きだ。

それともうひとつ、いままで足を運んだいずれのサンマ雀荘も、基本的には「まるっこ」というルールを採用していた。これは和了時の点数に関するルールで、簡単にいえば出和了と自摸和了の点数が変わらないというものだ。
しかし、雀トップでは、「ツモり損1000点加符」というルールを採用していて、
例えば、四人打ち麻雀で子のマンガンツモは2000-4000であるが、そこに1000点ずつ足して3000-5000になるという計算方法である。跳満なら3000-6000は4000-7000、倍満なら5000-9000というふうになる。
そう、その名の示す通り、ツモアガリは損なのである。
低打点域ならばその差はわずかであるが、高打点域になると顕著になる。親の倍満ツモ9000オールとなって、出アガリと6000点も変わってくるのである。

 長々とルールについて説明したが、これらが実戦においてどのように影響してくるのかは、実際に闘牌を見てもらった方が早いだろう。

「よろしくおねがいします!」

 いつものように元気に挨拶をする。
 仕事休みにきているようなサラリーマンと、初老の紳士が座っていた。

 さて東発、親であるサラリーマンからリーチが入っているところで私はこんな手。

【東一局 南家 0本場】

 華 ドラ

 チートイのイーシャンテンだが、浮いている4牌はどれも通ってない。
 現物は4枚あり、オリることはできそうだ。

 さて、あなたならどうするか?

 私は水が上から下に流れるよう、ごく自然に安牌のを河に置いた。

 このような場面で、例の「ツモり損1000点加符」のルールが押し引き判断に作用してくる。
 ただでさえ親のリーチにはオリ気味に打つべきところ、ますますオリ有利になるのだ。
たとえ親の倍満をツモられたとしても9000オールならまだまだジャブをもらったようなものだ。
しかし18000を直撃されたらもう膝はガクガクである。

「ツモり損」のルールは、ツモが損なわけではない。
「ロンの価値が高い」のである。

 テンパイ受け入れの狭いチートイで通ってない牌を切り、テンパイして、さらに通ってない牌を切り、そしてアガリ切る。この4段階抽選を受ける価値はない。
 攻撃を受けている状態でのテンパイとイーシャンは、天と地の差。特にツモリ損ならなおのことである。
 たとえ、サンマでは通りやすいでもこの時点で止めるべきなのだ。

「ツモ リーヅモ4丁 6000オール」

 サラリーマンのアガリで幕開けした。

 次局一本場は初老の下家が安手であがり、迎えた私の親番でこんな手が舞い降りた。

 ツモ ドラ

 打
チートイとメンツ手の天秤だ。先にを打ったことにより将来的に待ちが強くなる。

 すると

 ツモ ドラ

 さきほど我慢したチートイがここで蘇ったか。予定通りリーチ!
 と、いきたいがすっとをタテに置いた。
 やはりキモは「ツモり損」である。そもそもダマの18000で十分だ。
 その手をリーチしてツモったところで9000オールなのである。危険をおかす価値はない。

 ダマで潜航していると、3巡くらいしたところでサラリーマンがツモ。
 タンヤオドラ5の待ちだった。
 おそらく私がリーチを打っていたら、サラリーマンは追っかけていただろう。
 このように、本手はダマに構え、直撃を狙いつつ相手のリーチに対し悠然とツモ切りリーチを打つシーンは本当に多い。大物手の直撃は決定打となるからだ。
 はいい待ちだが所詮はタンキ待ち。めくりあいになると分が悪い。
 「ツモリ損」は我慢の連続である。

 さて時は流れ、オーラスを迎えてこのような点棒状況になっていた。

サラリーマン:54000
zeRo:28000
初老(親):23000

 トップのサラリーマンはかなり遠い。
 自分の手はトップどころか

 華 ツモ ドラ

 まくりようのない凡手でテンパってしまった。
 これをそのままリーチする。

 ドラがたくさんあったり、ホンイツやチンイツになりそうな手だったりすれば、トップを意識するが、無理なら自然に打つまでだ。素点も大事である。
 この手だって、一発や裏ドラのオプションによってはハネマンになってクビを守れる。(クビを守る=40000点以上になり沈みウマから逃れること)

 ほら、一発はなかったが、ドラゴン牌(華)を持ってきた。
 リンシャンから持ってきたのがまたドラゴン牌。そしてさらにリンシャンからドラゴン。

 するとサラリーマンが苦笑しながらドラを2枚めくった。

 そう、「ドラゴン牌をひとりで4枚集めると……」というルールの適用である。

そんなこんなで私の手はこうなった。

 華華華華 ドラ

 すぐにをツモ。
 リーヅモドラ8…さらに裏が1枚乗って三倍満。7000・13000。高いナナトーサンだ(笑)
 これによりトップ目のサラリーマンを1000点かわした。
 トップである。

 なお、祝儀のやりとりなどにはこの点棒のようなゲームチップを使う。

 個人的にこの棒のようなチップは扱いづらい。しかし、昔からの伝統なのだろう、ここ梅田界隈ではこれが主流だ。

 この日、私はこれまでの鬱憤をはらすかのように吹いた。
 たしか7戦して5トップだったと思う。
 そのせいではないが、卓が割れてしまった。

「メンバーツー入りになりますがよろしいですか?」

 うーん、それではあまり旅打ちっぽくないなぁ…と考えていると

「難波の店舗にはお客さんがたくさんいるんですけどね…」

と教えてもらった。

 よし、いくか。
 戦いは、難波へと続く…

まとめ

 「雀トップ」は一言で言うと、「安心して関西サンマを打てるお店」だ。
 広くて清潔な店内。何よりも店員さんが元気で気持ちがいい。
 壁には、

 マナーに関しての注意書きがびっしり。
 実際お客さんのマナーは非常に良かった。
 サービスも充実していて、特にこの

 新規のお客様に配られる一日無料券はお得だろう。

評価

刺激度 ★★★☆~★★★★
清潔感 ★★★★★
サービス★★★☆
店員さんの元気!★★★★★

(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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第七回:大阪府大阪市 いただきセブン

 本日のレポートは阪急三国駅にある「いただき7」さんというサンマ専門店。

 駅を降りてすぐ、ということでそれらしき建物を探していた。

 するとあった!

 ピンクの看板に、ハーフ専門……しろうと……。
 ここ麻雀屋だよな?(笑)モヤモヤしてくる思いを振り切るように店内に入る。

 私はかつて、パチンコとスロットで生活していた。
 パチンコもスロットも、出す意思のあるホール探しが全てである。
 パチンコは釘をみればおおよその店のやる気を把握する事ができるが、スロットの設定は目に見えないので、ぱっと見わからない。
 しかし一日に何十店舗と移動し、名古屋中のホールを回るうちに、ふいに「喰えるホール」というのがわかってくるのだ。

 こればっかりは感覚的なモノであり説明しようがないが、それでも無理やり言葉にするとしたら、匂い……
 そう、優良ホールは「喰える匂い」がするのだ。

「いらっしゃいませー!」

 なぜそんな昔の話をしたかというと「いただき7」に入った瞬間に、

(あ、ここはいい店だ)

 と肌が感じたからである。

 わいわいと楽しそうに麻雀を打つお客さん、店員さんのハキハキとした声。
 卓も牌も躍動していた。

 何より雰囲気を柔らかくしているのは、女の子の存在だ。

 不思議なもので、雀荘というのは女の子がひとりいるだけでガラリと雰囲気が変わる。
 お茶を持ってくるのでも、私のようなおっさんが持ってくるのとかわいい女の子が持ってくるのでは気分が違うだろう。同じお茶なのに本当に不思議である。

 また、女の子の前でケンカするのはみっともないな、という心理が働くのだろうか。お客さん同士でのトラブルも最小限になるイメージがある。

 特にこの日「いただき7」さんにいた女の子は、失礼ながらモデルのような美人というわけではなかったが、雰囲気がかわいらしい子で、ハキハキと声を出したり待ち席の人に声を掛けたりして楽しい空間を演出していた。
 まさに看板娘といったところだろう。

 テンションがあがってきたところで初めての旨を告げ、お茶とおしぼりをいただいた。

 そのおしぼりを見た瞬間、再びパチプロ時代を思い出した。
 パチンコもスロットも麻雀も、手は汚れるモノ。貧相な紙のおしぼりを使っているホールはお客さんの気持ちがわかっていないなーと感じたものだ。
 そんな中で「いただき7」さんは、肌触りの良い最高級のおしぼりをつかっているのがわかる。

(わかってらっしゃる……)

 つい、そう呟いてしまった。
 汗ばむ手をおしぼりで拭い、ルール説明を受ける。

 基本的には「タオ牌牌」さんや「俺の雀荘」さんで解説してきた関西サンマだ。

 5は全赤。いただき7と書かれた牌が華牌。
 そして7にも1枚ずつ金牌が入っている。これはドラには数えないがチップ対象になる。
 一通りの説明を受け、店内を見渡すと、フリーは若者三人で回っている卓とやや年配の方ふたりとメンバーが打っている卓があった。
 この辺の卓割りもうまくやっているな……と感じた。

 そして私はどっちに入れられるのかな……と楽しみにしていたら、やはり年配の方に放り込まれた(笑)

 そして因縁の「パッコロ」との再会である。

 リベンジに燃える思いと共に卓についたが、そんな気持ちはすぐにどこかにいってしまった。
 お客さんふたりが、とても楽しそうに打つのである。
 ツモを楽しみ、アガって喜び、放銃して悔しがる。

 正直、関西の人は勝負に厳しく常に淡々と打つイメージがこびりついていたので、関西にもこんな場所があったんだ…と嬉しくなってしまった。

 とはいえ勝負は勝負という事で、緩んでしまう気持ちを再び奮い立たせる。

 ツモ ドラ

 南家の配牌であなたなら何を切る?

 サンマは体力勝負である。
 ツモって切る動作だけでも四人打ちより濃厚で、思考する機会も同様に増える。
 そんな中で大事なのはやはりある程度の事はシステム化してしまうことだろう。
 まずドラを確認した後、役牌とオタ風をチェックする事から始まる。

 華牌を採用しているサンマでは、北が役牌のところがほとんど。
 つまり南家の私は東・南・北が役牌。要は西以外が全て役牌だ。

 だから一打目は打西とする。
 オタ風を真っ先に切るのだ。
 これが惰性で打っていると、とりあえずということでマンズから切ってしまう事が多い。
 ホンイツかピンフがハッキリ見えない限り、オタ風はお荷物だ。西家に重ねられる前に1巡でも早く切ることが大事だ。

 大事……と言ったが、細かい話であり、実戦ではそうそう損になるケースは少ない。
 しかし、自分で決めた順番を守れなかったことで、集中できていない自分に気付く事ができる。このことの方が大事と言える。

 を重ね、これをポンし、

 ロン   ドラ

 こんなマンガンをアガることができた。

 いつも最初は調子いいのだが…。

 五巡目のチンイツに放銃し、トップを捲られる。
 その後もトビこそしないものの、なかなかトップのとれない展開が続いた。

 半荘十回ほど打っただろうか、最後にトップをとり、笑える程度の負けで済んだ。
 しかし笑える程度の負けも、これだけ続くと膝にくる。麻雀と名前がついたらどんなルールでも負けない! と威勢のよかったのが、今となっては虚しい。

まとめ

 負けたのはおいといて、その負けた気持ちがどこかにいってしまうほど、「いただき7」はは好印象だった。
 貸卓も安く(特に学生は1h800円)、イベントも多彩で、とにかく楽しそうなお店なのだ。

 「いいお店の匂い」
 は、溢れるお客さんの笑顔で判断できるんだな…と感じた「いただき7」来訪だった。

 なお、その看板娘に写真をお願いしたが、断られてしまった。残念。

zeRo的総評

刺激度 ★★★☆
清潔感 ★★★☆
サービス★★★
看板娘 ★★★★★

補足

 今後から上記のような星で採点をしていこうと思う。
 刺激度は動くゲームチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートの麻雀を★……として表現。
 清潔感は卓回りだけでなく、トイレや待ち席も含めた綺麗さを評価。
 サービスは各種イベントの質や量を評価。

 このままでは終われない。
 関西サンマへのリベンジは必ず……と誓いながら、名古屋に帰ったZEROなのであった。

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第六回:大阪府東大阪市俺の雀荘

 前回の「タオ牌牌」でボロ負けしたzeRoは打ちひしがれていた。

 とぼとぼと駅の方へ戻るように歩いていると、ひときわ目立つお店に気付き、ふと足を止める。

「俺の雀荘」

 まさか雀荘とは思わなかった。なんだこのインパクトのある外観は。

 ――その昔、名古屋に「俺の味」というパスタ屋があった。
 そこの店主が頑固なのか、メニューはミートパスタのみで、オープンからラストまでモーニング(パンと飲み物)がつき、完全禁煙である。
 極め付きには完食しないと怒られる……という、まさに頑固オヤジがやっているような独特のお店だった。
 現在では同名で店主が変わっているが、そんな今でも目を閉じればあの味を思い出す

 たしかにあのミートパスタは旨かった――

 負けたままでは名古屋に帰れない。
 興味を惹く外観と、火が戻った闘志と。
 私は気が付いたら「俺の雀荘」のドアを開けていた。

「いらっしゃい」

 マスターなのか髭をたくわえた中年の男性が私の来訪に気付き、声をかけてくれた。

 年季の入ったソファーに腰を掛ける。
 おしぼりとお茶を頂いた後、初めての旨を告げると新規説明をしてくれた。

  • 35000点持ちの40000点かえし
  • 完全先付の喰いタンなし
  • 5pと5sは全部赤
  • ハイテイは最後まで(ドラ表示牌ギリギリまでツモる)
  • 華牌アリ

 なるほど、タオ牌牌とほとんど変わらない。いわゆるオーソドックスな関西サンマというやつだった。
 なお、華牌はこちらだ

 少しプリントが薄くなっているが、「俺」「の」「雀」「荘」と書かれている。
 そして「俺」だけが金文字なのだが、これが一発裏と合わせて祝儀対象になる。

「タオ牌牌」もそうだった。
これがこの地元で愛されてきた、サンマのバランスなのかもしれないな…
などと歴史を感じていると、さっそくメンバーの入っている卓が終わり、そこに案内された。

「よろしくお願いします」

 起家スタートだった私は、決意も新たにサイコロボタンを押した。

 いや、パッコロボタンである。

 初めて見る方も多いかもしれない。関西サンマでは主流となっている「パッコロ」と呼ばれるサイコロである。

 正十二面体というだけでも目を引くが、そこに「東」「南」など書かれている。
 もうひとつは「二」から「十二」まで書かれたパッコロの2つを使用する。(普通のサイコロの場合も多い)

 こう書くとややこしいが、使い方は非常にシンプル。
 例えば「南」と「六」の目が出たら、南家の6トン目から配牌をとる…という意味だ。

 これは通常の取り出しよりわかりやすくて初心者もとっつきやすいと思う。

 なんてことないが、普段と違う風習のひとつひとつにワクワクする。これが旅打ちの醍醐味でもある。

 さて始まった。

 今回は、私が関西サンマをそれなりに打ち込んできた上で、感じた攻略法を書いていこうと思う。

①速度感が重要!

 起家で始まった私は、6巡目にこんな手牌になっていた。

 華 ツモ ドラ

 親番でそれなりの勝負手である。しかし私はノータイムで安全牌のを抜いた。

 対面のサラリーマン風の男の河がこうだったからである。

 

  華華

 今、共通役牌のをポンしてを打ってきたところだ。
 ただでさえを切り遅れたかなーと感じていたところに新たな危険牌であるを持ってきた。そして下家の捨て牌はテンパイの可能性が高く、もしテンパイならこの2筋が通る事は稀だろう。

 四人打ちでは自分に手が入ったら、基本は相手を気にせずにまっすぐ打つのが鉄則だ。
 相手はテンパイかどうか不明だし、放銃しても安い事が多いからである。
 しかしサンマは違う。
 使っている牌の種類が少なく、テンパイ速度が四麻と比較してかなり違うからだ。
 そして華牌や赤がある分、安いという事が少ない。

 それだけシビアに相手との速度感を測り、押し引き判断をしないといけない。

 華 ツモ

 この手が成就するには、

 が通り→テンパイして→アガリ切る

 必要があり、三段階抽選と言える。
 相手のテンパイの可能性が高いこの場面では、いくら親でも撤退するべきだと言えるだろう。

 さて、を対子落とししていくと意外にすぐテンパり返した。

 華 ツモ ドラ

 声高らかにリーチ! と行きたいところだが十巡目である、どうする?

②中盤の役アリは基本ダマテン!

 サンマと言うと、リーチのぶつけ合いや大物手の応酬など、派手なイメージがかなり強い。
 特に関西サンマはドラ表示牌の手前までツモが続くため、テンパイしたらなんでもリーチに行くのが得に思える。
 が、実際はそんなことはない。地味でシビアなリーチ判断が試されるのだ。
 特に強者はダマテンの使い方が上手い。これは間違いない。

 リーチを打つと、自分の捨て牌を利用して他家にアガられるかもしれない。
 出るはずだった牌を止められてかわされるかもしれない。
 入れ替えができずに放銃してしまうかもしれない。
 確実にアガリ確率は下がるだろう。

 その見返りに打点が上がればいいのだが、何度も言うように、サンマは華牌や赤で自然と打点のついてくるケースが多い。
 四人打ちのように2000点の手をマンガンにするためにリーチを打つのは多少のリスクがあっても得の方が大きいと考えられるが、マンガンある手をハネマンにするためにアガリ確率を下げる行為は微妙なのではないか……という話である。

 特にピンフ手のケースである。サンマはツモとピンフの複合しないルールが主流なので、さらにダマテン寄りになる。ピンフドラ3の手は、リーチを打っても、裏か一発がない限りハネマンにならない……ということだ。

 打点は勝手についてくるので二の次。
 アガリ確率を下げるようなリスクをなるべく犯さない。

 これが関西サンマの極意だと言える。

「ロン」

 対面がツモ切ったに声を掛ける事ができた。
見る事はできないが、対面の待ちはの可能性は高かったと思う。

「はい」

 サラリーマン風の男は気持ち良く18000点を払ってくれた。

 やわらかい雰囲気だったタオ牌牌の後だからか、俺の雀荘は余計な会話がなく、鉄火場のにおいがした。
 しかしお客さんやメンバーさんのマナーはよく、勝負そのものを楽しめる印象があった。

 続く一本場、気を良くした私の配牌はこうだった。

 ドラ

 イマイチな手だ。
 を打った私はすぐにをポンした、そして何を切るか――
 四人打ちだとホンイツを見て打としそうだ。
 しかし私はを切った。

③ホンイツは見るな!

 これが最後の極意である。
 四人打ちで最強の役は? と聞かれたら私はホンイツと答えるだろう。
 それだけ難易度の割に見返りが大きく、さらに守備力が高い。
 しかしサンマにおいては、話は別だ。ホンイツは足かせになることが多い。
 特にこの手のようにブロックが足りない段階で決め打つのは危険である。

 チーができないことが大きく、有効牌を狭めるデメリットが大きいのだ。
 そもそも打点はしつこいくらい言うように勝手についてくるので、ホンイツにするメリットが小さい。
 いかにもホンイツというような手牌以外は普通に進めるのが吉なのである。

   華 ドラ

 不格好ながら最速のマンガンテンパイを入れ、これをツモって6000は7000オール。

 今回こそはいける……!
 そう思っていたが、三時間後のzeRoはノートップで迎え、力尽きるようにラス半を入れていた。

 地獄――

 麻雀を打っていれば、当たり前のように訪れるどうにもならない状態。
 勝負手のめくりあいに必ず負け、押して放銃し、引いてツモられる。

 私はこれまで、天鳳だけでも7000戦、実戦では何万戦と打ってきたので、酸いも甘いも慣れている。
 ……ハズだった。しかし、負ける度に身を焼かれるような思いに駆られるし、勝てばこの世の全てを掴んだかのような万能感に包まれる。

 私の人生は麻雀が全てであるし、この気持ちの浮き沈みからは一生逃れられないのかもしれない。

 そんなことを思いながら帰りのホームでシュークリームを買った。
 脳が糖分を欲していたのであろう。
 終電に乗り込んだzeRoは、梅田のカプセルで泥のように眠ったのであった。

まとめ

 私の負け報告ばかりで、ほとんど俺の雀荘さんのレポートになっていない気もするが(笑)私がやめるころにはフリーは2卓立っていた。
 あまり店内を覚えていないということは、それだけ勝負に集中できる環境だったということだろう。

 ガンコなマスターがいるわけではなかったが、関西サンマをマナーよく楽しめるお店――それが「俺の雀荘」の印象である。

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第五回:大阪府東大阪市タオ牌牌

 近鉄大阪線長瀬駅を降り、昭和の風情を感じる通りをzeRoは歩いていた。

 春休みなのだろうか。近畿大学が近くにあり、多くの学生達とすれ違う。
 陽光が照りつけ、体が汗ばむ。今年は桜の開花も早かった。
 昔ながらの喫茶店や八百屋などが立ち並ぶ景色に「三丁目の夕日」の世界にタイムスリップした感覚に浸っていたところで、その店はあった。

 地元では「タオパ」の愛称で親しまれている、三人打ち麻雀のお店「タオ牌牌」である。


実戦

「いらっしゃいませー」

 感じのいいお兄さんが迎えてくれる。お茶を注文し、火照った体を冷ます。
 そしてルール説明を受ける。いわゆる「関西サンマ」というやつだ。
 ざっくり重要部分だけを説明すると、

  • 35000点持ちの40000点かえし
  • 完全先付の喰いタンなし
  • 5pと5sは全部
  • ハイテイは最後まで(ドラ表示牌ギリギリまでツモる)
  • 4枚使い七対子アリ
  • 華牌アリ

 文章だけで説明しても伝わりにくい。さっそく実戦にいってみよう。
 待っていた年配の方と、メンバーとの3人で新しい卓が立てられた。学生メインと思いきや、商店街のおやっさんのようなお客さんも多いらしい。

「よろしくお願いします」

 知らない人同士で打つフリー雀荘だからこそ、挨拶を欠かしてはいけない。
 これは麻雀のルールを覚える前に身に付けてほしいことだ。
 勝ちたいのはみんな同じである。それ以前に全員が気持ちよく打てるよう心がけることで、ただの牌並べゲームから、知識を競い合う場へと昇華する。
 相手がいないと麻雀も打てないのだ。

 さて、そんな謙虚な気持ちが功を奏したのか、配牌を開けると、

「タ」「オ」 ドラ

 このような軽い手が躍っていた。
 「タ」「オ」は華牌である。右に抜き、王牌から2枚補充する。

 その2枚はだった。

 華華 ドラ

 北は役牌である。しかし初打はその北とした。
 ついを切ってしまう人が多いかもしれないが、北の有効牌は北の3枚だけに対し、
 の11枚が有効牌となる。ターツが決まっていない段階でこのロスはあまりに痛い。
 何気ない一打だが、それでいて重要な一打だと言える。

 このように三人打ちでは、細かい牌効率が勝負を左右する。単純に濃度が3/4と言え、四人打ちと比べるとごまかしがきかないイメージだ。
 三人打ちを打つ事はドラゴンボールで言う「精神と時の部屋」に入る事と同じだ。
 下手なうちは容赦なく負けるが、その分上達速度も速くなると思っている。
 毛嫌いしている人は是非三人打ちを打ってみて欲しい。

 個人的にはいろいろと要素は変われど、使うのは同じ牌なので何も変わらない。
 四人打ちは強いけど三人打ちはてんでダメって人はいないと思っているし、その逆もしかりだ。

 さて、その後の進行が面白かった。

 を切った後にをツモり、打
 そしてをツモり、打

 華華 ドラ

 盤石のイーシャンテンだ。
 そして4巡目、ここにツモってきたのが

 ツモ ドラ

 さて、四人打ちなら迷わずカンするところだが、三人打ちではこれはテンパイでもある。
 そう、四枚使いチートイツを切れば単騎にとれる。

「……カン」

 小考したが、チートイツテンパイをふまえても、カンしても受けが広く、圧倒的にアガリ率は高い。

 リンシャンから持ってきたのは

 ツモ カン ドラ

 ふむ、どちらに受けようか。
 四人打ちなら自然にに構えるところだが、全赤のサンマでは打点差があまりに違う。

 を切ってリーチした。

 このように濃度が3/4だけにイーシャンテンやテンパイになる頻度が四人打ちと比べて高く、シビアな判断に迫られる機会が多い……ということだ。
 常に戦いに参加しているイメージで、ドラが多いだけにアガれば大抵はマンガン以上あるし、大物手も成就しやすい。ゲームとしても三人打ちは本当に面白いと思う。

 さてどれをツモってきても倍満は確定。裏ドラ次第では三倍満までいく。
 今日はアガリ倒す日かな…などと考えていたらを持ってきてこれが上家のメンバーのペンのイッツーに放銃。

 ……この日はあと一牌が遠かった。

 めくりあいにとことん負け、果てには5巡目に置いたにお声がかかり国士に放銃した。

 私は初めて行く雀荘ではほとんど喋らない。
 常連さん達の和を乱してはならないと思っているから、最低限の会話しかしないのだ。

「……お代わりお願いします」

 しかし、そんな新規がひたすらゲームチップを払い続けていると、微妙な空気になるのも事実。
 私としては何も気にしていないのだが、周りから見るとかわいそうな人になってくるのだ。
 こうして気を遣われるようになり、やがてその同情も合わせて「悔しい」という感情が芽生えてくる。

 フリー雀荘で負けてもゲームチップを払えば済む。天鳳に至ってはptが減るだけだ。
 しかし私にとって麻雀は人生を賭けたゲームであり、負ける事は血肉をもっていかれるのと同義。

 10回ほど打っただろうか、最後にトップを取り店に安堵の空気が流れたところでヤメた。
 悔しさにまみれた「タオパ」での実戦だった。

まとめ

 負けてしまったが、印象はとてもよかった。メンバーさんは気さくだし常連さんのマナーもいい。そして特筆すべきはサービスのよさだ。まず、これを見てほしい。

 小さくて見にくいかもしれないが一回目来店のところに「ゲーム代無料券×5枚」と書いてある。
 これは本当に凄い。「タオパ」はトップ者が全員分の場代を払う今時のシステムなのだが、無料券1枚でその分まるっと補ってくれるのだ。つまり間接的に他者のゲーム代を自分がもらっているようなものである。
 私は1回しかトップをとれなかったので、画像にあるように4枚残してしまったが(笑)

 またこの無料券はお店で保管してくれるので、再び来店した時に使える。
 そして2回目以降の来店でもサービスはさらに追加されていき、4回目ではゲーム券3回分プレゼント、5回目は1日ゲーム代無料+ゲーム券10枚と書かれている。

 新規だけでなく他にもその都度イベントが開かれている模様。

 この日は「黒ひげチャレンジ」というイベントをやっていた。

 決してキレイとも広いとも言える店ではなかった。
 しかし、風情の漂う街に愛される、雰囲気の良い、サービス満点のサンマのお店…
 それが私の「タオ牌牌」の感想である。

 

 悔しさにまみれて店を出た頃には、日はとっぷりと落ちていた。

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第三回:大阪府豊中市「ま~じゃん倶楽部大成」

2018年2月、気温と共に天鳳の成績は急降下。zeRoは不振にあえいでいた。
たかがネット麻雀で…とお思いの方もいるかもしれない。
しかし私は、世に戦術本を出し、これからも多方面で麻雀を普及・指導していこう、という立場なので、成績は信用問題に直結する。

プロ団体に属しているわけでもなく、実績もない。そんな私は天鳳での成績が全てだと思っている。

私にとって天鳳の点棒は魂そのもの。ラスを引けば血肉がもがれていくような感覚に襲われるし、それが続くと気も滅入ってくる。
ずっと部屋の中で天鳳を打ってばかりいてはいけない。そんな時、私は知らない雀荘の扉を開け気分転換をすることにしている。

そうだ、また新しい雀荘にいこう。

 というわけで本日お邪魔するのは「ま~じゃん倶楽部 大成」さんだ。
「大成クラブ」の愛称で親しまれている、老舗の雀荘……とのこと。

「大成クラブ」は阪急庄内駅から徒歩3分のところにある。
HPでは動画付きで駅からの案内がされている。
事前にこれを視ていたので、迷うことなく着く事ができた。
今の時代、本当に便利である。

1階が焼肉屋だからか、食欲をそそる匂いが立ち込めてくる。
よし、勝ったら1人焼肉キメちゃうか……? そんな事を思いながら階段をのぼった。

「いらっしゃいませー!」

 若い店員が元気よく出迎えてくれた。

ひ……広い。

 あまりの広さに写真1枚では収まらない。

聞くと、全部で20卓あるそうな。
そうそう、道すがらには20台停めることができる大型駐車場もあった。

大阪では電車を使っているが、地元名古屋では車で移動する私にとって駐車場は必須条件のようなものだ。インターからも近いらしく、アクセスは非常に良好。そして卓が空いていない……ということもこの広さならなさそうだ。(笑)

貸し卓の受け入れは万全。ちょっとした大会なども開く事ができる。

この看板に書いてあるとおり、「大成クラブ」では健康麻雀を開催していたり、他にも学生麻雀やノーレート麻雀、麻雀教室なども支援している。

さて、店内の広さに圧倒された私は、そばにあった人をダメにしてしまいそうなふっかふかのソファーに腰をかける。(笑)

ルールに特筆すべき箇所はなさそうだ。
誰もが楽しめる、オーソドックスなアリアリルールといったところか。

説明が終わったところで他の店員さんから「zeRoさんですよね…?」と握手とサインを求められた。見知らぬ土地で、自分の顔と本が広まっているのは本当に嬉しいものである。

負けてウジウジしていられないな……そう思っている内に、卓に案内された。

上家はメンバー。対面はサラリーマン。下家は中年男性。
学生は少なく、どちらかというと社会人メインのようだ。
まず南家のメンバーが仕掛ける。

   ドラ

これだけみるとなんともないが、捨て牌が異常だった。

ポンで打。そしてチーで打である。

相手の立場になってよく考えてみて欲しい。

 ペンチャンを残してドラのリャンメンターツを払っていくのはどんな手牌であろうか。

まずピンズのホンイツである事は間違いない。ただそれだけでなく、もう一歩踏み込んで考えてみよう。相当整っている、かつマンガンある可能性が高いことがわかる。

例えば中をポンした時点で

 

これくらいの手でドラ入りのリャンメンを払っていくことは少し考えにくい。
 2000点を3900点にするために捨て牌を派手にし、ロスの多い選択をとるとは思えないからだ。

少なくとも

 

 

このようにマンガンが見えていたり、形が整っている可能性の方が高いだろう。

 

すぐにメンバーさんは静かに牌を手元に引き寄せた。

「ツモ 2000/4000」

 ツモ  

 

「ホンイツはその色が余った時がテンパイのサイン、それまでは被せていけ」

というのが現代セオリーとして浸透しているが、同じホンイツでも捨て牌によって警戒度を引き上げるべき「本物」がわかることがある。
画一的に判断せず、相手の立場になって手牌を推測しよう。

さて、この半荘は勝負所のめくりあいに負けてラスを引いた。
この時はまだ何も感じていなかった。
しかし、2戦目もラスを引いた時におやっと思った。アガったり放銃したりしているので、そこまで戦えてない感じはしないのだが、結果的にどうしてもラスで終わってしまうのだ。

3戦目もオーラスで親かぶってのラス。
フリーで最後に3ラスを引いたのはいつのことだったろう。

(そうか、俺は本当に不調のどん底にいるのだな……)

 ようやく地獄の釜の底にいる事を認識した。
気分転換に、珍しい飲み物はないかと聞いてみる。
私が初めての雀荘に行った時に必ず聞く通過儀礼のようなものだ。

「コンポタ…くらいですかね」

ということでコンポタを注文し、冷えたお腹を満たした。
そうして迎えた4戦目も劣勢だった。

南入しての最後の親番。点棒は15000点持ちの定位置。(笑)

7巡目の事だ。

 ツモ ドラ

七対子のイーシャンテンになった。

この瞬間、もう普通のメンツ手では間に合わない…と悟る。

基本はメンツ手とトイツ手を同時に追うことで速度は最大となるが、どちらかに特化させる事で、ハマった時にアガリ率が最大になる事がある。
トイツ手に決めるならこの一打しかないだろう。打

この瞬間、に対応ができる。

ツモ

あいにく赤ではなかったが、ほぼ理想のテンパイを果たした。一呼吸おいて落ち着いて発声した。

 

「リーチ」

 

タンキだが、捨て牌がとなっているのととなっているのでは、出やすさが雲泥の差だ。

対面のサラリーマンが一発でを切ってくる。

 

「ロン、9600」

このアガリでなんとか2着を拾う事ができた。

 

4回打って444
目も当てられない成績だが、私としては最後の2着に一筋の希望を見出したい。
不調にキレず、最後まで集中し、信念のこもった単騎でのアガリ。復調のきっかけになればよいのだが。

感想

麻雀を終えてソファーで身支度を整える。

あいにく1人焼肉は延期となってしまったが、店員さんがご飯をすすめてくれた。

メニューを見ると、とても豊富でびっくりした。

画像はページの一部であり、多くの種類のフードメニューが並んでいた。しかも安い。
店員さんに勧められた天津飯を注文する。
店の奥を覗いてみると、立派な厨房があり、全てここで手作りしているらしい。

ほどなくして出てきた天津飯は、とても温かく、疲れた体に染みわたるようだった。

麻雀を続ける以上、誰の元にも好調不調は訪れる。
それが麻雀の辛いところでもあり、そして面白い部分でもある。
そういうものだ、と好不調を受け入れ、しっかり麻雀と向き合い続ける事が大事だ。
増長したり落ち込んだりしても麻雀に対しては悪影響でしかない。

足取り軽く……とはいかなかったが、これからの麻雀活動に向け気を引き締めて「大成クラブ」を後にしたのだった。

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第二回:大阪府池田市ミラージュ

本日お邪魔したのは、大阪は池田にあるミラージュというお店だ。
天鳳民やプロも在籍していると聞く。

阪急石橋駅から徒歩三分。お店のHPに駅からの行き方が詳しく紹介されている。
画像付きでわかりやすいので迷う事はないだろう。

この日は雨が降っていた。旅人にとって傘は邪魔でしかない。
私は相当のどしゃ降りでない限り「こんなもの雨のうちに入らない」と強がって走り抜けるタイプだ。ようはめんどくさがりだ。
というわけであいにく傘を持っていなかったが、駅から出てアーケード街や立体道路の下を通るため、濡れる区間はごくわずかだった。

肩を濡らし、駆け込むように入った建物の二階にミラージュはあった。

ドアを開けると、おぉ……まだ昼間だというのにすでに多くの卓が立っていた。
特に若いお客さんが目立つ。

土地勘がないので店員さんに聞いてみると、なんでも大阪大学が近く、そこの学生さんがメインのお客さんらしい。特にセットのお客さんが多いのだとか。

待ち席も個室が用意されており広かった。

麻雀マンガが所せましと並んでおり、ドリンク類も充実。
セットのお客さんはセルフサービスなのか、勝手に好きなドリンクを作っていく光景をよく見た。

そんな快適な空間で、温かいおしぼりで冷えた体を癒しながら、ルール説明を受ける。
まず珍しいと感じたのが、順位ウマが10000点-30000点加算されることだ。通常、多くのお店が10000点-20000点(いわゆるゴットー)なので、お店のこだわりが感じられる。

実際、10000点-20000点よりも、10000点-30000点の方がわかりやすく平等だと私は考える。
2着3着4着の差がそれぞれ20000点になり、均等だからだ。
(※10000点-20000点だと、2着と3着の差が20000点、3着と4着の差が10000点になる)
ほどなくしてお客さんが来店し、卓を立てる運びになった。

まだ麻雀は始まってないが、またしてもお店の細かいこだわりに気付いてしまった。
それは「自0」である。
自動配牌を扱うお店でドラをめくる時に圧倒的に多いのが、「自7」だと思う。
しかし「自7」だと、親は配牌を見て、自分の山を7で区切り、リンシャン牌を降ろし、ドラをめくり、第一ツモを持ってきて、1打目を打つ……と非常に多くの作業を強いられてせわしなくなる。
私はこのシステムに対し、常々不満に思っていた。
大事な一打目くらい余裕を持って考えるべきだ。急かされるように打っていては、プレイヤーの雀力向上を妨げる……とすら感じてしまう。何より初心者に優しくない。

「自0」システムはこれらを全て解決する。
「自0」とは、ようは親の山の一番右からツモってくる……ということだ。つまり南家が南家の山の一番左の牌(リンシャン)を降ろし、そして三枚目をドラとしてめくる。
これだけで親の(山を区切る→リンシャン牌を降ろす→ドラをめくる)という作業が省略される。作業分担だ。区切る工程がなくなるため、リンシャン牌が転がる頻度も激減するだろう。
慣れるまで多少時間かかるが、間違いなく「自7」より「自0」の方がメリットは多い。
全国の雀荘に普及される事を強く願う。

さらに点箱を開いてびっくりだ。

大多数のお店の点棒の初期位置は

①  黒棒 | 10000点5000点 | 1000点 | 500点100点

こうなのだが、ミラージュは

②  10000点5000点 | 1000点 | 黒棒500点 | 100点

これがデフォルト設定なのだ。これを見た瞬間(あぁ…わかってる)と、「自0」の件と合わせて心底感動してしまった。まだ麻雀始まってないのに

通常の①の位置だと、一番多い100点棒の場所に500点棒が埋まってしまい、スッと取り出せないことが多々ある。無理に取ろうとして「落点ー!」とメンバーを呼んだ経験のある方も多いのではないか。(地方によっては落棒と呼ぶところも)

②のように100点棒を単独にする事により、500点棒もすぐ取り出せるようになる。手間やトラブルを未然に防ぐことができるのだ。私は①のお店でも座ったらわざわざ②のように入れ替えるくらいだったので、点箱を開けた瞬間に感動してしまった…というわけである。

さて、一通り感動したところでようやく実戦だ。

いきなりの好手牌が私の手の内で踊っていた。

これが5巡目のことなのだが、私は上家から打たれたをチーして打とした。
これくらいのよい手なら、まだ数巡は我慢してメンタンピンを目指すのがzeRo流である。
しかしミラージュは一発・裏と赤1枚につき、4000点相当のお楽しみポイントがもらえる。
赤は鳴いてももらえるため、普段より少しだけ鳴き判断を早めたのだ。

「ツモ 500・1000 1枚」

かくして上々のスタートを切ることができた。

続いても私はまた軽い仕掛け&テンパイを入れていた。

    ドラ

すると下家の学生っぽい若い子からリーチが入った。
私の待ちはカンチャンだが、マンズの下は比較的安く、は山にいてもおかしくない。赤を1枚持っている事もあり、ツモってきた字牌や端牌は勝負していった。

そこへを持ってきた。

さて、私はリーチに対して必ず残り筋を数えるようにしている。

押し引きをする上で、重要な要素の一つになるからである。その時も自分で開拓する度に数えていたのだが、トータルで11本通っていた。

(10巡目、子対子、こちらは場況のよさそうなカンチャン待ち2000点で、リーチは好形か愚形かは不明、残り7本ある筋のうちの1本…が3枚見えているので一応ワンチャンス…か)

というように要素を頭の中で並べて押し引きの判断を考えているのだ。
私は迷いに迷ったが、結局は勝負した。……通し。
一難去ってまた一難。続いて持ってきたのは
同様にワンチャンスだったが、私はノータイムでオリた。

「迷って押した後に持ってきた危険牌はオリる」

これは私がずっと守っているマイルールである。

「テンパイ」

開けられた下家の手牌は

結果論だがは高目の当たり牌だった。
私はアガりまくるよりも、こういうギリギリまで押して当たり牌でオリた時の方が好調を感じる。何より気分がいい。
気を良くした私は親番で6000オールをアガり、トップを獲った。

その後もトップ・2着を積み重ねていった。……

感想

ところで、お店のウリの一つなのだろう、成績管理をしているらしく、壁に成績上位者の名前が貼りだしてあった。

毎月表彰しているので、上位入賞を目指すことによりモチベーションは上がるだろう。

全体的な印象では、普通の入門的なお店で物足りなくなった打ち手が腕試しにくるようなイメージだと感じた。ステップアップというか。
それでいてギスギスしておらず、若いお客さんで和気あいあいとしている雰囲気がある。
楽しく、真剣に打てるお店だと感じた。

紹介した他にも、様々なサービス、イベントなどを常時行っているので是非HPで確認し、一度来店してみてほしい。
帰る頃には雨も上がっていたので、大勝したzeRoは足取り軽く駅まで向かったのであった。

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第一回:愛知県名古屋市中区みそのクラブ

 この日の名古屋は大寒波に見舞われていた。
――思えば20年前に来店した時もこのような寒い冬だった。

みそのクラブ
 
 


 名古屋の麻雀打ちなら、その名前を知らぬ者はいないだろう。
 なにせ創業40年。奇しくも私zeRoと同じ年である。
 激動の昭和の時代に産声をあげ、酸いも甘いもみてきたお店は今どうなっているのか?
 ……ふと気になって20年ぶりに覗いてみることにしたのだ。

 凍結している路面に気を付けながら歩くと……あぁ、あった。

 わずかながら残っていた昔の記憶が蘇る。
 あの頃の私はイケイケで、「俺が最強!」と多くの麻雀打ちが通るルートにもれなく乗っており、物理的にも内容的にも打牌が強かった。
 知らず知らずのうちに周りに迷惑をかけていたのかもしれないな。
 そんな感傷に浸りながら階段を登ると……

「いらっしゃいませ」

 落ち着いた感じの店員さんが迎えてくれた。
 この日は木曜日の夕方。

「木曜は1番卓が立たないんですよ~」

 と、店員さんは仰っていたが、フリーは3卓立っている。

たしかに大盛況であった20年前ほどではないが、昨今の雀荘事情を考えるとまだまだ活気があるように感じた。

 熱いお茶を頼み、おしぼりでかじかんだ手を温める。
 そして店員さんによる軽い新規説明を受け、待ち席のお客さんと4卓目を立てる運びになった。

 開局の親、zeRoの手元にはこのような手が躍っていた。

 ドラ

 4巡目に上家から が打たれる。しかしzeRoはスルー。
 普段でもこの牌姿ならスルーするが、ルール的にもますますスルー寄りになるだろう。

 そのルールの一つが、「沈みウマ」
 名古屋以外の人は聞いたことないかもしれないが、未だ根強く残っているルールでもある。
 25000点持ちで始まり、終了時に30000点持ってない人に1000ptのウマが加算されるのだ。順位は一切関係ない。(お店によっては25000点がラインのところも)
 3人とも29900点以下に沈めてトップを取ると、ウマだけでも全員から1000ptもらえるので結構大きくなる。
 逆に言うとトップをとらないと旨みがない…とも考えることができるわけだ。

 だからこのチャンス手を2900に終わらせるのは勿体ない。
 高打点が見える手なら貪欲に狙い、トップ率を高めていくのがマイセオリー。
 これは「沈みウマ」に限らず、トップに価値の高い一般的なフリールール共通の戦術だと言える。

数巡後…

 キレイにタンピン三色…とはならなかったが、門前でテンパイ。
 先に を切っているので引っかけになることと、枚数差でカン リーチを打った。

 これで十分だ。
 みそのくらぶでは、一発・裏、と「門前でマンガン以上の赤」に300ptの祝儀が付く。
 「面前でマンガン以上の赤」という部分が特殊だろう。
 このルールにより、手牌に赤がある時はますます門前寄りになる。

 ↑のリーチはアガれず、流局した。リーチ後は現物しか出なかった。

(新参者には簡単にアガらせねぇ!)

 という常連さんの意志を感じる

 お客さんは40~60代の高齢者がメインであり、たしかに独特の雰囲気ではある。
 慣れていない人は少し抵抗を感じるかもしれない。
 しかし20年前に来た時はもっと馴れ合いがあり、先ヅモ当たり前…という感じだった。
 当時と比べると、現在はマナー面はある程度徹底されていると言えるので、そこまで不安に思う必要はないだろう。

 さて、テンパイ連チャンである。
 さきほど解説した通り、赤アリ麻雀にしては門前寄りになるのと、テンパイ連チャンのルールも相まって、かなりゆったりと麻雀が打てる。

 東場は小場で回り、南場の親でこのような配牌がきた。

 ドラ

 ドラが計4枚あるものの、役がなく重い手だ。
 チートイも見て打 としたが、「ここだけは鳴こう!」と決めていた牌があった。
  ? いや、 である。

 みそのくらぶの花形ルールで「赤三色」という役があるのだ。
 各5に1枚ずつ入っている赤を3枚集めると成立し、3ハン役。他に役が無くてもアガれる。
 つまり「赤三色」と赤ドラを数えて最低でも6ハン役。この手の場合 がドラだから倍満になる。
 だから赤が3枚ある時はもちろん、2枚の時も見落としてはいけない。

 しかし結局 が入るどころかテンパイもせず流れた。
 そしてこの半荘は21600点持ちの3着で終了…といっても着順は関係ないか。

 ゲーム中のスコアは、すべて麻雀店スタッフによって、遊戯半荘数含めて、卓毎に管理されており、
 ゲーム代は後払いというのがこの店の最大の特徴である。
 結局4回打って3・2・2・1という成績。
 

感想

 よかったところは、やはりゆっくり麻雀を楽しめる…という点だろう。
 ルールもそうだが手役志向のお客さんが多く、落ち着いた雰囲気で麻雀の世界に浸かることができる。

 反対にルールの中ではやはり「沈みウマ」が微妙に感じた。ウマのラインが30000点だと、終盤にどうしても目標のない人が増える。
 ダンラスで1000点あがったおじさんに対し、長老みたいな人がブツブツ文句を言っていたこともあった、
 気楽に言える間柄だからこそかもしれないが、それを聞いていたzeRoも1000点でアガリ辛くなってしまう。
 このように「沈みウマ」だと、トラブルの元にもなることが多い。

 いやこれだけ長いことやってるのだから、お店もそんなことは重々承知なのだろう。
 名古屋の伝統を守るため、そして常連さんがいつ来ても安心して遊べるように、
 機軸となるルールには手をつけない……という不文律があるのかもしれない。

 たしかに20年前に行った時の昭和の香りがほのかに漂っていたように感じる。
 名古屋の麻雀文化を守り続け、お客さんの安心感を第一に考えているみそのくらぶ。

 「雀サクッをみた!」と言えばその場で2ゲーム無料にしてくれる新規サービスがあるらしい。
 お立ち寄りの際は是非その文化を体験してみていただきたい。