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zeRoの麻雀ひとり旅

第二十一回:大阪府大阪市北区「まぁじゃんくらぶエイト」

私は一時期格闘ゲームに傾倒していた。自分がどの程度の実力なのか知りたい……もっと強い奴と戦ってみたい……そんな欲望を満たすだけのために他地域まで遠征してはゲームセンターを探したものだ。

「俺より強いやつに会いにいく」

フリー雀荘の根底もこの言葉に詰まっていると思う。家庭麻雀やセットだけでは飽き足らず、自分の雀力を誇示するため……そしてまだ見ぬ強者との出会いを楽しみにフリー雀荘に足を運ぶ人は多い。
私がフリー雀荘を巡っているのも、より強い人と打ちたいからだ。特に関西の雀荘は強者がとても多いように感じる。たとえ言葉をかわさなくとも、強者とは牌で会話できる。

(この動きは意外だったろ?)
(効かねぇよ、さぁラウンド2だ)

暇さえあればゲームセンターを駆けずり回っていたころを思い出す。

――この日もそうだった。

JR天満駅を降りて徒歩数分。
今にも泣き出しそうな空に焦っていたが、お目当ての雀荘「エイト」はすぐ見つかり、私はホッと胸を撫で下ろした。

3Fまで上がったエレベーターのドアが開く。

あれ、場所は合っていると思うのだけど、卓が見当たらない。
果たしてここは麻雀屋なのだろうか。

とりあえずスリッパに履き替え、店内を進む。すると…

突き当たって右に卓はあった。
なんじゃこりゃあ! そこいらの雀荘が3つは入りそうな広さである。

「いらっしゃいませー!」

広すぎるおかげで店員さんも今気づいたようだ(笑)

広い待ち席の一角に腰を下ろし、ルール説明を受ける。

一通り聞いたが、これまで打ってきた関西サンマとほとんど変わらない。
珍しいな……と思ったのが、クイタンがあることくらい。

ちょうど説明が終わった頃に卓が欠けたので、すぐに案内された。

「よろしくお願いします!」

いつものように元気よく挨拶をする。

さて、私は初めての雀荘、慣れないルールで打つ時、まず卓内で一番強い人をみつけることからはじめる。その人の打ち筋に注目し、押し引きや立ち回りを学ぶのだ。

そしてその強者はどう探すか?
それは所作や手付きを見ればすぐわかる。
強者は決して「華麗な所作」をしているわけではなく、「無駄のない動作」をしているのだ。

対面の男がまさにそうだった。

最短距離でのツモ動作。そしてルールに最適化された思考を用い、ほとんどノータイムで打牌を選ぶ。
親指で置くように切るのだが、勝つために華麗さはいらない。置くように切れば牌山をこぼすような事もないし、音も静かだ。何より消費カロリーも最小限ですむ。

見た目は不格好だが、マシンのように模打するその男をみて、私は完全にマークを絞った。

実戦

私は、南場の親で仕掛けていた。

  ドラ

ツモってきたを加カンしたところ、新ドラがそのになった。

同巡、をポンしていた対面の手が止まり、小考ののちにそのをツモ切ってきた。
つまりは加カンをしなかった……というわけだ。

(なるほど、カンをしないという事は自信のない手牌……イーシャンテンかな。テンパイだったとしても愚形だろう)

そう考えるのが普通である。

(さぁね)

一瞬対面が目でそう笑ったように見えた。

そして2巡後に上家が切ったに、対面が声をかけた。

 ロン 

(え?!好形?)

牌姿をみて驚いたが、すぐに意図を理解した。
は私の現物である。

好形だけにリンシャン牌を見てみたい気持ちはわかるが、「ランダムのリンシャン牌」「ドラがモロノリした私の現物である河」、どちらがの出現率は高いかは火を見るより明らかだろう。
そして、その河のを捉えるには安全にテンパイを維持しておく必要がある。
リンシャンから危険牌を持ってきたら、勝負にいきづらいし、通ったとしても他家からの警戒度が高まってしまうだろう。

より安全に、より多く河を見る抽選を受ける――
これが自分のアガリ確率を最大限高める選択だと対面は判断したのだ。

簡単なようにみえて、難しい選択だと思った。
単純な押し引きの他に「自分がどうみえているか」を総合的に判断しないといけないからだ。

(やるね)
(当然だろ?)

牌で会話を続けていると、アガリトップのオーラスでこんな手になった。

 ツモ ドラ

ついを切ってしまいそうだが、ツモでピンフのテンパイを逃すのはやってない。打でパンパンに構える。

 ツモ ドラ

何切る?

今度はを切ってもの受け入れが残る。
が正解だ。

 ツモ ドラ

どんどんややこしい形になってくる。
ピンズはの二度受けに、のエントツ形もある受けの広い形になった。
としてソウズの二度受けを払う。
喰いタンのあるルールではのポンに備えるのは重要だろう。

「ロン」

 ロン ドラ

このようにサンマは牌の種類が少ないぶん、流動的に変化する手牌を正確に運用していく必要があり、形に強くなるためのいいトレーニングになる。

まとめ

さて、初回はトップをとれたのだが10回ほど打って、ちょっと負けていただろうか。
しかし、対面との激しい闘いに私はとても満足していた。

何より、店員さんが気さくでとても面白い。
そんな店員さんがご飯をすすめてきたので、日替わり定食を注文した。

オシャレな牛丼だな…と思ったが、これがめちゃくちゃ美味しかった。
味噌汁と漬物もついてきて、立派な定食だ。
なんでもエイトでは厨房担当だけのスタッフがいて、ご飯には相当な自信を持っているらしい。

「ごちそうさまです。いくらですか?」

財布を出そうとしていた自分に店員さんが笑顔で答える。

「フリーを打たれた方は無料なんですよ」

二度、びっくりした。
あまりのおいしさと、それが無料であることに……だ。

更に驚きはこれだけにはとどまらない。日替わり定食、というくらいだから、ある程度の種類のメニューが一週間で繰り返されるものだと思っていたところ、なんと本当に「日替わりメニュー」なのだ! すなわち、毎日毎日料理が違うということ。

一部であるが、その料理の写真を以下に並べていく。

美味しいご飯で腹を満たし、大満足でエイトを後にしたのだった。

評価

刺激度 ★★★★
清潔感 ★★★★★(広い!)
サービス★★★★
無料ご飯の美味しさ!★★★★★

(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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ifの世界

時おり考えること。
もしもこの世に麻雀というゲームが無かったら……。

「いうて、何かしら別の趣味に打ち込んで、大して変わらない人生を送っていると思うよ」

あなたは笑ってそう答えるだろうか。

この命題は、語っても意味のない「たられば」なのかもしれない。

来訪

今日行く雀荘は、これまでレポートしてきた店と違い、駅前10秒! という近さにはない。最寄り駅から20分くらい歩いた、少し遠いところにある。
夕暮れの街を歩きだす。
重い荷物を持っていたからか、しばらくすると、足の裏は熱くなり、呼吸は激しくなってくる。ダイエット中の身としては、ちょうどいいかもしれないな。
お腹をさすりながら歩いていると、お目当ての「麻雀ナイス」の看板が見つかった。

「いらっしゃいませー」

ドアを開けると女性の方から声を掛けられる。
中を見ると、貸し卓が2、3卓立っていたが、フリーはまだ立っていないらしい。
もう1人くるまで待つ運びになった。
少し疲れていたのでゆっくりしたいところだった。アイスブラックを頼んで、ルール説明をしてもらったあと、目を閉じてまどろみの世界に身を投じた。

実戦

1時間くらい経っただろうか、ドアを開ける音で目が覚めた。
若いお客さんと、会社帰りであろうスーツ姿のサラリーマン風のお客さんが来店したのだ。
こうしてメンバー1入りで卓が立つ運びになった。
私の起家スタートで始まったのだが、私が配牌を並べている間にまた1人お客さんがやってきて、座っているメンバーに「代走でよろしくー」と声を掛けた。

なるほど、ナイスはこの時間から人が集まってくるらしい。
貸し卓のお客さんも次々と集まってくる。

ナイスの特筆すべき点は、システムが非常にソフトかつマイルドであることだ。
以前足を運んだ龍馬くんのノーマルルールを「10」とすると、「2」くらいで、正直、ここまで優しいシステムで打つのは、高校生の時の家族麻雀以来だ。
ルールも、オーソドックスなアリアリルールの東南戦。
マナーに関しては最初に厳しく説明されたものの、やはりそのマイルドなシステムのおかげか、談笑を交えながらとても和やな雰囲気で対局は進んでいく。

高校時代を思い出したわけではないが、ナイスの雰囲気に、とても懐かしいものを感じた。
あの頃は、ただ牌を握っているだけで楽しかった。そのときに感じた楽しさは、20年以上経った今でも継続し、色あせることなく麻雀は生活に溶け込んでいる。
「たられば」の世界の自分は、麻雀以外にここまで打ち込める趣味をみつけることができるだろうか。麻雀の無い世界……考えただけでもゾッとする。

オーラスを迎えて、私は22000点持ちのラス目だった。
マンガンツモで2着、跳満をツモればトップになることができる。

そんな状況で手牌はこのようになっていた。

 ツモ ドラ

ピンズのリャンカンが埋まり、手拍子でを切ろうとしたときだ。
ハタと手が止まった。
この手牌、イッツーがあるな……しかし、はドラそばで345の三色もあるので切れない。
1000点でもアガれば一応3着にはなれる。

ふと顔を上げると、サラリーマンも若者も、高校時代の私のように、牌に触れるだけで楽しくて仕方ないような表情を浮かべている。

そうだよな、いつしか楽しむ余裕がなくなっていたのかもな。
私は切ろうとしたを手に戻し、堂々とを場に放った。

 ドラ

リャンメンターツを払ってのリャンシャンテン戻しである。
トップにオカのつくルールなら、これくらい大振りにトップを狙っていった方がよい。

次にをツモり、三色よし、イッツーよし、のゴールデンイーシャンテンになった。

 ドラ

2着目からリーチが入ったところで、私もをツモってテンパイ。迷わずに追っかけリーチを打つ。

 ドラ

山に手を伸ばし、一発のツモを見る。

――どこまでいくか。

【まとめ】

麻雀ナイスは、駅からは少し歩くし、特に目立ったルールやサービスがあるわけではない。
しかし、徹底したマナーと業界最安値と思われるシステムにより、フリーデビューにはもってこいの雀荘と言えるだろう。

この日、私は麻雀が無ければ、会うことすらなかったであろう人と、ほんのひとときだが牌で会話をし、そして一発でツモったに興奮を覚えた。
たとえシステムがソフトだろうとマイルドと、麻雀の魅力は1mmたりとも落ちることはない。

もし麻雀というゲームが無かったら……
私にとってはこの世界はただただ生きるために生きる、無機質な空間だったのだろうと確信する。

【評価】

刺激度 ★
清潔感 ★★
サービス★★★
業界最安値で麻雀の魅力を堪能!★★★★★★★
(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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第二十回:東京都港区「麻雀 龍馬くん」

 街は一段と冷え込み、今年も忘年会・新年会……のシーズンがやってきた。
 私も古くからの付き合いの場に顔を出すことになっているが、実は今さらながら気が重い。
 
かつては一緒に卓を囲み、

「どの店では誰が一番強いか」だの
「この仕掛けはどこまでケアすべきか」だの

他愛もない話を交えながら麻雀を打ってきた仲間。しかし時は流れ、話題のほとんどは家族や仕事の話に変わっている。鬼嫁自慢をしたり、子供の写真を見せ合ったり、年収を推測し合ったり……決して疎外感を覚えるわけではないが、私が……私だけが、無心で牌とじゃれあっていたあの頃と何も変わらず、取り残されているような寂しさを覚える。

私の人生は、彼らのように何か1つでも積み上げることができたのであろうか。

迷える私は新橋の駅に降り立っていた。
新橋と言えば、東京にさほど詳しくない私でも「ビジネスマンの街」ということくらいは知っている。
山手線・新橋駅から徒歩数分、本日お目当てのお店、「麻雀 龍馬くん」はあった。

看板の一番上にあるとおり、龍馬くんは9階にある。入店したら、平日だというのに仕事終わりのサラリーマンで賑わっていた。フリーは2卓で、あとはセットがたくさん。いかにもビジネスマンの街という感じではないか。

ルール説明を受けながら、ふと感じる。
ビジネスマンの街というとどこか無機質でドライな印象があるが、なぜかここ龍馬くんには温かみを感じる。

その理由は優しい口調の店員さんからきているのか、それとも壁に貼られている



多くのイベント、

そしてカップ麺サービス(これは嬉しい!)というところからきているのだろうか。

 ともあれルール説明は終わった。龍馬くんは関東では珍しい、3人打ちのお店だ。

・1ハン縛り
・華牌を4枚
・5が全赤

9m9p9sに1枚ずつ青牌が入っていて、これが祝儀対象になる。
いわゆる関西サンマだ。
……関西サンマと言えば、この「ゼロ旅」では負け続けている……鬼門だ。

龍馬くんでは1000点50龍馬のソフトルールと、1000点100龍馬のノーマルルールの二つのシステムが存在する。

例によって身の程をしらない私は100龍馬のノーマルルールを所望した。
牌に全てを捧げてきた自分が、麻雀でも勝てなくなってしまったら何も残らないではないか! そう思い卓に着く。

卓に着いた瞬間、何か違和感を覚えた。画像をみてわかる人がいるだろうか?

まず……

これ、関東の人には馴染みがないかもしれないが、関西ではよくみる「ゴッドハンド」というマシーンだ。これが大変な優れモノで、牌が上がってきたら自動で山を前に出してくれる。値段は想像がつかないが、仮に5万円だったとしても導入すべきだと思える。設置やシステムは非常に簡単でシンプル。打っている人は快適だし、従業員の負担も減る。(毎回従業員が前に出しにくるお店もある)
「ゴッドハンド」という大袈裟な名前に負けていないくらいの逸品だと思う。

しかし、違和感の正体は「ゴッドハンド」ではない。

実はなんと、親と東場南場を示す
「起家マーク」がないのだ!

なぜないのかを聞こうと思ったが、いやたしかに今どきの全自動卓には最初にセットすれば起家はわかる。ご丁寧に「南場に入ります」とアナウンスしてくれる卓も多い。よくよく考えると必要性を感じないし、実際に打ってみて不便なことは一切なかった。
とはいえ、一局清算のお店を除き、起家マークの無い店なんて他にあるだろうか?
コロンブスの卵(誰にもできそうなことでも最初に実行することは難しい、という意味)とはまさにこのこと。かなり衝撃的だった。

実戦

さて、座ってすぐに2着→トップで気分よく迎えた3戦目の親での手牌。
3巡目にこんな手になっていた。

 ドラ

既にテンパイ。手替わりを待ってダマに構えていてもなかなか有効牌が引けない。
そうこうしていると南家がをポン。そして私がツモってきたのは、これを暗カン。

  ドラ

不要牌をツモ切ったあと、仕掛けている南家がを手出しして、をポンしてを切った。
ちょっと状況がわかりにくくなってしまったので、南家の仕掛けをみていくと、

   

 
こうなっている。
龍馬くんは後付けありだから、トイトイとは限らない。
直後に私がツモってきたのはだった。

  ツモ ドラ

をきるか、を切るか、はたまたを切るか。

ふと、南家が最後に仕掛けを入れる前に切ったを思い出した。

に暗カンが入った後にからを切るだろうか。他がトイトイ系だけにそれはなさそうだ。

が当たるとすればからの切りだが、自分がを2枚持っていることから、

それよりはからを切った可能性の方が高い……。

そう思って私はを勝負した。

すぐに南家がドラのをツモりあげた。

    ドラ

アガられてしまったものの、この日は終始自分のペースで打つことができ、快勝に終わった。関西サンマでは本当に久しぶりの勝利である。

読みを入れてを押しても、麻雀だからこうやって報われないことは多々ある。
私が積み上げてきたものはその程度のものだ。
同年代の人たちと話が合わないのは寂しいが、私は私の人生に後悔は一切していないし、何より今が一番楽しい。無理に周りに合わせる必要もないかな……そう思って新年会の出席をキャンセルした。

さて、龍馬くんだが、さきほど紹介したように打数によるランキングでのポイントバックをはじめ、各種紹介しきれないくらいのイベントを多数行っている。

私は新規ということで、次回以降の来店毎に使えるゲーム券をもらった。

私の感じた「温かみ」の正体は、きめ細やかなサービスと、店員さんたちの人柄、そして起家マークを無くしたりゴッドハンドを導入するなど、お客さんが快適に打てる環境を考え続けるそのお店の姿勢にあると思った。

新橋のイメージが変わったな……そう思って店を後にしたのだった。

評価

刺激度 ★★★★
清潔感 ★★★★
サービス★★★★★
快適に関西サンマを楽しめる!!★★★★★

(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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第十九回:大阪府大阪市中央区「麻雀ハウス ポン太 千日前店」

気が付けばもう2018年の年の瀬。
年初にあれやこれやと目標を立てたのが、まるで昨日のことのようだ。
いや、昨日のことはさすがに言い過ぎだが、歳を重ねるごとに1年を短く感じるというのは科学的に立証されているらしい。10年の中の1年と、40年の中の1年では記憶の中で占める1年の割合が違うからだろう。

それにしても今年は麻雀の調子がイマイチな1年だった。その中でも特に「関西サンマ」の成績は散々である。最初はただの下振れだと思っていたが、ここまで悪いとさすがにどこかまずいプレイがあるんだろうな……と感じる。
今日は関西サンマの攻略を考えながら打っていこうと思う。
本日向かったのは、ポン太千日前店
難波駅を降りて徒歩3分。

なんばグランド花月の対面に看板があったので、すぐ見つけることができた。
「対面」という言葉を自然に使うのが麻雀打ちのサガと言えよう。

看板によると無料の駐車場もあるらしい。
エレベーターで4階まで上がる。

週末の夕方ということもあり、店内は多くのお客さんで賑わっていた。

「いらっしゃいませー!」

キレイな女性スタッフが迎えてくれる。
ポンタ天満店とルールは同じらしく、ルール説明はなし。

「何かわからないことがあったら、なんでもお気軽に…男性スタッフにおたずねください」

「君じゃないんかい!」
「私まだ麻雀わからなくて……(笑)」

大阪ということもあってか、しっかり突っ込んでしまった。
すぐにラストがかかり、案内される。

【実戦】

「ポン」

打たれたに反射的に声を出した。

 ドラ

……これか。これがあんまりよくないのかな。
関西サンマは速度が全てと思っていて、ほとんどの役牌は1鳴きしていた。
チートイやリーチもみて、もう少し整ってから鳴いた方がいいのだろうか。
迷いを見透かすように親からリーチが入る。
安牌がなかったので1枚切れているをツモ切ったらこれが御用。
リーチ一発チートイドラドラの18000を放銃とあいなった。

こうして最初の半荘はいいところなく飛んでしまった。
今日も苦しい戦いになりそうだ。

次の半荘だった。

 ドラ

この手牌でが出る。

「――ッ!」

ポンの声が喉のそこまで出かかったが、試しに飲み込んでみた。
今までとは違う世界がそこにあるのか。
手を伸ばした先にはがあった。を切る。

 ドラ

たしかに、を鳴かなくても1手進む有効牌はかなり多い
を鳴いて危険になるよりもこちらの方が安定するのかもしれない。

そうこうしているうちにまたしても親からリーチが入る。ツモってきたのは

 ツモ ドラ

が通っていなかったのでを切る。
そしていよいよをツモってきた。元気よくを並べてのリーチ!

 ドラ

一発でツモってきたのは……! だった。入り目は二度いらない。

「ロン、18000」

結果は同じだったが、今回は一切の悔いはない。
その後、何度かトップを取ることができたが、この最初の2半荘の負債が取り戻せず、負け越しで終わった。

またしても負けてしまったが、今回は少し手ごたえを感じることができた。

やはり関西サンマにおいてキーポイントになるのは役牌の扱いだ。
アガリまで遠い手牌では、鳴こうがどうせアガリづらい。何より手牌が短くなり危険だ。
アガリまで近い手牌では、リーチを目指して高打点を狙った方が良い場面も多い。
何しろドラが16枚もあるので、次にドラを持ってくる確率はそれなりに高い。ポンしてツモを放棄することは、そういう意味でも打点面で損をする。

これくらいだとが出ても我慢してリーチを目指した方が良さそう。

こうなると鳴いた時とスルーした時の速度差が大きく、ポンテンにとった方が良いだろう。

次に関西サンマを打つ時は、鳴きのレンジをもう少し狭めて打ってみようと思う。

必ずやまたリベンジにきたいと思う。

【感想】

ポン太では天満店と千日前店共通で使えるポイントカードをもらえる。

画像見ての通り、少し打っただけなのに既に7320ptのポイントがたまっている。
これらは全てゲーム代として使うことができるので、リベンジしようって気になる。

また、そのポイントをお得にゲットできるイベントを常時開催している。

店内は明るくて清潔で、店員さんは常に卓の近くにいる。そしてお客さんのマナーも良い。
また女流プロも頻繁にゲストにきており、関西サンマを安心してお得に遊べるお店だと思った。

——結局、今年の関西サンマは最後の最後まで負けで終わった。
来年は来年の風が吹く。
そう思いながら帰りの電車に乗ったのであった。

【評価】
刺激度 ★★★~★★★★
清潔感 ★★★★★
サービス ★★★★★
関西サンマの奥深さ ★★★★★
ポイント・イベントお得度 ★★★★★
(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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第十八回:大阪府大阪市北区「麻雀ハウス ポン太 天満駅前店」

「勝ち」と「価値」

3年前、私はカレンダーを全く必要としていなかった。単純に一切の予定が入っていなかったからだ。現在もプロでも経営者でもないただの天鳳民の1人なのだが、いつのまにか観戦記に出版、コラム、配信、ゲスト、リーグ戦運営……など、麻雀関係の予定だけでカレンダーはびっしりと埋まっている。人の縁や時の流れというものは面白いものだな……と感じる。
誰にも必要とされていなかったあの頃と比べると、誰かの役に立っているのでは……という自己満足だけでも生きがいを感じることができる。晩年に差し掛かっているが(笑)とても充実した人生を送れていると思う。
しかし、かといって楽観はできない。麻雀プロが勝つことでしか認められないのと同様に、私も勝たなければいけない。私にとっての「勝ち」とは、天鳳位の達成であり、より面白い文章の提供であり、麻雀普及や戦術普及に貢献すること、である。
人の価値は、少し緩んだだけですぐに劣化する。もともと中途半端な立ち位置の私の価値なんて吹けば飛んでしまうほど薄く、継続的に活動していくことでしか認められないのだ。

来訪

冷たく吹きすさぶ風に11月某日、そんな私は大阪の天満にいた。
大阪環状線天満駅から徒歩1分……とのことだが、お目当ての店は改札口を出てすぐにみつかった。1分どころか15秒くらいで行くことができるだろう。


 

関西サンマが打てるお店「ポン太 天満店」である。
この看板をみると無料駐車場も用意されている模様。

エレベーターで3階まであがり……

店の扉を開くと……

白い店内に最新卓が並んでいた。決して広いとは言えないが、余計なモノが置いておらず、キレイに整頓されているので窮屈さは感じない。金曜の夕方だったが、フリーは3・4卓立っていた。初めてのことを告げ、待ち席に腰を下ろす。

若くて感じの良い店員さんからルール説明を受ける。
ポン太はオーソドックスな関西サンマのようだ。35000点持ちの40000点返し。完全1ハン縛りの5が全赤ポン太牌という華牌あり
細かいところまで丁寧に説明してもらったが、晩年を迎えつつある私にはほとんど覚えられない。
そこで、私が初めて行ったサンマのお店でこれだけは覚えておくという部分を5つだけ挙げよう。

  • 完全先付かアリアリか → 完全先付。
  • フリテンは → 認められない。テンパイにもならず、見逃した同巡のツモもダメ。
  • 祝儀対象 → 一発と裏、4枚のポン太牌のうち1枚入っている緑ポン太牌を使って、門前和了。
  • 4枚使いチートイ → あり。
  • ツモ時の点数計算 → 満額計算(親ハネツモ→9000ALL 子ハネツモ→4000・8000)。

基本的にはこの5つで事足りる。役満の祝儀とか、チョンボの裁定など、レアな現象はその場で聞けばいいのだ。
なお、細かいルールを知りたい方はHPまで

ポン太にはソフトルールとノーマルルールの2種類用意されている。
普通細かいところに慣れるまではソフトな方からいくのがデジタルだが、私の勝負師の血がそうさせるのか、陳腐な見栄があるのか、必ずよりハードなルールを指定してしまう

実戦

説明が終わると同時に、タイミングよくノーマルルールの卓にラストがかかり、案内される運びとなった。

東一局南家でのこと。
ドラ表示牌に華牌がめくれて、「おお」と対面の常連さんらしき方が言う。

画像右の緑ポン太牌がめくれた局にアガると、お店から1500ptもらえるらしい。
なるほど……気合を入れた私の手牌は、中盤を過ぎてこうなっていた。

 ドラ

くっつき牌を選ぶ局面。打牌候補としてはか。
私は序盤にを切っていることもあり、何気なしにを切ろうとした。

「すいません」

をつまんだ手を戻し、思い直した後にを切った。
を残すとツモでテンパイするが、好形となるのはツモだけ。その一方でを残すとツモでピンフイーペーコー、ツモで同じくピンフイーペーコーかつ三面チャンになり、三暗刻や三連刻にもなる

 待ち

は受け入れ枚数こそ劣るものの、好形率と打点がかなり優秀で、総合でも打が良いだろう。
結果的には、ツモときて待ちでリーチ。他家とのめくりあいになったが負けてしまった。
を選ぼうがを選ぼうが関係なく負けていた。しかし、このように見えないところで最善を尽くし続けることで、いずれ報われる時がくるのだと信じている

さて、ポン太のウリの1つは女流プロが多数来店する点がある。

中でも常勤している最高位戦日本プロ麻雀協会所属の足立玲プロ

は、私の一推しだ。

この日も足立pは店内を所狭しと駆け回り、多くのお客さんと交流していた。さらに足立pは本走一番手で卓に入り、麻雀を打っていた。彼女みたいにかわいい子が卓につくとそれだけでほんわかした気分になるし、麻雀における多少の不条理も許せてしまうから不思議だ。
接客中の足立pを見ていると、多くのお客さんから愛されていると感じた。

他にもポン太は先ほど紹介したサービスの他にも、多くのポイントサービスを行っている。

新規特典として私も5000pt頂いた。さきほど紹介した「ドラ表示緑ポン太牌」によるptサービスの他にも、毎月変わるイベントがあったり、LINE@会員になったり友人紹介をしたりしてもptはもらえる。
このptは主にゲーム代として使えるから驚きだ。(1pt=1円換算)
マナーやルールに関して丁寧に説明があったように、お客さんのマナーもすこぶるよく、安心してリーズナブルに楽しめるのがポン太のウリだと感じた。

あ、あとフリー専門で、貸し卓は受け付けていないのは斬新だと思った。
卓数の都合だと思うが、それでも少しでも利益を上乗せしたいから……と両方やるのが普通で、フリー専門店というのは聞いたことがない。
中途半端に貸し卓を入れるくらいなら、フリーのお客さんに気持ちよく楽しんでもらおう……という素晴らしい配慮だと思う。

退店

結局私が良かったのは最初だけで、あとはずるずると負けてしまった。
帰ろうとすると、足立pがエレベーターまで見送りに来てくれた。ここは1つ慰めてもらおうかと何か話そうとした。が、その危険を察してか男性店員も駆けつけてきた。仕方なく普通に挨拶してそのまま帰った(笑)

というのは冗談で、足立pはあそこに居場所をみつけ、自分の価値を見出しているのだな……と感じた。一見不要そうに見えても価値の高いあの2sのように、私もこの激動の麻雀界において価値を提供し続けることはできるのだろうか。
帰りの風も冷たく、私の足取りは重かった。

評価

刺激度 ★★★~★★★★
清潔感 ★★★★★
サービス ★★★★★
足立pかわいい ★★★★★

(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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第十七回:神奈川県川崎市「まーじゃんLIFE」

東天紅フリーがあると聞いて――

季節外れの台風が日本を直撃する……そんな時期のことだった。
「東天紅」の打てるフリー雀荘があると聞き、私は川崎駅を降りた。
商店街の中は人でいっぱいでおどろく。

何やらお祭りをやっているらしい。

その商店街を潜り抜けて右に曲がったところに……


噂のまーじゃんLIFEはあった。

人のよさそうなマスターに案内され、待ち席に腰を下ろす。昨年末にお店をオープンし、セット仲間でやっていたルールを元に、フリー営業をやってみたらしい。
なるほどまだ一年経っていないだけあって、店内はキレイだ。

「東天紅」とは関東で流行っているサンマで、基本的な牌の設定は萬子のを抜いたサンマに準じるのだが、などを「ガリ」(抜きドラ)として右に抜き、和了役を、通常の1ハン・2ハンという計算ではなく1点2点と数えるルールである。点数の計算方法はそれこそルールによってさまざまだが、基本的には10点を超えることが多く、数えるのが大変である。だから手牌以外の牌を集めて数えるのが慣例となっている。役を言いながら牌を集める時に何かしら脳に気持ちのいい成分が分泌されていると私は分析している。
そして、通常の半荘単位の清算ではなく、東天紅は一局清算がウリの一つ。
2時間を1クールとする、というように時間で区切ったり、50点持ちで誰かが飛んだら終わりにしたり、とルールは様々であるが、ここLIFEではいつやめてもよく、遊んだ時間によって料金を支払うというシステムである。

さて、そんなLIFEのルールはコチラ

抜きドラは北だけで、赤はが1枚ずつ。東天紅にしてはとてもマイルドな設定だと思う。

突然だが、私はファミコン世代である。各メーカーから発売されるソフトをいかに攻略するかが楽しかった。そのときの名残かもしれないが、いろんな雀荘へ行った時、私は、勝ち負けよりもそのお店のルールで最適な戦術を考える、その過程が何より楽しく感じてしまうのだ。もちろん勝てば嬉しく、負ければ悔しいという感情は少なからずあるのだが。
LIFEでの麻雀をどう攻略していくか、実戦をみてもらいたい。

実戦

座って何局か打ったころに

 ツモ 抜き ドラ

このような手牌で、親からリーチを受けた。リーチの捨て牌にはが光っており、今ツモってきたは切りづらいところ。
が……それは通常の麻雀では、の話である。

私は深く考えずにを即座に切った。

東天紅ルールは、基本的にまっすぐ打った方がいい。というのも、放銃してもツモアガリされても、払う点棒は同じなのである。いや、同じどころかツモの1点を考えるとどうせツモられてしまうなら放銃した方がマシ……と考えることもできる。親と言っても、和了点数が1.5倍になる訳ではなく、1点増えるだけなので、押し引きに与える影響はほとんどないと言っていいだろう。
横移動もあるし、流局することもあるので、全部押すわけではないが、これくらい戦える手牌であれば全く迷うことはなかろう。
このように、ある程度の手になったら深く考えずに押すことができるのが東天紅ルールの醍醐味と言えるかもしれない。オンライン麻雀「天鳳」よりストレス解消になることは間違いないだろう(笑)

と思っていたが、もう一人からも追っかけリーチがかかり、

 ツモ 抜き ドラ

さらなる危険牌を持ってきてしまった。これはさすがに撤退する。二軒リーチになり、横移動がそこそこ期待できるのも大きい。捨て牌にのアンコ……と並べていったが、なかなかどちらのアガリも発生せず、私は最終手番を迎えていた。安牌には困っていなかったのでさっさとオリようとしたときに、さっきのルール表のとある部分が頭をよぎった。

・ノーテン罰符は場に10点です。

ZEROに電流が走る! というほどでもないが(笑)場に10点ということは2人に5点ずつ支払うということか。リー棒が2本場に出ていて供託になる(東天紅ルールでは、リーチ棒は1点が通例)という事を差っ引いても「9点以上の放銃相当」になるということだ。
つまりここは……私はを抜いていない親の危険牌をあえて切った。

「ロン……リーチ・ピンフ・ドラ・裏・親……5点です」

そうなのだ。これまでみてきた感触からすると、LIFEの東天紅はかつてないほどマイルドなので、平均アガリ点が4~6点の範囲だと思われる。1人ノーテンが濃厚な時は、いっそどちらかに放銃してしまった方がいい。

次の局は仕掛けて私がさっとアガる。

「ツモ、中、ドラ、北、1本場……4点オールです」

平均アガリ点が低いという事は、相対的に本場の影響は高いと言える。

また、こんなこともあった。

 ツモ 抜き ドラ

テンパイしたがカンチャン。それでも出アガリがきくのでテンパイに取るのが普通の麻雀かもしれない。
しかし私はまたしてもルール表に書いてあったとある部分を思い出し、をカンした。

を4枚抜いて揃えた時点で20点です。(10点オール)

これはバランスブレイク役と言っていい。まだは見えていないので、そのをツモる抽選を最大限に受けつつ、ツモアガリできる待ちに受けなおすのがベターだろう。
4点の出アガリの権利よりも、リーチツモにドラを付加した7点オール以上のアガリ、もしくは北を揃えに行く……ということだ。逆に言うとを同じ人に3枚抜かれてしまったら、もう一人の人に差し込み気味に打つくらいがちょうどいいのかもしれない。

そんなこんなで、お客さんと談笑しながらも、攻略を考えつつ打っていたらあっというまに2時間以上経ってしまった。歳のせいか2時間くらい東天紅を打つと頭がオーバーヒートしてしまう。それくらい毎局参加のサンマは濃密だという事だ。

感想

個人的にはもっと派手な点数が飛び交う(カラスやセットなどで50点を超えてしまうような)東天紅を期待していただけに、正直このマイルドさは拍子抜けだった。
ただ、逆に言えばヨンマの最低限のルールさえ知っていれば簡単に打つことができるので、初心者にもとっつきやすいルールと言える。1点100LIFEなので、大きく感じてしまうかもしれないが、順位点やオカがあるわけではないので通常のサンマよりはるかにマイルドだ。実際私もとったりとられたりの繰り返しのあと、終盤かなりアガリ倒したように感じたが、プラス3000LIFEだった。(東天紅は途中勝っているか負けているか全くかわからないのも面白い)
また、店内がきれいなことももちろんだが、特筆すべきはゲーム代の安さである。今回の東天紅は1時間800円で遊べるほか、貸し卓も1卓1000円/hでやっている。学割や女性割もあり、とてもリーズナブルであることは間違いない。

福岡のチャンタ大橋店で一局清算の魅力に取りつかれてしまったので、ぜひこの東天紅ルールの麻雀が全国に流行ってほしい。

評価

刺激度 ★★☆
清潔感 ★★★★
サービス★★★★
東天紅の魅力★★★★★

(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現

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第十六回:徳島県徳島市「リング」

――ここは、色んな「マージャン」が楽しめるお店。

リングのHPを開くと、まずこのような文字が飛び込んでくる。

「オールラウンド麻雀荘」

本日訪れたリングというお店はフリー雀荘でもセット雀荘でもない。
新しい雀荘のカタチを感じるお店だったのだ。

徳島駅から徒歩十分。雑居ビルが立ち並ぶ中、そのリングはあった。

リング看板

階段を登り突きあたりにあったドアを開くと……

リング階段

明るい店内が広がる。

リング店内

3階ではセットの営業をしていて、個室もあった。

リング個室1

リング個室2

各個室にソファーがある! 素敵!

では2階ではどのような形態で営業しているかというと、

「毎日何かしらのノーレート競技麻雀大会が開催されている」

のである。

リングポップ

机には様々な大会のPOPが広がっている。

たとえば健康麻雀。
健康麻雀といってもいろいろあり、成績を管理するようなガチめの大会や、とにかく楽しんでもらえたらいい、という趣旨の集まり……など内容は様々だ。
GPCリーグのような競技大会もある。

何かしらの大会が

リングカレンダー

カレンダーをびっしり埋め尽くすほど、毎日開催されているのだ。

どんな麻雀を打ちたいかは人それぞれ。
その人にあった集まりを選んでもらい、参加してもらい、全員をとりこもう…という狙いなのだろう。

その中で、本日私が参加したのは、ポンチーカンサークルという競技マージャンリーグだ。

着いた時には閑散としていたが、時間前になるとぞろぞろと参加者が集まってきた。高齢者や女性も多い。
12時から5半荘打つのだが、全部参加しなくてはいけないわけではなく、途中参加や退出もできる。事前予約や登録なども一切不要で、かなり自由度が高いシステムだ。

ポンチーカンサークルの目玉は、ずばり「成績管理」にある。
トップ率やスコアだけではない。アガリ率・副露率・放銃率など、全30項目以上のデータがとられ、いつでもHPでみることができるのだ。「特定の対戦相手との相性」なんて項目もあり、これはどうなんだろう(苦手な相手は避けたくなる(笑))と思ったりもしたが、とにかくネット麻雀天鳳も顔負けのシステムだ。

さて、このデータをどうやって取得しているかというと……

リング手書き

なんと手書きである。
オーナーさんが複数卓を管理していて、局が終わる度に、誰が何副露していて、リーチ棒を出して、どのような点棒移動があったか……を手書きでメモしているのだ。
この用紙は様々な経緯をへて洗練された、リングオリジナルのデータ取得用紙だそうな。

この日は5~6卓で開催されたのだが、オーナーさんとお手伝いさん、それに常連さんが打ちながらデータを取得していた。

モチベーションをあげる素晴らしいシステムだと感じたが、同時に疑問も持った。
まず、どうしても取得のミスが生じること、そして労力が大きいことが問題にあげられる。
局が終わるとオーナーさんがやってきて、手慣れた様子で書き込んでいたが、人間だからどうしても見落としなどがあると思うし、とにかく大変そうだ。複数卓もあるとなおさら。
また、まだまだ雀力的には発展途上の常連さんに任せていたりもしたが、書き込むのに気を取られてリズムを乱したり、麻雀に集中できないでいた。
雀力向上のために取っているデータのはずなのに、これでは本末転倒だな……と感じたわけだ。
そして仮にデータが正確だとしても、それが即座に雀力向上に役に立つわけではない。
副露率1つとっても、3割だからいい、4割だから多すぎる、といった単純な話でもなく、どのような手から鳴いたのかが重要で、数字だけでは何もわからないのだ。
実際私も天鳳において、そのような数字はほとんど参考にしていない。

まとめると取得の負荷に効果が見合わない、ということ。
しかし、仮に雀力向上とはベクトルが違っても、データを見るのは楽しいし、それが参加者のモチベーションアップになるのなら、それは正義だ。
また取得方法も、今後は牌に埋め込まれたICチップによって簡単に取得できるようになるかもしれない。

あーだこーだと悪い要素ばかり考えず、新しいことにはどんどんチャレンジしていくオーナーさんの行動力と麻雀愛に感服した。

実戦

さて、大会の方だが、ポンチーカンサークルはもちろん赤ナシだ。
あなたならここから何を切るか。

東一局・3巡目・南家

 ツモ ドラ

赤ナシではドラと2ハン役への意識が重要だ。
この手では123の三色とピンズのイッツー、そしてドラ受けは残したいと思い、私はを切った。

をツモって打。そしてをツモったところでこの形。

 ドラ

イッツーと三色とドラ、いずれかと決別する時がきた。
私はドラ受けを見切り、を切った。
は全員ドラだが、で打点アップするのは自分だけ。つまりこの部分に限り「自分だけのドラ」と考える事ができる。
ドラ周りはどうしても警戒されがちになるので「自分だけのドラ」周りで勝負するのが分がよい、と考えたのだ。
直後、他の人にアガリが発生してしまい、この局は終わった。

5回打って、4→2→2→2→2
最後は疲れてしまったが、そこそこの成績を残せたと思う。

参加者はみな和やかかつ真剣で、心から麻雀を楽しんでいるように見えた。
ノーレートに触れる機会の少ない自分としては、とても新鮮な体験だった。

Mリーグによって麻雀の裾野が広がれば、このような競技麻雀に参加してみたいという人も増えるのかなーと感じた。

そして帰りに食べた徳島ラーメン。
濃い醤油が疲れた体に染みる。無料の卵を入れるとさらにいい感じ。
本当においしかった!

徳島ラーメン

評価

刺激度 ★★
清潔感 ★★★★
値段  ★★★★
革命の予感★★★★★
(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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第十五回:香川県高松市「麻雀 Mah-マウ-」

 ――意外と大きい淡路島を縦断し、香川県に車を滑り込ませる。
 私が四国の地に足を踏み入れたのは、長い人生で二度目のことだ。愛媛の嫁と結婚した弟の結婚式以来である。その結婚式で、長男である私は、いつスピーチをふられてもいいように頭の中でシミュレーションしていた。

「愛媛(嫁)と愛知(弟)、奇しくも県名に『愛』の入る素敵な場所で育った二人がうんたらかんたら…ククク、言っちゃうかそんなことも……っ!!」

 などと考えていたら、一切話を求められることもなく拍子抜けした覚えが(笑)

 香川県に入ってまずは腹ごしらえ。食べるのはもちろん

 うどんだ。

 肉入りうどんを注文し、すきな揚げ物をトッピング。

 うん、コシがあって美味しい。
 ちなみに四国では「コシがある」という表現を「エッジが効いている」と言うらしい。
 某ケンミンショーでやっていた。

「いやぁなかなかエッジが効いているねぇ!」

 と、通ぶってみるのも、いとおかし。

 さて、お腹を満たして向かったのは、本日お目当てのお店「麻雀Mah-マウ-」である。(以下マウ)
 香川県高松市にあり、瓦町駅から徒歩一分というロケーション。
 瓦町は普通に繁華街。
 そんな繁華街の中の公民館のような場所に…

 マウはあった。
 階段を登り……

 入口。

 ドアを開けるとかなり広い空間が待っていてくれた。

「いらっしゃいませ!」

HPには「時間帯によってギャル雀になったりオヤジ雀になったり」と書いてあるが、どうやら本日はギャルはいないっぽい。無念……(笑)
 しかし店員さんはみんな若く活気に溢れ、オヤジ雀という感じではなさそう。

 オヤジはオーナーの

 岡本プロだけだ。
 マウはこの岡本プロの色が強く出ているお店だ。
 みんなが楽しめる空間を作るための尽力が、お店の至るところから伝わってくる。
 一番笑ったのがこのポップ。

 肖像権的な話はさておき(笑)
 ツイてねー! とボヤくことは自分も周りも誰も得をしない。そのことをボヤキで有名な監督を使って笑いを織り交ぜながら警告している。

 店内にはこのようなポップがたくさんならんでいて、みんなが楽しむために最低限のルール、マナーを覚えてもらう、というお店の意向だろう。
 スタッフもお客さんも、岡本プロのお店だから……という安心感があってきているのかな、というのを強く感じた。

 さて、待ち席に座りルール説明を受ける。
 マウはオーソドックスな四人打ちのルール。しかし、その中でとても印象的だったのが、

「空ポン、空チーの1000点は供託ではなく、1000点を卓外に出す」

 というもの。
 つまり1000点は誰のモノにもならなくて、以降も99000点でその卓は進むのだ。

 これを聞いてすぐ岡本プロの考えが伝わってきた。
 例えばオーラスに空ポンの1000点で他者の逆転条件が緩和されるのは競技としてよくない……ということだ。
 たしかにその1000点でまくられたらたまったものじゃないし、まくった方も微妙な気分になる。空ポンした人も申し訳なくなるだろう。
 「アガリ放棄」にするのが一番公平だが、フリー雀荘でそれは少し厳しい。

 このルールを見ただけでも岡本プロの苦悩や優しさが見え隠れしないだろうか。
 全国でもあまり聞いたことが無いルールだが、非常に理にかなっており、普及しないかな、と思った。

 次にイベントだ。
 とにかくマウでは多種多様なイベントを行っている。

 ちょっと多すぎて説明しきれないが(笑)面白いな、と思ったのが半荘9回目19回目29回目にトップをとると2000マウプレゼントというもの。
 9回目の半荘を迎えると、「挑戦中!」と書いてある旗がサイドテーブルに立ち、周りからも注目が集まる。自然と力が入ってしまうという寸法だ。
 19回目と29回目(時間的に可能なのかはわからないが)は少しでもいいからマウ額を上げてもらえると、ますますやめられないロジックになりそう……とは思ったが(笑)

 あとは誕生日サービス。
 たまたま誕生日が近かったので申告してみたら、本当にその場で5ゲーム分のマウをくれた。

そしてやたら充実しているのが、

 カップ焼きそばの品揃え。
 岡本プロいわく、「雀荘と言えばやきそばや!」だそうで、各メーカーのいろんなタイプのやきそばが整然と並んでいる。
 謎のこだわりだが、ここまで焼きそばが充実しているお店は他に類を見ないだろう。

 とにかく安くて、面白くて、いろいろやっているが、雀荘としてのマナーやモラルでは厳しい……それがマウという雀荘なのだ。

 電車で1時間かけてこの店にくる、という若者もいた。
 それだけマウが愛されているという事である。

 実際麻雀を打っても、麻雀愛、マウ愛に満ち溢れたお客さんが多かった。

実戦

 そんな中での一局。

 ドラ

開局の序盤、親の手牌。

自然に打か。ターツの数は足りているので形は決まっていると言える。
愚形が多いこの手牌ではを残して好形を求めるのも一つの選択肢だろう。

しかし私はそのを切った。
好形を求めるのと同じ感覚で、私は打点を求めた。
周りでリャンメンができても打点は変わらない。

それなら受けを狭めても……

  ツモ  ドラ

このツモで

   ロン  ドラ

このような最終形を狙った方がよいのではないだろうか。
そこを引いたら誰でも高打点までの一本道になる……その1牌を残すかどうかが大きな違いを生むと感じる。

というように、序盤は高打点が決まってたくさん勝てた。
しかし終盤に入ると長旅の疲れもあり、へろへろになってしまった。

つ、疲れた。。って呟こうとしたけど、

このポスターを見直してやめておいた(笑)

というのは冗談で、終始和気あいあいとした雰囲気の中麻雀を打ち終えることができ、非常に満足した実戦だった。

最後に金曜日限定の麻婆丼を食べ、マウを後にした。

(ピリ辛で美味しかったので毎日やればいいのに!)

評価

刺激度 ★★★
清潔感 ★★★★
サービス★★★★★
やきそばの充実度★★★★★★★

(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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第十四回:大阪府大阪市中央区 ニュー雀トップ 千日前店

人気麻雀マンガ「天牌」や「むこうぶち」などの作中に、しばしば高級料亭を思わせるような雀荘が描かれることがあるが、実際そんなお店はあるのだろうか?

あった!
前回訪れた「梅田店」の後に向かった雀荘がここ「雀トップ千日前店」である。
なんでも二十年の歴史を誇る老舗で、店の随所からその歴史を感じることができる。

なんば・日本橋の駅で降りて徒歩5分圏内。

千日前の繁華街を入ったところで、すぐみつかった。

夕方前で人はまばらだが、もう少し時間が経つと人でごった返すだろう。
大阪や東京の繁華街は、名古屋のそれより一回り大きいエネルギーを感じるのは私だけだろうか。
歩いている人の人数も違うが、何より人々の歩く姿や顔つき、ひっきりなしに聞こえてくる話し声……が、パワーに満ち溢れているのだ。

さて、そんなパワー溢れる場所にある雀荘である。
仰々しい扉をくぐると、あまりのゴージャスさに驚いてしまった。

待ち席がいくつもあり、その中の1つには

水槽がある。さらに……

カウンターもある。ここなら落ち着いてご飯を食べることができそうだ。
そして店内は

サラリーマンや年配の方を中心にとても賑わっていた。
平均の年齢層は結構高め……か?

「早速いけますよ!」

梅田店で打ってきたことを告げたので、いきなりの卓入りとなった。
ルールは両店で共通しているのである。

特徴をまとめると

  • 完先1ハンの関西サンマ
  • ツモリ損、1000点加符
  • 一発と裏ドラにラッキーポイント
  • ドラゴン牌(華牌)4枚あり、1つが赤くてその牌を抜いてアガるとラッキーポイント
  • ドラゴン牌を1人で4枚抜くと、ドラが2枚追加でめくれる

ざっくりとだが、こんなところだろうか。

麻雀卓がおいてある部分は一段高くなっており、

「ここからバトルステージですよ」

と言われているようで、いやが上にも緊張感が高まっていく。

卓には社長さんぽい老人と、素性不明の中年男性が待っていた。
卓上に散らばっている点棒を集めながら、新しく入ってくる自分の姿を一瞥するような視線を感じた。

「よろしくおねがいします!」

臆せず元気よく挨拶する。

さて、私はこれまでに多くのお店で打ってきたが、初めて行く雀荘で心がけていることがある。それは

「過度に喋らない」

である。

ルールに慣れるまでは先ほどした挨拶やルールへの質問など、必要最低限のこと以外は口を閉ざすのが吉だ。
いくら「おひとり様歓迎」……といっても、よそ者であることには間違いない。
新参者がいきなりベラベラと話しだしたら、この人は真剣に麻雀を打つ気があるのか?と、疑われてしまうだろう。
特に今回の私のように、卓内で一番若いのであれば、なおさら大人しくしておくのがよい。

難しいことは何にもない。
放銃したら「ハイ」と言って手を伏せ、アガったら申告する。そして、わからないことがあったら遠慮なく聞く。
ごくごく普通に打っていればよいのだ。

「〇〇待ちでした」とか「こっちだったら通っていたのかー」とか「こういう読みでこれを切った」などは、基本控えた方がよい、ということ。
(聞かれたらもちろん答える)

それでは実戦である。開局のこと。

 ツモ ドラ

サンマは、四人打ちと比較して、チートイになることが多い。
使っている牌の種類が少ないので当たり前の話だが、それでも頻度としては激増で、体感メンゼンでの三割くらいがチートイじゃないか? とも思えるくらいである。

この手牌も好形が多かったらメンツ手でいいのだが、ピンズとソウズにそれぞれネックがあり、チートイのイーシャンテンは維持しておきたい。
がいいだろう。

すぐにをポン、を切り、こんな形でアガれた。

  ロン 華

華もきたので満貫である。

このように仕掛けてから赤や華がくることは非常に多い。打点は二の次で速度に特化させ手数を増やし、打点は勝手についてくる……というスタイルが関西サンマの基本である。

次局、

 ツモ ドラ

速度を重視するとして、ここから何を切るか。
これもメンツ手とチートイの両天秤で打……

とはならない。
ここは自然に打とする。
の方が受け入れは二枚多い。
しかしこれが罠である。増える受け入れはチートイであり、タンキ待ちである。
その一方で打とした時のツモはリャンメン待ちである。
瞬間の受け入れは打の方が多いが、アガリまでの受け入れは逆転する。の危険度を含めて、打がよいだろう。

すぐにをポンしてまたしてもマンガンのアガり。

こうして最初の半荘は細かいアガリを重ねてトップになった。

梅田店と同じく、棒のようなゲームチップを使って清算する。
店員さんが清算方法を教えてくれる。

清算の時に限らず、店員さんは必ず各卓のそばで見守っていて、一局ごとに空き家(誰も座っていない席)の牌山を前に出したり、やりとりのサポートをしてくれた。

これはかなり安心感がある。

次の半荘、私は仕掛けていた。

  華 ツモ ドラ

テンパイなのでこんなツモ切る一手だが、問題は社長さんからのリーチの一発目であることだ。社長さんの捨て牌はソウズがと通っており、ピンズは切られていない。
オリるなら現物はある状況だ。自分の手が「中ドラ2」の4000点ということもありオリた方が良さそうにも感じる。

さて、あなたならこのを切るか?

私は真っ直ぐを切った。
リーチに対する押し引き判断要素はたくさんあるが、その要素の中でも一番大きいのは「好形でテンパイしているかどうか」だ。
イーシャンテンとテンパイは天と地ほどの差がある。またテンパイでも愚形ではめくりあいに勝てず、ツモリ損のこのルールだとよほど打点がない限り損だろう。
逆に好形テンパイなら安くても押していける。

この手もすぐにアガることができた。

その後もトップを重ね、社長さんがラス半をかけ、やめていった。
卓を離れる際、

「兄ちゃん、強いねぇ」

と笑顔で言ってくれた。
これまで互いに必要最低限のことしかやりとりしてなかっただけに、びっくりした。

認められた……とまでは思わないが、ひとりの麻雀打ちとして認識されたことが嬉しかった。

やはり余計なことを話さなくて良かった。
特に関西では勝負に厳しいイメージがあり、自分もその独特の雰囲気は好きだ。
何かを喋るから三味線やマナー違反になるのであり、何も話さなければ問題は起きない。

話すのは場に慣れてから、空気が読めるようになってからでいいと思う。

社長さんの代わりにメンバーが入ったが、私の勢いは止まらなかった。
十回くらい打っただろうか、半分以上私のトップで、気持ち良くラス半をかけた。

さきほどの梅田店に続いての快勝である。
完全復活!
と言いたいところだが、私自身は何も変わっていない。

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

というのは野村元監督の言葉だが、半荘十回程度では基本的に勝ちも負けも偶然の中の出来事である。
結果に一喜一憂してはいけない。

といいつつ、いつも飲まないお酒をコンビニで買い、ひとりで晩酌したzeRoさんであった(笑)

まとめ

店内の作りだけでなく、メンバーさんの対応ややりとりにも二十年の歴史を感じた。
また、ゴージャスな高級感がありながらも大衆麻雀店のようでもある……という不思議な店である。
麻雀は真剣に打てるし、店内は明るく、そして店員さんも常に見守っていてくれるので安心して麻雀に没頭することができる。

ミナミで二十年間やってきた歴史を体感したいなら是非!

【評価】

刺激度 ★★★★
清潔感 ★★★★
サービス★★★☆
安心感!★★★★★
(なお「刺激度」は動くお楽しみゲームチップを元に、新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現)

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第十三回:北九州市小倉駅前「M-7(エムセブン)」

リーチ麻雀M-7レポート

福岡に来てよかった。
ゲスト来店(旅打ちはゲストとは少し違うのだが)自体が珍しいこともあり、多くの人が会いに来てくれたし、遠方の麻雀文化に触れる事により麻雀の原点を感じる事ができた。

そんな大団円を迎えようとしている福岡紀行の最後に訪れたのは……

北九州市は小倉である!

振り向くと小倉の街並みがあり、すぐそこには、

下町の情緒を感じさせるような、商店街があった。
小倉駅から徒歩数分といったところだろうか。

目的のお店、M-7はあった。
早速入店しようとした矢先、我が目を疑ってしまった。

35歳以下半額!? さらに女性無料!?
「チャン太」の28歳以下半額でも「ありえないサービス」と表現したのに、その遥か上をいく35歳である。
目一杯広げてくれたレンジにも自分は入らないが(笑)そんなことよりも衝撃が大きかった。

階段を登ると明るい店内が見えてきた。

入ると平日の昼間だというのに、既に複数の卓が立っており、とても賑わっていた。

煤けた壁色、そしてその壁に張られている役満の貼り紙、チョッキをきたベテラン店員さん。決して綺麗とは言えないが、掃除などは行き届いているようで、 それでいて古き良き昭和の雀荘を感じさせるには十分だった。

そういえば、先日亡くなられた小島武夫プロも福岡出身だっけ。
小島プロも、このような活気のあるお店で麻雀を覚えてきたのだろうか。

「いらっしゃい!」

そんなノスタルジックな気分になっていると、威勢のよい店員さんに声を掛けられ、ルール説明の運びとなった。

ルールは普通のアリアリルールのヨンマ。
ウマがちょっと特殊で、

  • 同じ2着でも3万点あるとプラス500pt、ないとマイナス500pt
  • 同様に、3万点ある3着は0、ないとマイナス1000pt
  • ラスは一律マイナス1500pt

と、順位ウマと沈みウマがミックスしたシステムになっていた。
3人沈めてトップをとると大きくなるという沈みウマの醍醐味をそのままに、順位ウマの競技性もあるという絶妙なウマ設定だと思う。

あとはテンパイ連チャン、途中流局アリ、形テンなし……くらいを覚えておけば困る事はなさそう。

最後に「M-7」の目玉となるのがこれである。

の赤が1枚ずつ、そしての金が1枚 ……の計3枚が入っている。
赤はリーチアガリした時にボーナスでゲームチップが300ptもらえ、金は仕掛けても500ptもらえるという特別な牌だ。

福岡では7に特殊牌が入ることは多々あったし、色によって条件が変わるのも珍しくない。
しかし面白いのがここからだ。
ルール表の最後にこう書かれていた。

「この3枚を全部使ってリーチをかけてツモアガった場合は役満になります」

や、役満!? 
2度見してしまった。
正直最初の印象はバランスを壊しすぎではないかと感じていた。
しかし打った後の感想は180°変わっていた。

早速そんな実戦をみていこう。

案内されて座った卓は、両脇に打ち慣れた若い方、対面が商店街の人だろうか私より一回りも上といった常連さんだった。

西家でもらった配牌がこれだ。

 ドラ

さて、何を切るか。
他の店ならいざ知らず、ここ「M-7」では確固たる正解がある。

そうなのだ、赤や金が7という事があり、2と8には明確な優劣が存在する。
ましてや金の存在するペンはそうそう嫌う事はできない。

白をポンした私の2000点のアガリで開幕した。

東2局、親の若者のリーチに対し、対面の常連さんがベチベチと独特な音をさせながら無筋を押していく。
今でこそ戦術本が氾濫し、押し引きに関しても多くのデータが公開されているが、昔はこの常連さんのようにひたすら打つ事によって自分の体でどこまで押していいのかを感じるしかなかった。

体で覚えた事は一生モノだし、何より無機質に並んでいる数字よりもよほど信頼できる。

あれだけ無筋を押していたようにみえた常連さんは、さすがにこれは…・…といった表情で現物を抜いた。
直後に親がツモ、4000オール。

「やっぱこれあたりかー」

常連さんが止めた牌をみせる。

こういう感覚派の打ち手は決して上手いわけではない。
でもこれまでに培ってきた経験からギリギリまで押してくるので、打っていてかなり強く感じるのだ。

――それにしても、このお店のお客さんは楽しそうに打つナ。
この対面さんと両脇の若者、親子くらい年齢は離れているだろうというのに、そういう隔たりを感じさせないような空気があった。
放銃してもアガっても「M-7」は笑顔で溢れかえっていたのだ。
小難しい事を考えていた自分が恥ずかしいくらいだ。

さて、ジリ貧で迎えた南場の親もマンガンを被り、オーラスを迎えて14000点持ちのラス目になっていた。トップは上家の若者で40000点以上持っている。

諦観の面持ちでむかえた配牌がこれだった

 ドラ

……きた!
そうなのだ。このルールで打っていると、赤が2枚きただけで役満がチラつき、ドキドキすることができる。
赤入りの麻雀を打っている皆さんならわかると思うが、赤2枚なら結構な頻度でくる。
その度にドキドキできるのだ。

門前で仕上げないといけないため、と切り飛ばす。

 ドラ

こんなをずっと引っ張っているあたりいびつな牌進行だが(笑)次のツモに心臓が高鳴った。

喉から手が出るほどほしかったである。

なお、最後にをツモってアガリとなっても役満になるルール(最終的に赤赤金になればよい)だったので受けができればよいと思っていた。
それなのに先に金そのものが到着するとは。よし、形はできた。

が1枚見えていたので、を切った。

 ドラ

うおおお! この景色を見よ! 目の前にある材料だけで興奮は高まっていく。
こんなダンラスでもこれだけ盛り上がれるのだから、このルールすげーよ!

しかしここからが長かった。
なかなかテンパイができぬまま、有効牌はバタバタ切られ、そしてトップの若者は役牌をポンし、対面の常連さんからリーチがかかる。

無理かな……と思ったところへ、スッとタテに抜ける盲牌。

 ツモドラ

キタ――(゚∀゚)――!!

は既に2枚打たれているが構わない。
を切って元気よくリーチ宣言した。

が、そのに常連さんからお声がかかった。
メンタンピンドラ1の満貫への放銃。
6000点持ちのラスになり、マイナス2400ptに1500ptの順位ウマを加え3900ptの支払いとなった。

赤が2枚くることなど、半荘に1度はあるだろう。
その度に役満がチラつくのだが、そこからが意外と厳しい。

「3つ使って門前でテンパイしてリーチを打つ」⇒「ツモ上がり」

というさらに複数の条件を満たさないといけないからだ。
ドキドキする頻度の割に、意外と条件が厳しいのだ。
何個も役満を入れるとインフレ化してしまうが、こうやって1つ目玉的な特殊役を入れるだけで、よいスパイスとなって非常に面白いな……と感じた。

さて2半荘目の親番でのこと。

 ツモ ドラ

これが5巡目。
ツモってきたは不要なのだが、問題は対面がリーチをかけていてその一発であることである。

しかし私はあまり深く考えずにを切った。

5巡目のリーチなんてまだまだ通ってないところだらけで何が当たるかわかったものではない。
それならば自分の都合でまっすぐ打つべき。そう打つ事で相手のアガリを最大限阻止できるし、ひいては放銃率も下がるはずなのだ。

次に安目となるがを持ってきてリーチ。
一発でをツモってハネマンの600ptオールとなった。

 ツモ ドラ

このハネマンが効いてトップ。
その後も一進一退あったが、定期的に大きいトップをとり、15半荘ほど打ち終わった頃には大きくプラスになっていた。

結局15半荘も打ったのに、例の役満は一度も出なかった。
自身で3回ほどテンパイしたのだが、やはりなかなかハードルが高い。
出る時は簡単に出るのだとか。

お客さんは入れ替わり何度も変わったが、全員気さくに話しかけてくれ、とても楽しい時間を過ごせた。
福岡の雀荘はどこも特色があって面白く、いい思い出になった。
気持ち良く名古屋に帰る事ができたzeRoさんなのでした。
(今日のわんこ風)

まとめ

「リーチ麻雀M-7」は大手チェーン店のように特別マナーに厳しいわけではない。お客さんの中には、強めの牌の扱いをする人もいた。 お店も古いし、広いわけでもない。

しかしそこにはずーっと麻雀を愛しているお客さんがいて、世話をやいてくれる明るい店員さんがいて、和気あいあいとした会話があり、そしてちょっとだけ刺激的な役満がある、そんな古き良き雀荘だった。
私は本当に昭和の時代にタイムスリップしたような感覚になった。

特に35歳以下の方は半額という破格の料金で麻雀が打てるので、小倉にお越しの際は是非立ち寄ってみてほしいと思う。

評価

刺激度 ★★★★
清潔感 ★★★
サービス★★★(35歳以下は★★★★★)
幻のオールスター役満!★★★★★
満ち溢れる麻雀愛★★★★★★★

(なお「刺激度」は動くお楽しみチップを元に 新宿ルールを★★★★★、学生でも安心して遊べるルールを★★★、ノーレートルールを★…として表現